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苦難の先にあったものは・・

上野伸彦

上野伸彦

   
今年も大学入試への関門であるセンター試験が終わりました。
当館からもたくさんの生徒さんが挑戦されました。

A君は当館に通われて丸3年になる男子生徒さんです。
初めて連絡を頂きましたのは彼が新高2生になろうとしている春のことでした。
お母様から頂きましたメールには胸を刺す言葉が並んでいました。

 もともと苦手でしたが現在授業についていけません ~略~
 俺はやってもダメな人間だと弱音を吐きました ~略~
 お力をかしていただきたくお願い致します ~略~

彼は県内屈指の難関進学校の生徒さんです。
「あの難関校に受かったのだからとても優秀なのだろう」と世間から思われがちですが、難関校に入ったからこそ
速い進度、難度の高い教材に呻吟している生徒さんは少なくありません。
高校に受かった時点では自分の才能に自信を持っていたはずですが、いつしか自分を見失い、劣等感の塊になって
います。

当館に通われ始めたA君ですが、いきなり順風満帆だったわけではありません。
しかし彼は、前には分からなかったこと、出来なかったことが出来るたびに嬉しそうに報告してくれるのです。
「まだまだ点数は低いけど、こことこれがこうやってできました!」と教えてくれるのです。
一歩一歩を大切にする姿勢、そして素直に学び取ろうとする貪欲な姿勢に胸打たれたのを覚えています。

そうして迎えた高3生でのセンター試験、英語は160点ほどでした。
「全くついていけていない」生徒さんが取る点数ではありません。
見事なる長足の進歩と思います。

しかし彼は、それを潔しとせず浪人することを選ばれました。

浪人は決して回り道ではありません。
大学全入時代と言われる当節、選ばなければ入れる大学は山ほどあります。
しかし例えば難関校のT求科では40人中16人が浪人するなとどいうことが起こっています。
「行ける大学」を探した時代から「行きたい大学」を貫く時代へと変っています。
素晴らしいことと思います。

政府は「人生100年時代」を語り始めました。
長寿は世の趨勢です。
90年、100年という長い長い人生に於いて1年や2年や3年の浪人生活は糧にこそなれ無駄にはなりません。

苦難の浪人時代を御一緒すること1年、A君の本年度のセンター結果は194点でした。

「俺はやってもダメな人間なんだ」と打ちひしがれていたA君。
「授業についていけない」と心労に暮れていたご家族の皆様。

しかし、起ちあがり、前を向き、一歩一歩歩き続けた先にあったものは見たこともないハイスコアでした。

本日、当館にお出でになったA君がこちらを向いて姿勢を正し、「先生 ここまで高めて頂いてありがとうございました」
とお礼を仰っるのです。
ジーンとし、目頭が熱くなりました。

このお人柄があってこその素晴らしい結果です。
A君は総合点でも見事なハイスコアを記録しておられます。
彼の輝く人生に幸多かれと願わずにはいられません。

頑張れ!





春近し

 

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