長年の現場経験から一言 「遺品整理と財産相続」
40~50歳代の女性からのご依頼です。
地元の実家に一人住まいしておりました80歳代のお母様が数年前に施設に入居し、一昨年この世を去りました。ご依頼主様は地元に嫁いでおり、嫁ぎ先から週一回程度実家に通い、窓開けや清掃をされていたとの事でした。一人娘と言う事もあり「自分が実家を!」というお気持ちが強かったのかもしれませんが、ご実家を訪問させて頂くとお部屋も調度品なども本当に綺麗に整理、管理されております。
空き家になって5年余りと伺いましたが、どこを見渡しても整理整頓されており、お仏壇にもお花が生けてあります。電気、水道もそのまま契約されておりストーブで暖められた茶の間が私共を迎えてくれました「本当に空き家ですか?」と驚かされます。
遺品整理お見積りのためお宅を拝見すると、敷地200坪程、母屋は二階建てで50坪位でしょうか、瓦屋根には鯱が上がっております。お爺さんが建造、お父さんが修理改装して現在に至るとか、ご自身もこの家からお嫁に出たとのことで愛着もあるとのお話。
一通りご案内を頂きながら買い取り商品の品定めをさせて頂きました。
二階の部屋にはご自身が中学時代から使用されていた机や椅子、他に布団類など結構な物量が見受けられます。
家業は農家のため、農機具や雑貨物など多数山積みの一角もみえます。米俵を編み製作途中の今では珍しい俵の丸耳面が座布団のように積んであります。麻袋も数十枚、藁を入れて使用されたであろう昭和の時代の布団革など綺麗に折り畳みミカン箱に収まっております。
買い取り希望金額をお知らせしたところ直ぐに快諾を頂き、数日後の引き取り作業日を決定し、作業に入る事となりました。商談中のお話で母屋解体のご相談もありました。
蔵や車庫は生前お母様が済ませておりましたが、建物の基礎部分はそのまま残っておりました。宅地内の木々や残されたセメント基礎部分も含め今回は母屋も解体計画、全ての作業見積もりとなりますとかなりの金額です。買い取り作業時に同行した解体業者さんの金額は高級車一台分、大きな金額ですがビックリするような様子もなく淡々と受け答え、どうやら事前に数社から見積りされていた様でおおよその金額を把握されていたようです。
地元と言えここは在の一軒家、宅地でも坪単価3000円~とても解体費用が出る様な立地条件では御座いません。中古市場に出ても動きの鈍い土地柄となっております。
行政でも何らかの援助支援などあれば荒れ果てた放置空き家問題も少しは減るのではと一人思いますが、今回の現場では解体に掛かる作業は回答を頂く事はなく、現在も保留中。ご依頼主様はちょうど大学生や年頃の子供さんも居らっしゃるようで、いろいろと物入りなのも想像できますが、今のご時世解体費は年々高くなる一方で、この先作業費が安くなることは御座いませんと助言させて頂きました。
遺品整理のお問い合わせを頂き有難う御座いました。
母屋解体作業についてもご用命頂きますよう引き続きよろしくお願い致します。
海洋散骨葬のパンフレットの送付ご依頼
県外在住の方から上記のお問い合わせが御座いました。
故人は新庄市ご出身の方のようで、送付してから1週間ほど経ちます。
ご自身も乗船して見送りたいとのご要望を受け、過去にも一人乗船で酒田市ご出身の旦那様を送った方もいらっしゃいましたと、一人乗船でもご安心できます様、過去のコラムなど同封でご案内をさせて頂きました。
山形県の桜の開花も4月中ごろより、是非この時期にとご案内させて頂きました。
先の方もそうでしたがご遺骨を自然葬で、田舎に実家のお墓もあり菩提寺対応、役所届出書類などの指南など、墓じまいや離檀のご相談も多数承ります。
お問い合わせは・・・こちらから
墓じまい 数年前の遺品整理と解体作業
数年前にお寺の遺品整理と解体作業事案でご依頼頂いた親族の方からのお問い合わせ。
跡取りのご長男が病に倒れお寺も空き寺状態となり他県で暮らす弟さんがご依頼主でした。
現場で数回の打ち合わせと作業途中のやり取りなどメールでご報告・・・、当時を懐かしくも思います。
昨年の春頃、旧暦お盆の鶴岡市は7月15日がお盆です。しばらくぶりのお電話で先様とお話が出来ました。施設に長らく入居されていたお兄さんが先日亡くなったとのご連絡と同時にご実家の墓石掃除のご依頼でした。納骨埋葬に辺りご実家の墓所の雑草や伸びた枝木の剪定や墓石清掃作業で無事に作業も終えお電話などでやり取りした事を思い出します。
先日お電話がありました、それも奥さんからです。
「お世話になります奥さん、どうされました?」
「旦那様はお元気ですか?」
初めて奥さんとの会話、不思議と思い問いかけましたと頃、電話口ですすり泣く声が・・
「旦那様に何かあったんですか!・・?」
電話口で私の名前を途切れ途切れに連呼・・、奥さんとは今まで一度もお会いしたことも、お話をしたことも御座いませんでした、初めての会話になりますが・・・。
絞り出す様な声で・・・
「・・先日、主人が亡くなりました」
大変なことになったと、色々とご相談を頂く中でご主人さんは生前から家族の菩提寺、お墓を地元仙台市内に建造しており既にご遺骨埋葬も無事に終えたご報告でした。
義理堅い方で私共の事や仕事ぶりなど生前良く奥さんやご家族にお話をしていたようです。
奥さんの落ち着きも出てきた所で新たなご相談でした。
ご家族で生前からのお話、家族でよく話題に出ていた鶴岡市内の実家墓じまいの案件でした。
本来はもっと先の話と思っていたようですが昨年の墓清掃作業で一段落と思っていたようですが、まさか旦那さんが翌年に兄を追うように亡くなるとは、元気な方でしたが私共も想像も出来ません。今春、雪解けした時期に奥さん自身が元気なうち旦那さんのご希望を、鶴岡市にある実家のお墓を整理、墓じまいしたい旨のご相談でした。墓石屋さんのご案内を願いたい、埋葬されているお兄さんやご両親、ご先祖のご遺骨の掘り起こし、供養をどうするか等多くのご相談を頂きました。
同じような案件も多数頂いておりますが・・・、仕事とは言え本当にビックリしました。
来月には現地で奥様とお会いして三者相談をお約束いたしました。
あまりにも驚き、電話口で時々声を詰まらせる奥様に掛ける言葉が見つかりません。先ずは元気で過ごされますよう願うばかりでした。
大変な時にお電話有難う御座いました。
旦那様のご冥福を心から願うばかりです。
合掌・・