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「考え方と書き方」を説くメソッドで、言葉を読み解き、自分の考えを適切に表現する力を育成

書く力に必要な「考え方」を育み人生を自走させる作文指導者

眞野玲子

眞野玲子 まのれいこ
眞野玲子 まのれいこ

#chapter1

作文や論文の書き方を指導する学習塾「あおぞら作文教室」を主宰

 デジタルツールの登場で、教育現場は大きく変化。子どものペースで学びを深める個別最適化や業務効率化といったメリットがある一方で、受動的な視聴などを背景に、言葉を読み解き、自分の考えを適切に表現する国語力の低下が懸念されています。

 「立命」の代表でライター歴約30年の眞野玲子さんは、思考力や読解力、構成力を養うため、作文や論文、入試小論文の指導に特化した学習塾「あおぞら作文教室」を主宰。受講者数は3300人に及び、「考え方と書き方を教える」独自のメソッドは、AI時代に求められる力を養う内容として支持されています。

 「作文が苦手な子どもには、いくつかのタイプがあります。特徴のある例を三つ出すと、一つ目は考える力はあるのに、慎重すぎて書き出せない子。二つ目は受け身教育に慣れ、自分で考える癖が身についていない子。三つ目が耳で聞いたことを頭の中で映像化できない子で、最近特に増えています。育てるべきは文章力だけでないということです」

 小学生を対象にした「あおぞらクラス」は、8人までの少人数制。「てにをは」や文法をなぞるのではなく、200字程度の作文を楽しく書けるようになることをゴールに、実践的な授業を行っています。

 「『書く=苦しい』という思い込みを外すため、自作の折り紙を発表したり、なぞなぞを出しあったり、遊びの要素も取り入れ、子どもが自ら考え、表現する時間を設けています。楽しい瞬間があると子どもは前向きになり、ぐんぐん力をつけていきます」

 東京都内で5校を展開し、オンラインを通じて中高生や大学生、社会人が受講。受験時に提出する保護者作文もサポートしています。

#chapter2

ライター経験と学校現場での気付きから作文指導の道へ

 眞野さんは大学卒業後、スポーツ専門誌の出版社に入社。記者として全国を駆け回り、プロの選手やチームを取材し、原稿を制作する中で、「聞く力」や「書く力」を高めます。結婚・出産後もライターを続けていましたが、わが子の一言が、思いがけず指導者の道を開きました。

 「作文を『書けない』『楽しくない』ともらすのを聞き、家で教え始めたところ『うちの子もお願いしたい』と親御さんが次々にやってきたんです。作文が苦手な子がたくさんいること、教えるのに苦労している大人が多いことに驚きました」

 当初は8人だった教室は口コミで評判が広がり、4年後には生徒数が60人以上に増加。2016年に「立命」を設立し、五反野本校をはじめ、阿佐ヶ谷や早稲田、北千住、成城で教室を開校しました。

 「なぜ書くことが嫌いな子どもが増えているのだろう」。学校教育にも興味が湧いた眞野さんは、現場を見るため小学校の介助員に。9年間の勤務を通して気づいたのは「作文の書き方を習う機会がない」ということでした。

 「生徒たちは『自分の考えをどう盛り込めばいいのか』という視点を教わっておらず、先生も同様で、指標となる明確な見本や型がなく、指導が手探りになっています。書けない子が増えている現状を、なんとかしないと手書きができなくなると痛感しました」

 取材や執筆の経験に加え、作文教室や学校現場で得た知見は、後に指導法の体系化や教材開発、執筆活動へとつながっていきます。

眞野玲子 まのれいこ

#chapter3

「作文がうまくなる魔法の3か条」を執筆し、企業や教員研修も実施

 実践者としての経験をもとに、企業で伝わる文章術としてのテキストコミュニケーションを研修や公立小学校で教員研修や保護者向け講演、行政機関のセミナーにも登壇する眞野さん。

 正解がない作文のヒントになればと、「作文がうまくなる魔法の3か条」(全力舎出版)も執筆。十余年にわたり指導にあたる中ですくい上げた、子どもたちがつまずきやすいポイントを実例で紹介し、「どこをどう直せばいいのか?」を詳細に解説しています。

 「例えば、国語が専科の先生であっても、作文の専門家ではないわけです。どのように指導すべきなのか、また、『この年齢ならこのくらい書ければOK』という及第点が分からない、評価に関するお悩みにも応え、教職員、保護者さまに届けばうれしいと思って書きました」

 具体的なノウハウが盛り込まれ、発売以降、多くの人に愛読されています。「実際に生徒が学習している様子を見学したい」「目の前で添削してみてほしい」との要望を受け、教員に向けた研修事業もスタート。都内のいくつかの公立小学校で実施され、「作文指導の軸ができました」と喜びの声が届いているそう。

 「今後は教室事業を拡大すると共に、特別授業や講演活動を通じて、先生方の業務の効率のためにも学校支援に力を入れていきたいですね。作文は才能ではなく、自分の気持ちや考えを整理し、『自分はこう思う』を見つける作業です。作文は、思考力を高めるのに適したツールです。意図を的確に伝える力は、AI時代においても、一生もののスキルになると信じています」

(取材年月:2026年5月)

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専門家プロフィール

眞野玲子

書く力に必要な「考え方」を育み人生を自走させる作文指導者

眞野玲子プロ

作文指導者

株式会社立命

「書く=苦手」という思い込みに寄り添いながら、子どもの考える力と表現力を育む作文指導を実践。長年の指導経験を生かし、教職員向け研修や保護者向け講演に力を注いでいます。

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