散骨すると成仏できない?~仏教・釈迦の教えからの所見~
ディズニーランドでの無許可散骨について考える
思い出の場所での散骨という選択
近年、海や森といった自然に還る葬送方法「散骨」を選ぶ人が増えています。
散骨は、故人が好きだった場所や、遺族が「お墓参りで訪れたい場所」として思い入れのある場所で行われることが多くなっています。
中には「ディズニーランド」での散骨を希望するケースもあるようです。実際、アメリカではディズニーランド敷地内に無許可で遺灰を撒く行為が問題になっています。
ディズニーでの散骨が増えている背景
ディズニーランドは夢の世界を体験できる特別な場所です。テーマランドごとに異なる雰囲気を持ち、大人から子どもまで誰もが楽しめる魅力的な空間として高い人気を誇っています。
日本では千葉県に「東京ディズニーリゾート」がありますが、アメリカのフロリダ州「ウォルト・ディズニー・ワールド」やカリフォルニア州「ディズニーランド」は、実は「散骨場所」としても注目されているのです。
アメリカの経済紙【The Wall Street Journal】によれば、ディズニー好きだった母親の遺灰を、薬の容器に入れて密かに園内に持ち込み、「イッツ・ア・スモールワールド」や「シンデレラ城」周辺、さらには芝生エリアに撒いたというエピソードが紹介されています。
散骨が行われたとされる場所には、「ホーンテッドマンション」「カリブの海賊」「空飛ぶダンボ」といった人気アトラクションや、花壇、茂みなども含まれます。
また、ディズニーではHEPAフィルター付きの掃除機で遺灰を除去する対応がされるとのことです。遺灰が見つかった際には「技術的な問題」としてアトラクションの運転を一時停止し、スタッフが清掃にあたるケースもあります。
遺族にとっては「ディズニーランドに行くことがお墓参り」と捉え、「究極の贈り物」だと感じている場合もあるようです。
無許可散骨は法律違反になることも
当然ながら、ディズニーの敷地内での散骨は許可されていません。
ディズニーの広報担当者は【The Wall Street Journal】の取材で、「こうした行為は固く禁じられており、違法行為である。遺灰を撒こうとするゲストは園外へ退去させる」と明言しています。
日本でも、ディズニーやユニバーサルスタジオジャパンなどのテーマパーク内で無許可に散骨することはできません。
関連記事:【散骨できない場所~条例規制やマナー~】https://sea-forest-ceremony.com/blog/gp__5_gwwk
もし、営業中の施設などで無許可に散骨を行った場合には、「業務妨害罪」に問われる可能性もあります。
虚偽の風説を流布し、又は偽計を用いて、人の信用を毀損し、又はその業務を妨害した者は、3年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。刑法第233条
また、故意や過失により他人の利益を損ねた場合、「不法行為による損害賠償責任」が生じる可能性もあります。
故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。民法第709条
全ての人が散骨に対して良いイメージを持っているとは限りません。他者に不快感を与えたり、施設のブランド価値を傷つけることで風評被害につながり、損害賠償を求められるケースも否定できません。
日本には散骨に関する明確な法律がないからこそ、マナーやモラル、そして他者への配慮が重要になります。何より、故人が愛した場所に迷惑をかけることは、本意ではないはずです。
お墓参りが楽しみになる「海外リゾート散骨」
先述の事例では「お墓参りはディズニーランドへ行く」と遺族が話していました。
もちろんディズニーで散骨することは認められませんが、「何度も訪れたくなる場所」で故人を偲ぶという発想はとても素敵です。
弊社では、フィリピン・セブやオーストラリアといった「海外リゾート地」での散骨サービスを提供しています。
リゾート地は、何度も訪れたくなる行楽地であり、思い出の場所として家族の心にも残り続けます。故人を自然に還すことで、その場所が「お墓参りの地」となり、訪れるたびに心が癒されるような時間を過ごせるでしょう。
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旅行やイベントと組み合わせることで、義務感から行うものだった「お墓参り」が、楽しみや心の癒しとなる時間に変わるかもしれません。
形式や常識に縛られず、自分なりの方法で、気持ちよく故人を供養することこそが、本当に大切なことなのではないでしょうか。



