お彼岸のお墓参り~秋分の日~

村田光史

村田光史

テーマ:冠婚葬祭

秋のお彼岸


もうすぐ秋のお彼岸の時期ですね。
お彼岸は毎年、春と秋にそれぞれ7日間ずつ設けられています。

秋のお彼岸は「秋分の日」を中日とし、その前後3日間を合わせた7日間のことです。
2024年の秋分の日は9月22日(日)なので、秋のお彼岸は9月19日(木)から9月25日(水)までとなります。

7日間のうち、初日を「彼岸の入り」、最終日を「彼岸の明け」と呼びます。

秋分の日は国民の祝日であり、昭和23年公布の【国民の祝日に関する法律】では「祖先をうやまい、亡くなった人々をしのぶ」日と定められています。

なお、春分の日や秋分の日は固定された日付ではなく、前年の2月1日に国立天文台から発表されます。これは、地球が太陽の周りを1周するのに365日と約6時間かかるため、毎年少しずつずれるためです。

お彼岸の由来~お墓参りは日本だけの風習?


「お彼岸」という言葉は、古代インドのサンスクリット語「パーラミター(波羅蜜多)」の漢訳「到彼岸(とうひがん)」が語源とされています。

この「パーラミター」には「完成する」「成就する」といった意味があり、仏教では「煩悩から解放されて悟りの境地に達すること」を意味します。

その悟りの境地が「極楽浄土」です。
浄土宗では「南無阿弥陀仏」を唱えることで、死後に極楽浄土へ行けると考えられています。

極楽浄土は西にあるとされ、太陽が真東から昇り真西に沈む春分と秋分の日に、沈む太陽を拝むことで極楽浄土を思い描いたことが、お彼岸の始まりといわれています。

この風習が、日本ではあの世とこの世、つまり先祖と私たちがつながる行事とされ、その場が「お墓」だったのです。
現在では、先祖供養としてお墓参りや法要を行うのが一般的です。

しかし、仏教の発祥地であるインドや中国には「お彼岸」という行事はありません。
お盆やお彼岸に先祖の魂がこの世に戻ってくるという考え方は、仏教開祖・釈迦の教えではなく、仏教伝来以前の日本に存在していた祖先崇拝の名残とされています。

春彼岸と秋彼岸の違い


春と秋、どちらも先祖供養を目的とするお彼岸ですが、実質的な違いはほとんどありません。
違いがあるとすれば、お供えする食べ物やお花の種類です。

春は「ぼたもち」、秋は「おはぎ」を供えます。

春に咲く「牡丹」にちなんだものが「ぼたもち」で、こしあんを使った丸い形。
秋に咲く「萩」にちなんだものが「おはぎ」で、粒あんを使った俵型です。
ただし現在ではその違いはあまり明確でなく、地域によっても呼び方はさまざまです。

また供えるお花も、春は「牡丹」や「マーガレット」、秋は「菊」や「リンドウ」などが一般的です。

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お墓参りに行こう~海外リゾート散骨


普段は忙しくて時間が取れなかったり、お墓が遠くてなかなか足を運べないという人でも、お彼岸の時期にはお墓参りをする方が多いかもしれません。
春彼岸・秋彼岸は気候も穏やかで、お墓参りに適した時期です。
お花やお供え物を持って、故人や先祖を偲んでみてはいかがでしょうか。

最近では、お墓のあり方自体が多様化しています。
弊社が提供する「海外リゾート散骨」では、フィリピンやオーストラリアの海、フィンランドの森などが「お墓」となります。
お盆やお彼岸の連休を利用して、家族や友人と共に旅行を兼ねたお墓参りができるのも魅力の一つです。

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「散骨すると手を合わせる場所がなくなるのでは?」という声もありますが、手を合わせるにふさわしい美しい場所があることで、かえって故人を身近に感じたり、心の拠り所になることもあるのではないでしょうか。

またお彼岸は、離れて暮らす家族や親族が集まる機会にもなります。
故人やご先祖を供養するこの時期だからこそ、普段は話しにくい「お墓の今後」や「墓じまい」について話し合うきっかけにもなるかもしれません。
「誰が継ぐのか」「墓じまいをすべきか」など、大切な話をする良い機会です。

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村田光史
専門家

村田光史(散骨代行)

合同会社KOKESHI Arts 海外リゾート散骨 海と森のセレモニー

希望する外国への散骨が可能か調査し、骨の粉砕や法的手続きを代行。葬儀は動画に収め、散骨証明書と共に遺族へ送付する。シニアライフパートナーの資格を持ち、墓じまいなどシニアとその家族の悩みにも幅広く対応。

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