死後の手続き①~家族が亡くなったら何をする?~
注目される永代供養とは?現代のニーズに応える新しい供養のかたち
変化するお墓のあり方と永代供養の登場
かつて、お墓は代々受け継ぐものとされていました。しかし、核家族化や少子高齢化が進む現代では、後継者がいないというケースが増えています。
そんな中で注目されているのが「永代供養」です。永代供養とは、お墓の継承者がいなくても、寺院や霊園が代わって供養と管理を行ってくれる供養方法です。
「子どもに負担をかけたくない」「身寄りがない」といった事情を抱える人たちが、永代供養を選ぶケースが多くなっています。
永代供養で対応してくれる主な内容
- 故人の冥福を祈る法要の実施
- お墓や周辺の清掃
- 年忌法要の代行
- お墓参りの代行サービス(事前確認が必要)
「永代」は「永久」ではない?契約期間に注意
「永代」という言葉から「永遠に供養してもらえる」と誤解されがちですが、実際には契約期間が定められていることがほとんどです。多くの場合、33回忌や50回忌までが区切りとされます。
契約期間が終了すると、多くのケースでは「合同墓」や「合祀墓」と呼ばれる他人と共に納めるお墓へ移されます。この点を理解しておかないと、後に親族間でのトラブルに発展する恐れもあります。
永代供養のメリット
手間のかかる管理や供養を任せられる
遠方にあるお墓の管理や掃除、供養の手間を減らすことができ、精神的・身体的負担を軽減できます。
費用が一般的なお墓より安価
墓石や土地の購入が不要なケースも多く、管理費も不要なため、全体的に費用を抑えられます。
宗派を問わず無縁仏のリスクも低減
宗派にこだわらない寺院や霊園も増えており、無縁仏になるリスクも避けられます。
永代供養のデメリット
契約期間終了後は合祀される
合祀後は他の遺骨と一緒に埋葬され、取り出すことはできません。家族での話し合いや理解が重要です。
親族の理解を得にくいことがある
伝統的な供養を重んじる親族との認識の違いにより、反発やトラブルが生じることがあります。
お墓の継承はできない
契約期間終了後はお墓自体が消滅するため、子や孫に引き継ぐことはできません。
経営破綻などのリスクも
寺院や霊園の経営破綻により、遺骨が移動不可能になるケースも実際に発生しています。
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永代供養の種類と費用
個人墓(費用目安:60~150万円)
個別の墓石に納骨。契約期間終了後は合祀されます。開放感があり、個人供養に向いています。
供養塔(費用目安:10~30万円)
他人の遺骨と一緒に納骨される合祀墓。コストを抑えたい人に選ばれています。
樹木葬(費用目安:10~30万円)
自然に還るというイメージがあり人気です。規模により価格が変動します。
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納骨堂
タイプによって費用は異なります。
- ロッカー型:20~50万円
- 仏壇型:50~200万円
- 位牌型:10~30万円
- 自動搬送型:50~200万円
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永代供養と散骨の違い
永代供養は、墓参りや法要が可能で、従来の供養スタイルを維持しやすい方法です。一方で、近年「散骨」も注目されています。自然の中に遺骨を還すという新しい供養のかたちです。
散骨にはお墓がなく、手を合わせる対象も形として残りませんが、自由な供養スタイルを実現できます。例えば、家族で故人との思い出を語らいながら散骨地を訪れる旅行を計画するなど、新しい供養のかたちとして心の拠り所になります。
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まとめ:選択肢が広がる今、自分らしい供養を考える
お墓を継ぐ人がいない、子どもに負担をかけたくない、という現代的な事情に対応する手段として、永代供養や散骨といった新たな供養方法が注目されています。それぞれにメリット・デメリットがありますが、大切なのは「故人を想う心」と「家族が納得できるかたち」です。
自身や家族のライフスタイルに合った供養のかたちを、前もって考えておくことが、安心にもつながるのではないでしょうか。



