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春分の日とお彼岸の意味を見つめて
春分の日は「春の彼岸」の真ん中の日
今日は春分の日。お彼岸の期間にあたるこの日は、お墓参りをされる方も多いのではないでしょうか。
そして春のお彼岸といえば「ぼたもち」。実は小豆は邪気を払う力があるとされ、お餅は五穀豊穣を意味する食べ物です。もともとは供養の際のお供え物として用いられていたものが、やがて人々の間でいただく習慣につながっていきました。
まだ寒さの残る時期ではありますが、自然の中に春の兆しが見え始め、心もやわらぎますね。
春分の日とは?その由来と意味
春分点の定義
2024年の春分点は3月20日12時06分です。この時刻は、地球が太陽の周りを1年かけて回る「公転」と、地軸が約23.4度傾いた状態で1日1回自転する「自転」によって決まります。
太陽と地球の関係において、地軸が太陽に対して直角になる瞬間、つまり、太陽が「春分点」と呼ばれる黄道と天の赤道の交点を通過する時が「春分」です。
太陽は星々の間を移動していて、その通り道を「黄道」といいます。また、地球の赤道を天にまで延長したものを「天の赤道」といいます。黄道と天の赤道は、お互いが傾いているために2点で交わり、その交点のうちの一方を「春分点」、もう一方を「秋分点」と呼びます。そして、太陽が春分点・秋分点の上を通過する瞬間がそれぞれ「春分」「秋分」と定義され、「春分」「秋分」を含む日のことを、それぞれ「春分日」「秋分日」と呼ぶのです(国立天文台より)
春季皇霊祭と自然への感謝
かつてこの日は「春季皇霊祭」と呼ばれ、歴代天皇や皇族の祖先をまつる重要な祭祀が行われていました。今でも神道ではそのように位置づけられています。
また、春分の日は「自然をたたえ、生物をいつくしむ日」とされており、農作業の始まりと豊作への祈りが込められた一日でもあります。
新芽が顔を出し、草木が色づき、生き物たちが活動を再開する春。そんな自然の躍動に触れながら、生命への感謝と希望を感じる日でもあるといえるでしょう。
お彼岸とは何か〜日本独自の文化
浄土思想と祖霊信仰が融合した風習
お彼岸は、平安時代に仏教行事として始まり、江戸時代中期からはお墓参りの習慣が根づいたとされています。
この期間は「極楽浄土を想い、善行を積むべき大切なとき」と考えられており、春分や秋分の日は昼と夜が等しくなるため、此岸(この世)と彼岸(あの世)が最も近づく特別な日とも言われています。
- 六波羅蜜の六つの善行
- 布施
- 持戒
- 忍辱
- 精進
- 禅定
- 智慧
これらは、煩悩を減らす実践として仏教で説かれており、日本人の祖霊信仰とも結びついて、お彼岸のお墓参りが広く受け入れられてきました。
海外のお墓参り文化を知る
フィンランドとフィリピンの供養習慣
お彼岸やお盆にお墓参りをする日本とは異なり、弊社の散骨エリアでもあるフィンランドでは「諸聖人の日(pyhäinpäivä)」がそれにあたります。これは10月31日〜11月6日の間の土曜日に行われ、亡くなった人々を偲ぶ祝日です。
また、フィリピンでは11月1日が「死者の日(Araw ng mga Patay)」として、全国民が故郷へ戻りお墓参りを行う重要な日とされています。
このように、各国それぞれに大切な供養の文化が存在しているのです。
春分の日に心を整える
フィリピンには日本のような「春」は存在しませんが、フィンランドではそろそろ雪解けの季節。春の訪れを告げる時期です。
昼と夜が等しくなる今日、心のバランスも整えて、自然と生命に改めて感謝をしてみてはいかがでしょうか。



