【その事業モデル。融資受けられますか?】

中野裕哲

中野裕哲

今回は、【その事業モデル。融資受けられますか?】と題して解説していきます。

金融機関が融資をするうえで、融資ができる業界・業態と融資ができない業界・業態があります。

ここでは細かい業種・業態の説明は割愛しますが、最近では、許認可等が必要かどうなのか?と

いったグレーな事業モデルも増えているのは事実です。本来であれば許認可が必要にも関わらず、

許認可が不要であるように装い事業をしているケースもあります。

もちろん、外の人間が検証しない限り大丈夫かどうかの判断もできません。

ここ最近で多い事例がありましたのでシェア致します。



●派遣事業か業務請負か?

ご存じかと思いますが、派遣事業は「許可制」になります。

誰かれ構わずに事業を行えるわけではありません。許可を得ずに事業を営んでいる場合は違法です。

定められたペナルティーを受けることになります。

では、派遣と業務請負はどこに違いがあるのかを簡単に解説します。

派遣・請負共に業務をアウトソーシングするという点では共通していますが、実態は異なります。

具体的には、契約の目的・契約の期間・指揮命令権の所在です。

<契約の目的>

請負                   派遣

成果物を提供すること           労働力を提供すること

<契約の期間>

請負                   派遣

成果物の「納期期限」を設定        月単位で明確に決まる

<指揮命令権の所在>

請負                   派遣

請負会社                 派遣先企業



違いはわかりましたでしょうか?

1番わかりやすいのが、指揮命令権の所在で、現場で自分が成果を出すために人の指図を受けずに業務を

行うのが請負で、現場の指揮官に従い言われた業務を行うのが派遣になります。



ここで金融機関が融資を検討するときに大事になる部分として、許可の有無が一番最初に挙がります。

許可が無い場合には、当然事業モデルを細かくチェックされます。そうなると段々疑問が生まれて

きます。行っている事業は派遣なのに、なぜ許可は無いのか?

金融機関も労働現場までチェックすることはできませんので、実際に判別はできません。

しかし、1ミリでも怪しいと思った場合については、取り上げに二の足を踏みます。

この部分は金融機関が明確に取り上げないと明言しています。

実際には、派遣業の許可を取得するには高いハードルがあります。

知らなかったという方もいるかもしれません。

知らなかったでは済まされないこともありますので注意が必要です。

中小零細企業にとっては、資金調達手段を確保しておくことが安定的な経営に繋がります。

中心は金融機関融資になりますので、自社の事業モデルが許可制の事業分野でしたら、

一度検証は必要かと思います。



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