相続・遺言・後見・信託×不動産・空家のプロ
後藤貴仁
Mybestpro Interview
相続・遺言・後見・信託×不動産・空家のプロ
後藤貴仁
#chapter1
相続には、法律・税金・不動産・保険などあらゆる分野が関係します。専門家の助言が不可欠ですが、どこに相談したらいいのか、どこが信頼できる窓口なのかが分からない、という声が多いのが実情です。「一口に相続の専門家といっても、資格によって領域が異なるため、単独では必ずしも最良の解決につながるとは限りません」。こう指摘するのは、「特定非営利活動法人 山梨県相続成年後見協会」代表理事・後藤貴仁さんです。
同法人は、弁護士・司法書士・行政書士・一級建築士・宅地建物取引士・土地家屋調査士・家族信託専門士・遺品整理士などにより構成された専門家集団であり、ひとつの窓口で解決に導きます。県や市町村に講師を派遣する「やまなし相続大学」、公共施設などにおける「相談会」、「やまなし相続ホットライン」(0120-193-874 いくさ・やまなし)、また、優良な不動産の利活用を表彰する「こうふグレーププラーク」、2018年には、障がいを持つ子の親を支援する「親なきあと相談室」山梨県事務局となるなど、幅広い事業を行っています。相談は無料なので、納得いくまで疑問を解決することができ、「最も敷居が低い、県民に寄り添うNo. One Teamを目指しています」。
後藤さんは長年にわたり財閥系の大手不動産ディベロッパーに勤務していました。日本全国の不動産と相続に携わり、日本相続学会の副会長や、山梨県人会十士会の空家対策部会長などを歴任、相続法の改正などにも関与してきました。「これまで三十数年間の相談件数は優に1万を超えます。各方面の人脈も広く、県民の心強い味方です」(後藤さん)。
#chapter2
「円満な相続には遺言が必要不可欠です。『財産なんてほとんどない』という方ほど作成してほしい」と後藤さんは強調します。裁判所における相続の相談件数は年間18万件で、死亡者に対する割合は15%に上りますが、それらの約75%は、遺産総額5,000万円以下だったという調査結果があります。『うちの子供たちは仲がいい』、『財産は自宅だけ』―。そんな安心感からか、日本人の大半が遺言を作成せずに亡くなってしまい、それが原因となって紛争を引き起こしています。また、何世代も相続手続きを放置している場合も、できるだけ早めに声を掛けてほしいとのこと。そのまま放置すると、労力や費用が大きくなるだけでなく、相続人の人間関係にも影響してしまいます。
また、同法人では、成年後見や家族信託の普及に尽力しています。認知症や知的障害などにより判断能力が不十分な場合、代理人が財産管理などを行い、高齢者や障がい者の権利を保護し、先祖代々の財産を守っていくための制度です。本県には、子どもと離れて単身で暮らしている高齢者も多く、万一があった際にも、自分が選任した信頼できる人に財産の管理を任せることができます。認知症になってしまうと、遺言を作成することは法的に難しく、また、後見人を自分で選任することができなくなり、職業として後見人をしている専門家に任せざるを得なくなる可能性が高くなります。「目の黒いうち・・・でなければ不可能な手続が大半です」とアドバイスします。
#chapter3
甲府市で生まれ、首都圏で不動産投資顧問会社を経営する後藤さんが山梨にも拠点を構えた理由は、深刻化する空家、耕作放棄地、所有者不明土地などの社会問題に危機感を募らせたからでした。「本県は空家率全国ワースト1位を続けています。その増加とともに社会資源が減少し、経済成長を妨げてしまいます。『空家問題は相続問題』であり、円滑な相続の推進により、発展に寄与したいと考えています。財産とは、決して一人で築き上げたものではありません。相続には、先代を敬う『水を飲む人は井戸を掘った人の恩を忘れない』、また、後世をおもんばかる『我々の大地は次世代の人々から借り受けたものなのだ』といった金言があります」(後藤さん)
同法人の役員は山梨県人会十士会の会員が多くを占め、ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智・北里大特別栄誉教授の生家(韮崎市)を田舎体験型シェアハウスとして復活させたり、旧JA甲府市本店と隣接する旧家を甲府市に譲渡し、児童が増加する山城小学校のグラウンド拡張用地に提供したりするなど、専門家集団としての取り組みにより、高い問題解決能力を発揮しています。3年前には、中心市街地活性化を目的として、優良な不動産の利活用に関わる「こうふグレーププラーク」表彰制度を創設。甲府市の岸川仁和元副市長をプレゼンターに迎え、これまで2案件を表彰してきました。役員の多くは、後藤さんと同様、首都圏と山梨の両方に拠点を持っており、「地域格差を肌で感じているからこそ、専門知識を生かして郷土に貢献したい」と考えています。また、法人の相続ともいえる事業承継や、経営革新と改善、また、補助券や助成金に関しても、中小企業庁の経営革新等認定支援機関の資格を持つ担当者が対応します。
財産を守り、家族間の紛争を防止するだけでなく、地域の発展につなげる―。強い志を持った専門家集団が、あなたの悩みに寄り添い、相続問題を解決します。
(取材年月:2020年5月)
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相続・遺言・後見・信託×不動産・空家のプロ
後藤貴仁プロ
不動産投資顧問ほか
特定非営利活動法人 山梨県相続成年後見協会
弁護士・司法書士・行政書士・一級建築士・宅地建物取引士・土地家屋調査士・家族信託専門士・遺品整理士ほかが対応。
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