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入澤和志郎

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入澤和志郎(いりさわわしろう) / 葬儀

有限会社 風車

コラム

仕事とは言え心が痛みます・・・死に急ぐ若者

2021年6月23日

テーマ:遺品整理

コラムカテゴリ:冠婚葬祭

コラムキーワード: 遺品整理部屋の片付けハウスクリーニング

社会人として働き始めて数年、他県で暮らす若者です。
心の内にどのような葛藤があったのか、実家で暮らす親御さんや周りの友人も本人の悩み、心の変化までは知る由も御座いません。

また一人、若者が自らの命を絶ちました。
人生いろいろ、嬉しい楽しい時もあれば辛く悲しい時もあります。それにしても余りにも早い旅立ちです。残されたご家族の悲嘆や、心中やいかばかりかと・・・、今回も同様のご相談を受け私どもの気持ちも落ち込みます。

世界中がコロナ禍、この国もしかりですが若者の心を揺さぶり導く何かがあるのでしょうか? ただ、うつ病、病死として片付けられない何かが・・・。
若者の自殺が国中で増えておりますが、このような数値自体が誤りであってほしい。経済も含め今まさに大変な状況にありますが私共もそれを日常の業務で肌に感ずる位に同様の相談案件が増えております。
先様からのご要望で県内にあってはお宅までお邪魔する事もありますが、玄関に入るまで本当に辛い・・・勇気が要ります。

一人息子、一人娘、親もまだお若い方々で、ご相談者は殆どが40代~50代です。
お線香の香りが漂う中で真新しいご位牌と骨箱を前にしての打ち合わせとなりますが、誰を責める事も出来ず、ただただ重苦しい空気が流れ続けます。
打ち合わせの中、故人に問い掛ける事もできず泣き崩れる母親、いろいろと後悔の念を話し続けるお爺さんやお婆さん。早くこの場を後にしたいとは思いますが、作業の打ち合わせだけは確りと済ませないと大変な事になります。全て書面でのご契約となり個人情報等、適示記載作業にも大変時間が掛かります。
全てが急場凌ぎのお仏壇の前での作業となります。

親元を離れ独立しております子供さん達、心身共に健康であると信じ切っているご両親、たまにはおせっかいを焼いて出かけてみるのも宜しいのでは、生活ぶりを見ては感ずることもありましょう、子の無意識の中にも発っしているSOSを感じ取れる事も・・・。
異常にまで乱雑な室内、また断捨離家でもないのに引っ越し前状態で部屋中整理されているなど、電話声だけでは分からない親だからこそ黄色い信号が見えてくる場合もあるのかも。
映画やテレビで有名なスターが自らの命を絶つ、ニュースにもなり時には美化され報道されてもおります。
死に急ぐ今の若者の考え方は想像できませんが、残された家族がどんな想いをするか想像できたら思い留まれたかもしれません。

海洋乗船散骨 若者を送る・・

ご遺族、ご友人、計8名の乗船を頂き、先日乗船散骨葬を執り行わせて頂きました。
曇り空ではありましたが海洋状況はまずまず、多少のうねりは残っておりましたが無事に終了することが出来ました。プレジャボートの乗船経験の無い方がほとんどで、途中体調に変化の出た方も数名、催事の中止や延期などを伺いましたが、皆様それでも催事の続行をご希望され、途中計画行事を端折りながら早めの帰港となりました。

コロナ禍での海洋散骨葬、他県からの帰省されたご親族もおりましてマリーナでお会いしてから乗船中も皆さん終始マスク姿です。催事中は顔を伏せる方も見えますが悲しさのあまり目頭を押さえ涙する人、口元を押さえている方。マスク姿の上、顔を伏せておられるので悲しみくれているのか、体調優れないのか判断できませんので、さりげなく体調気遣いながら海洋葬を進めます。
それぞれの手には小袋に分けました故人様のご遺骨がパウダー状に収めてあります。紙袋の口を広げ故人様に声を掛ける方、涙する方・・・、

「どうぞ 花びらと一緒に散骨を・・」

私の声も皆様には聞こえておりますが、どなた様も散骨をするでもなく只々手に持ちジッと見つめております。献酒、献水も終えた所、私が最初に献花、船縁に広く撒き散りばめた花びら、それも既に潮流れと共に遠のきます。

「お別れです、〇〇様の新たな旅たち航海が今始まります」
「どうぞ〇〇様にお声を掛けながら献花、散骨をお願い致します」

ようやく皆様が私の声に促されて我に返ったのか左舷でパラパラ・・右舷でパラパラ・・・、散骨、献花が始まりました。船酔いされたご遺族の方のご容態の心配もありましたので、よく観察をしておりますと船縁に身を乗り出し、一旦、自身の手の平に粉骨を乗せ故人様に声を掛けながら再度手の上からパラパラと時間を掛け手の平を真っ白にしながら静かに散骨されているご遺族、ご友人さんもおられました。

海洋散骨

海洋散骨

海洋散骨

こんなにも親や姉弟、ご友人に辛い想いをさせて何と罪深い仏さんだろうか。
散骨葬の合間にも私までももらい泣きをしながら帰港となりました。
本日まで何度と打ち合わせを行い、天気、海洋状況の変化もあり実行日には不安もありましたが、乗船皆様のご協力を頂きながら無事に務め終えることが出来、私共も安堵いたしました。

数日後にスナップ写真、海洋散骨証明書など送付させて頂きました。
感謝、労いの言葉を多数頂きありがとうございました。
この度は海洋散骨船YAMAHIRO号ご利用いただき有難う御座いました。
メモリアルクルージングでお会い出来る事をお待ちしています。
合掌・・・

山形県の海洋散骨は・・・こちら
                             

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