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上野伸彦プロは北日本新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

会社を辞めて医師に

上野伸彦

上野伸彦

    
当館では英語と名のつくあらゆるものに対応しております。英検・TOEIC・英会話・受験・編入試験・留学・翻訳ほか様々なニーズに1:1の個別指導を行なっています。

今般は医師を目指されたある女性の方のお話です。県内の難関進学校から東京の大学へ進まれ心理学を専攻なさったAさんは普通のOLとして何不自由ない生活を送っておられました。しかし「自分の生きざまは本当にこれで良いのだろうか」と思い悩まれたのです。その紆余曲折については御本人でしか分からぬ苦しい葛藤が続いたことは想像に難くありません。苦しみの中から彼女が導いた結論は人生をやり直すことでした。大学を受けなおして医学科へ進む決意をなさったのです。身辺整理をなさり、会社を辞め、帰省されたAさんは当館の門を叩かれました。「1から勉強をやり直したいこと」「そうそう簡単にできるとは思っていないこと」「何年かかっても頑張り通したいこと」を静かに語られました。

大手予備校勤務時代も医師を目指す社会人の方を何人もご指導申し上げたことがあります。概して、社会人の方はブランクがあるぶん一等最初の学業には苦労されますが、鬼気迫る気合と根性は現役生とは桁が違います。社会の苦労を知っていること、安定を捨ててまで夢に向かう背水の陣・・。

こうして始まった1年目は瞬く間に過ぎていきました。マイナスからのスタートを跳ね除け必死に食らいつくこと1年、長足の進歩を遂げられたのですが惜しいところで届きませんでした。しかしAさんは負けませんでした。苦しい顔ひとつ見せずに2年目に突入したのです。

元々才能に恵まれた大人の方が本気で死に物狂いで頑張った時の伸長度には凄まじいものがあります。2年目に入り模試では180~190台をキープするようになりました。本番でも無事193点(200点中)を確保し順調に2次試験に向かうはずでした。ところがここでとんでもないことが起きたのです。

社会でマークミスをして15点(100点満点)という信じられないスコアを取ってしまったのです。一列ずれてしまったのですが、ミスをしなければ91点になります。本来91点取れていた科目で15点しか取れなかった痛恨のミス。普通の方なら泣き崩れて再起不能となってしまうところと思います。しかしAさんは諦め顔を浮かべながらも「先生、もう一度お願いすることになりそうです。」と笑みを絶やさず仰るのです。さらに「今日から来年に向けた勉強を始めたいのですが、それとも一応、今年の2次試験を受けた方がいいですか?」と尋ねられました。「絶対受けて下さい。センターはあくまで瞬間風速。全ては2次で決まります。95点以上取れば合格できます。必要点数が100点を超えているなら物理的に不可能ですが95点で受かるのであれば可能性はあります」と申し上げたのです。

実際、ここまで鍛え上げた彼女の2次記述力は並のプロ以上の実力があります。当館では特に緻密で綿密な記述力を徹底的に仕上げますので彼女が満点を取ることは決して夢物語ではありません。確かに時の運もあり拍子が悪ければ届かないかもしれません。しかし可能性がある以上、背中を見せてはいけません。

なんと彼女は国立大学医学科の合格を勝ち取りました。95点以上の2次記述答案を書いたのです。夢とは諦めないこと、夢とは信じること。おめでとうございました。

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