散骨エリアのご紹介~フィンランドってこんな国①~
フィンランドの森を思い出して
雪の朝に、あの森の風景が浮かんだ
先日、関東でもほんの少し雪が降りました。
その冷たい空気に触れたとき、ふと、2月に訪れたフィンランドのことが頭をよぎりました。
弊社の散骨エリアのひとつである「シポーンコルピ国立公園」の記事を読み返しながら、
「またあの森林の中で深呼吸がしたい」
という思いが心の中に広がっていきました。
静かな緑に囲まれた空間で、いい空気を吸ってリラックスしたい。
そんな気持ちに駆られたのは、おそらく自分の中にたまっていたストレスを、自然が癒してくれることを、本能的に感じ取っていたからなのかもしれません。
なぜ森林に癒されるのか?
森の中に入ると、ふっと気持ちが軽くなったり、深く呼吸したくなることはありませんか?
それには「フィトンチッド」と呼ばれる物質が関係しています。
フィトンチッドとは、樹木が自らを守るために発する成分のこと。
傷ついたときに周囲の菌や微生物を排除する自己防衛のための働きです。
この言葉は、旧ソ連のトーキン博士が
フィトン(植物が)+チッド(殺す)=フィトンチッド
と名付けたことから始まりました。
最近ではこのフィトンチッドが人間にも次のような良い影響を与えることが分かっています。
- 脳内α波を促し、精神を安定させる
- 交感神経の興奮を抑え、リラックス効果をもたらす
- ストレスホルモンを減らし、肝機能を向上させる
また、森の音・光・匂い・肌ざわりなどが人の五感を刺激し、自律神経を整えるともいわれています。
樹木に囲まれ、花や鳥の声、水の音に包まれた空間での森林散骨――
その場に身を置くだけで、心と体のバランスが自然と整っていくように思えるのです。
フィンランド人にとっての「森」とは
フィンランドは「森と湖の国」と呼ばれるほど、国土の約70%が森林に覆われています。
どこを歩いても、深い緑と神秘的な森に出会える国です。
フィンランドの人々にとって、森は生活の一部。
ジョギングや犬の散歩、ベリー摘みにノルディックウォーキング――
森は特別な場所ではなく、日常の延長として存在しています。
ベリー狩りでは、一度で食べきれないほどの実が採れ、ジャムにせざるを得ないほどの豊作になることも。
さらに、フィンランドでは子どもたちに小さい頃から森林教育が行われます。
森での歩き方、服装、注意点を学ぶことで、自然への理解と信頼を深めていきます。
こうした教育があるからこそ、フィンランド人は自然と一体となり、森を「守るべき身近な存在」として大切にしているのでしょう。
森へ還るという供養のかたち
森林は、ただの風景ではありません。
そこには、私たちを癒し、受け入れてくれる大きな力が宿っています。
樹々の佇まいに安心感を覚え、土や花の香りに心をほどく――
そんな自然との触れ合いのなかで、自分自身と向き合う時間が生まれます。
動物も植物も人も、そして地球も宇宙も、すべてはつながっている。
私たちは深いところで、それを感じているのかもしれません。
自然の一部として、森に還っていく。
フィンランドでの森林散骨は、そんな穏やかな循環を感じる供養のかたちです。



