散骨でよくあるトラブルや散骨業者を選ぶ時のポイント
イギリスで起きた遺灰トラブル～散骨マナーが問われた「サニー・コーナー事件」とは？
サニー・コーナーで起きた衝撃の出来事
2025年2月、イギリスのローカルメディアで報じられたあるニュースが注目を集めました。それは、「整備された花壇で作業中のボランティアが、風に舞った遺灰を口にしてしまった」という信じがたい出来事です。
この事件が起きたのは、イングランド南西部コーンウォール州トゥルーロの「サニー・コーナー」という川沿いのエリアです。地元のボランティア団体「Friends of Sunny Corner（サニー・コーナーの友人たち）」が2016年から整備を続け、多くの人々の憩いの場となってきた場所でした。
自然豊かで美しい花壇が広がるサニー・コーナーは、「ここで眠りたい」と思う人がいても不思議ではありません。しかし、周囲への配慮を欠いた散骨は、思わぬトラブルを引き起こすこともあります。
71歳のボランティア、カール・カラナさんは「ある日、風が吹いて、顔に何かが当たったと思ったら、それは人の遺灰だった。口の中にも入ってしまった」と地元メディアに語っています。
こうした事例が繰り返されたことから、団体はついに「花壇への散骨はやめてほしい」と正式に呼びかけるに至りました。
散骨マナーと供養のあり方
サニー・コーナーでの一件は、たとえ故人を思う気持ちであっても、やり方を誤ると周囲に不快感を与えかねないという事実を突きつけました。
「遺灰は自然に還るもの」と考える人がいる一方で、それに嫌悪感や不快感を抱く人がいるのもまた現実です。宗教観や死生観は多様であり、「知らずに口に入った」「手についた」という出来事は、深い記憶として残ってしまうこともあります。
「ただの灰」と片付けることはできません。遺灰は故人の一部であり、その取り扱いには慎重な配慮が求められます。どんなに故人を想っての行動であっても、他人を傷つけてしまっては本来の供養とは言えないでしょう。
イギリスと日本の散骨事情
このような散骨トラブルは、イギリスに限らず日本でも起きています。
日本では近年、「墓じまい」や「お墓の後継者不在」の問題から自然葬（海洋散骨や樹木葬など）への関心が高まっており、一種のブームとも言える状況が生まれています。しかしその一方で、法律の曖昧さや配慮不足からトラブルが発生しているのも事実です。
たとえば、2023年末に報道された三重県大台町の事例では、許可のない山林に遺骨を置いたことが発端で地域に混乱が起きました。地表に遺骨が露出していたため「墓地としての許可が必要ではないか」との声が上がり、運営者は「これは散骨だ」と主張しました。
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イギリスでは火葬が一般的であり、遺灰の扱いは比較的自由とされており、公園や森、海などでの散骨も広く行われています。「グリーン埋葬」など環境配慮型の埋葬法も注目されており、遺族の意思を尊重した自由な供養が根付いています。
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こうした自由度の高さは魅力でもありますが、それゆえに無断で公共の場所に散骨をしてしまうと、周囲とのトラブルに発展するリスクも伴います。
散骨を自然の中で行うときこそ、最低限のマナーと、まわりの人の気持ちに配慮する姿勢が大切です。
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「海と森のセレモニー」が大切にしている配慮
サニー・コーナーで起きた出来事は、散骨の意味やその影響について私たちに多くのことを考えさせてくれます。
美しい自然の中で故人を見送りたいという気持ちは自然なことであり、「自然に還る」という考え方にも優しさが宿っています。しかし、その場所にも日常を過ごしている人たちがいるということを忘れてはいけません。
弊社「海と森のセレモニー」では、現地の法律やルールを厳守しながら、現地住民や自然への配慮を欠かさず、丁寧なサポートを行っています。
ご遺族の想いと、周囲の人々への思いやりを両立させること。これこそが、現代における供養のかたちとして私たちが大切にしていることです。
