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レーザー加工への“飽くなき探求心”で、さまざまな素材に対応。加工できることなら何でも承ります

レーザー機の可能性を追求するレーザー加工のプロ

堀内勇示

堀内勇示 ほりうちゆうじ
堀内勇示 ほりうちゆうじ

#chapter1

レーザー機と共に20年以上。培った技術力で質の高い仕上がりを目指す

 「1種類のレーザー光で、どんな素材にも対応できるわけではありません。一般的にアクリルや木材、革などを加工するレーザー光は鉄やステンレスといった金属には反応しないなど、発する光の波長によって加工できるものが異なるため、適宜使い分けています」

 そう話すのは、レーザー機による加工専門工房「レーザープロ」の代表・堀内勇示さん。食品以外の幅広いリクエストに応じていることに加え、20年以上の経験で培われた高い技術力により、さまざまな業種との取引実績があります。
 「工業系のパーツにマークやシリアルナンバーを印字してほしいというご要望から紙や布の裁断、表札や看板、学校の卒業記念品への文字入れなど、レーザー機で加工できることなら何でも承っています」

 多いのはアイテムやデザインを提供してもらう委託加工ですが、要望があればオーダーグッズの企画・制作も行います。1脚1000円で社名を入れた乾杯用グラス、1本1500円で社名、ロゴマーク、周年記念の文字を彫った万年筆を用意したことなどもあります。
 「『オーダーメイドは値段が高そう』と敬遠されるかもしれませんが、例えば100円ショップで販売している既製品などを使えば、1000円以下でもオリジナル品ができます。趣旨とご予算に応じて、どんなものが制作できるか提案します」

 また堀内さんは、レーザー機を活用して催事で実演もしています。「住宅設備会社のイベントでは、ご来場者さまにその場で名入れした木の箸をプレゼントしたことがあります。お客さまに好評で集客にも役立ったとのことで、継続してお声がけいただくほど喜んでいただきました」

#chapter2

レーザー機の魅力にひかれ、天然石への彫刻からレーザー加工専門工房へ

 屋号の「レーザープロ」という名前は2019年12月から。前身は堀内さんの父親が1980年代に創業した「堀内貴石」で、水晶などの天然石製品を手掛けていました。

 「堀内貴石」に入社後、自社でできる“ほかの何か”を探していた堀内さん。ちょうど日本に輸入され始めたレーザー機と出合い、「天然石に文字や絵を彫刻できたら面白いのでは」と導入に踏み切りました。
 「レーザー加工は非接触加工です。対象物を固定せず、置いておくだけで仕上がることが最初は衝撃でした。作業中、レーザー光の当たる部分が光るのですが、これがとても美しくて目を奪われました。試作過程でイメージと違う出来栄えになるなどいろんな発見があり、どんどんレーザー機の魅力にひき込まれていきました」

 レーザー機を導入してからは「石に彫刻」をキャッチフレーズに事業を展開しましたが、流量計製造メーカーからガラス管への目盛り彫刻を請け負ったことをきっかけに事業内容をシフト。レーザー加工の技術を活用する工房として歩み始めました。

 2020年には新機種を導入し、現在は波長が異なる3種類のレーザー機を所有。研磨材を吹き付けて加工(サンドブラスト)していたガラスにも応用できるなど、以前にも増して精密な加工が施せるようになりました。また樹脂にレーザー光を当てて化学反応を起こし、黒く発色させることで、まるで印刷したかのような文字入れもできるようになったと言います。
 「レーザー加工は奥の深い世界。今後もその可能性を追求していきたいと思っています」

堀内勇示 ほりうちゆうじ

#chapter3

レーザー加工の可能性への挑戦を大切に、驚きや感動を届けていきたい

 繰り返しで受注している案件は、常に同じ品質を保つことを心掛けている堀内さん。新規の依頼や企画についても仕事の精度を高め、顧客に満足してもらえるよう努めていると言います。

 できることを増やしていこうとするチャレンジ精神も忘れません。「樹脂に照射すると黒くなったので、逆に黒色樹脂だと変化しないのかと試したところ、白く発色。『やった!』と手応えを感じました。また植物系の樹脂は、レーザー機の加工条件やパターンを変えても発色しないことが分かりました」

 技術が進歩したといえど、できないことがもあります。サービスの充実を目指し、まだ加工したことがない材料や形状の場合は送料のみ受け取り、試作は無料で行っています。
 「挑戦することが大事で、自身の糧となり勉強になると思っています。もし当社で加工できなかったとしても、出力の大きな専用機を所有している会社や、切削を得意とする会社ど、その分野に特化した会社にお願いすることもできます。お客さまの希望をかなえられるようネットワークを構築していますので、お気軽にご相談ください」

 今後も個人経営ならではの柔軟な姿勢とレーザー加工へのあくなき探求心で、顧客の期待に応えていきたいと意欲をみせます。
 「私はとにかくレーザー機が大好きなんです。一つのことを一生懸命に追求する “オタク”気質であり続けることでお客さまのお役に立ちながら、新たな感動や驚きも届けられる工房でありたいと思っています」

(取材年月:2021年10月)

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専門家プロフィール

堀内勇示

レーザー機の可能性を追求するレーザー加工のプロ

堀内勇示プロ

レーザー加工業

レーザープロ

レーザー加工の実務経験は20年以上。食品以外のさまざまな素材に対応し、専門工房だからこそ実現できる高クオリティーな加工が強み。「レーザー機の可能性を追求したい」気持ちが、確かな品質への原動力に。

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