樹木葬のトラブルとその対策～後悔しないために～
令和の時代が映す、新たな葬儀と供養のかたち
価値観の変化がもたらす葬儀の多様化
かつての日本では、親族が一堂に会し、宗派に則って執り行われる葬儀や、先祖代々のお墓を継承する供養のかたちが一般的とされていました。
しかし現在では、価値観の多様化やライフスタイルの変化を背景に、葬送儀礼も大きく姿を変えています。
「お墓の継承者がいない」「費用や管理の負担が大きい」といった現実的な問題から、墓じまいを選ぶ人も増え、「必ずお墓に入るもの」という固定観念は次第に薄れつつあります。
最近では、自然と一体となる散骨や樹木葬、室内型の納骨堂などが注目を集め、さらにはリモートやVR技術を活用した“新しい供養のかたち”も登場しています。
ハイテク化する供養のスタイル
現代では、これまでの常識を覆すような、先進的な葬儀や供養が次々と生まれています。ここでは注目すべき事例をいくつかご紹介します。
LED納骨堂
従来の「暗くて寂しい」納骨堂のイメージを一新し、幻想的なイルミネーションで包まれたLED納骨堂が登場しています。
「宇宙」や「天空」をイメージした青や金色を基調とした光の演出は、故人の魂が穏やかに昇っていく様子を表現しています。
さらに、故人一人ひとりに対応した光る仏像が並び、認証用ICカードをかざすことで該当の仏像が点滅し、すぐに位置を確認できます。色の変更や光の強弱も自在で、季節や参拝行事に合わせた演出も可能です。
プロジェクションマッピング葬
祭壇や式場の壁面に映像を投影し、故人の人生や思い出の風景、自然や夜空、花火などを演出する葬儀です。参列者に感動を与える、まったく新しい体験型のセレモニーとなっています。
VR墓参り
高齢化やコロナ禍を背景に誕生したのが、VRを用いたバーチャル墓参りです。360度カメラでスタッフが現地のお墓に線香や花を手向け、その映像を依頼者に届けます。
VRゴーグルを使えば、まるで自分自身がその場で手を合わせているかのような感覚を味わうことができます。
リモート葬儀
遠方に住んでいたり、外出が難しい人に向けて、葬儀の様子をリアルタイムで配信する「リモート葬儀」も普及しています。
LINEやメールでの訃報通知、香典のキャッシュレス対応など、葬儀の場にもデジタル技術が活用されるようになりました。
ドライブスルー葬儀
車に乗ったまま参列できる葬儀方式で、受付・記帳・焼香までを車内で完結させることができます。
焼香はボタンを押すと祭壇のランプが点灯する仕組みで、身体に負担をかけず参列できるよう工夫されています。
元々は高齢者や身体に障がいのある方のために開発されたもので、コロナ禍以降さらに注目されるようになりました。
オンラインでの葬儀や供養が当たり前に
最近では、葬儀の縮小・簡素化が進んでいます。その背景には以下のような理由があります。
- 経済的に葬儀に多くの費用をかけられない
- 参列者が高齢化し、移動が難しくなっている
- 地域のつながりが希薄になり、葬儀に集まる習慣が減ってきている
こうした状況に加え、コロナ禍が拍車をかけました。「三密の回避」や「ソーシャルディスタンス」の必要性から、従来のような大規模な葬儀が困難となり、リモート葬儀やVR供養といったスタイルが定着し始めました。
そしてこれらの新しい方法は、コロナ禍が収束した今でも、高齢者や遠方在住者にとって便利な選択肢となっています。
自由な演出で「故人らしい最期」を
今、求められているのは「形式にとらわれない、自由で個性的な葬儀」です。
宗教儀礼に重きを置いた従来型の葬儀から、「その人らしい人生を表現する」演出を取り入れた新しい葬儀へと変化しています。
LED納骨堂やプロジェクションマッピングを用いた演出も、その一例といえるでしょう。
華やかで美しい空間の中で、故人との別れを迎えることは、遺族にとっても大きな癒しになるかもしれません。
関連記事：明るいお葬式～笑顔で故人を見送る～https://sea-forest-ceremony.com/blog/8c72rj1ljo_p
海外リゾート散骨も、自由な演出の一例
弊社が手がける「海外リゾート散骨」でも、演出の自由度は非常に高いです。たとえば、
- 故人の好きだった音楽を流す
- 海へ向かって花びらをまく
- 色鮮やかな装飾でセレモニーを演出する
など、形式にとらわれず、故人やご遺族の想いに寄り添ったセレモニーを実現できます。
ただ荘厳なだけでなく、「心を込めたお別れ」「生きた証の確認」「未来への希望」に繋がる供養のあり方を提供するのが、私たちの目指す供養です。
これからの葬儀と供養のかたち
伝統と革新が交差する今、葬儀や供養のあり方はさらに変化していくことでしょう。
ただし、どれほど形式や方法が変わっても、ひとつだけ変わらないものがあります。
それは「故人を偲ぶ気持ち」そのものです。
その想いを大切にしながら、新しい時代にふさわしい供養のかたちを選んでいくことが、これからの時代に求められているのかもしれません。
