2025年教室夏イベント
近年、加速するデジタル化によって、私たちはあらゆる情報を容易に得られるようになりました。しかし「学び」という観点から見ると、知識は文字や画像で教わるだけでは十分ではありません。実際に体験し、心と体で感じて初めて自分のものとなります。たとえば、自転車の乗り方を本や動画で学んでも、実際にペダルを踏む経験なしには身につかないのと同じです。
言語としての英語学習も同様で、人との関わりや会話の実践を通してこそ「血肉」となります。相手の性格やその場の雰囲気、互いの心情や表情を踏まえた会話は、机上や画面上の勉強では得られない学びです。こうした「現場でしか得られない感覚」は、言語習得にとどまらず、将来の人格形成にも大きな影響を及ぼします。
私たちの教室では、日頃の対面レッスンを実際に活かせる場として、留学体験の機会づくりに取り組んでいます。これまでの宿泊学習や県外研修でも、不安を抱えながらも「やり切った!」「楽しかった!」と感じられる実践経験を通じて、子どもたちが自信を育む教育、そして課題を見つけて次へつなげる教育を目指しています。
便利な社会に暮らす子どもたちだからこそ、便利さに頼るだけでなく、自ら考え、課題や困難を乗り越える力を養うことが生涯学習につながります。守る教育だけではなく、失敗や痛みを経験しながら立ち直ることを繰り返す中で、問題から逃げずに解決する力を身につけてほしいと願っています。
デジタル化が進み、翻訳ツールも便利になる今後の世の中では、子ども英語教育は単に英語をマスターするのが目的ではなく、英語で自分の意思が伝わらない不便な経験から、練習(学習)の意義を見出し、実践で自己達成感を積み重ねる生涯学習教育のツールにすぎなくなるのではないでしょうか。そういう意味では、英語は楽しみながらできる学習項目の1つになるのだと思います。



