ペットの供養方法~いつか迎える最期の時~

村田光史

村田光史

テーマ:冠婚葬祭

愛するペットとのお別れに寄り添う供養のかたち


家族のように大切にしてきたペットを見送る


共に暮らしてきた大切な存在であるペット。
いつかその別れの時は訪れます。
突然の喪失に、何をすれば良いのかわからず、戸惑いや悲しみに包まれる方も多いでしょう。

「遺体はどうすれば良いのか」「どんな供養を選べば良いのか」——
ペットの供養にはさまざまな選択肢があり、比較的自由度も高いため、自分の気持ちや生活環境に合った方法を選ぶことができます。

ここでは、代表的な供養方法と、「遺骨を自宅に保管してよいのか?」というご相談についてもお答えします。

ペットの供養方法いろいろ


自宅の庭への埋葬


自宅の敷地内であれば、法律的にペットの埋葬は可能です。

  • いつでもお参りができる
  • 慣れ親しんだ場所で眠らせられる
  • 費用を抑えられる


という理由で、選ばれる方も少なくありません。

ただし土葬の場合は、浅く埋めると動物に掘り返されたり、雨で土が流されてトラブルの原因になることも。
深く掘る・火葬してから遺骨を埋葬するなどの配慮が必要です。

※自宅の敷地外に埋葬するのは法律に違反します。必ず私有地で行いましょう。

納骨堂に納める


ペット専用の納骨堂も多く存在し、火葬を行った場合は「1年間無料で納骨」などのサービスも提供されています。

納骨方法には、

  • 他のペットと一緒に納める「合祀タイプ」
  • 個別に管理できる「個別棚タイプ」


などがあり、予算や希望に応じて選べます。永代供養が可能な施設もあり、維持管理の手間が少ないのも特徴です。
ただし、年間管理費などの費用が発生する場合があるため、事前に確認が必要です。

手元供養をする


ペットの遺骨を自宅で安置する供養のスタイルです。
小さな仏壇や祭壇を設けたり、ペットの骨を収めたアクセサリーを身につける方もいます。

常にペットをそばに感じたい方には、手元供養が向いています。

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散骨で自然に還す


ペットの遺骨を自然に還す「散骨」という方法もあります。
人間と異なり「埋葬許可証」が不要であるため、手続きは比較的簡単です。

ただし、

  • 遺骨は必ず粉骨(2mm以下に粉砕)する必要がある
  • すべてを撒いてしまうと、後から手元に遺骨が残らない
  • 粉骨は精神的な負担があるため、業者に委託するのが一般的


といった点に注意が必要です。

また、散骨場所については、条例やマナーの観点から事前に自治体へ確認するようにしましょう。

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遺骨を自宅に置くのは良くないの?


「ペットが亡くなってから不幸が続き、遺骨を自宅に置いていることが原因ではないか」
というご相談をいただいたことがあります。

確かに「遺骨を家に置くと縁起が悪い」といった言説もありますが、これには明確な根拠はありません。
仏教的に言えば、「成仏」とは仏になることであり、遺骨の扱いとは直接関係がないものです。

関連記事:【散骨すると成仏できない?~仏教・釈迦の教えからの所見~】https://sea-forest-ceremony.com/blog/ea0pdrw64


一方で、遺骨を前にして心が落ち着かない、精神的に不安になるようであれば、無理に手元に置いておく必要はありません。お寺でお経をあげてもらう、他の供養方法を選ぶなど、自分の心の安定を第一に考えることが大切です。

結論として、遺骨を自宅に保管することは悪いことではありません。
不幸との関連もないと考えられますが、「心が軽くなる選択」をすることが、何よりも大切です。

悲しみと向き合い、自分らしい供養を


ペットを失った後、深い悲しみに襲われるのは自然なことです。
涙が止まらなかったり、体調を崩す「ペットロス」に悩む方も少なくありません。

そのようなときは、無理に気丈に振る舞わず、自分の気持ちを受け止めてください。
同じ経験を持つ人や、理解のある人に話すことで、心が楽になることもあります。

関連記事:【グリーフケア~葬儀や供養で心を癒す】https://sea-forest-ceremony.com/blog/bfasla4mj


そして、自分の気持ちに合った供養の方法を選ぶことは、ペットロスから立ち直る大きな支えになります。
高価なお墓や形式にとらわれず、想いのこもった供養こそが、ペットへの愛情を伝える手段です。

自分の心とペットの思い出を大切にしながら、納得のいくかたちを見つけていきましょう。

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村田光史
専門家

村田光史(散骨代行)

合同会社KOKESHI Arts 海外リゾート散骨 海と森のセレモニー

希望する外国への散骨が可能か調査し、骨の粉砕や法的手続きを代行。葬儀は動画に収め、散骨証明書と共に遺族へ送付する。シニアライフパートナーの資格を持ち、墓じまいなどシニアとその家族の悩みにも幅広く対応。

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