2026年3月6日 グローバル市場動向:金価格急騰・原油90ドル突破・円安・米雇用悪化の包括的分析

杉兼太朗

杉兼太朗

テーマ:金相場

エグゼクティブサマリー

2026年3月6日(金曜日)、グローバル金融市場は複合的なショックに見舞われました。2月の米雇用統計が予想外の92,000人減少を記録し、失業率は4.4%に上昇。同時に、2月28日に開始された米国・イスラエルによるイラン攻撃(「オペレーション・エピック・フューリー」)は7日目に突入し、ホルムズ海峡の封鎖でエネルギー供給が寸断されました。金価格は5,120ドルを突破し、ブレント原油は2年ぶりに90ドル超え、日本円は157.5円台で推移し3週連続の下落に向かっています。

金価格:5,120ドル突破と安全資産への逃避

金価格は金曜日に1オンスあたり5,120ドルを超えました。2月の雇用統計の弱さが景気後退懸念を一気に高め、利息を生まない安全資産である金への資金流入を加速させた形です。

日付金価格(USD/oz)前日比
3月2日5,384.30+109.66 (+2.04%)
3月3日5,345.64-38.66 (-0.72%)
3月4日5,184
3月5日5,084.53-1.01%
3月6日5,120超+1.49%


2026年1月には過去最高値の5,608.35ドルを記録しており、前年同時期比で約74.71%の上昇となっています。UBSのアナリストは3月中に6,200ドルに到達する可能性を予測し、年末時点で5,900ドルを見込んでいます。

上昇要因の分析

  • 雇用悪化による景気後退懸念:2月の非農業部門雇用者数が92,000人減少し、予想を大幅に下回りました。失業率は4.4%に上昇し、長期失業者は失業者全体の25%を占めています。
  • 中東紛争のインフレ圧力:イラン戦争によるエネルギー価格の急騰がインフレ再燃の懸念を強めています。原油価格の上昇はスタグフレーション・リスクを高めています。
  • FRBの金融政策不透明感:景気後退リスクとインフレ持続の間で板挟み状態にあります。7月に利下げを開始するとの見方が浮上する一方、インフレ懸念が制約的姿勢の継続を示唆しています。


米国労働市場:92,000人の雇用喪失[/中見記事]
米労働統計局(BLS)の発表によると、2月の非農業部門雇用者数は92,000人の減少を記録しました。1月の増加から急激に悪化し、エコノミスト予想を大幅に下回る結果となりました。

  • ヘルスケア:-28,000人(看護師ストライキの影響)
  • 連邦政府:-10,000人(DOGEによる職員削減の継続)
  • 金融活動:-22,000人
  • 賃金上昇率:前年比3.8%と堅調を維持


[中見出し]イラン戦争と原油市場:ブレント90ドル・WTI88ドル

2026年2月28日、米国とイスラエルはイランへの協調攻撃を開始。3月6日時点で紛争は7日目に突入し、ホルムズ海峡は事実上封鎖状態となり、世界の原油輸出の約20%が滞っています。

指標3月6日価格週間変動
ブレント原油$90.04-$92.69/bbl+27%
WTI原油$87.80-$90.90/bbl+36%
全米ガソリン平均$3.32/ガロン上昇中


日本円:157.5円台で3週連続の下落

日本円は1ドル=約157.5円で推移しています。円安の主因は「有事のドル買い」、原油高による交易条件の悪化、そして日銀の利上げ見送り観測によるものです。

片山さつき財務大臣は「金融市場の動向を極めて強い緊急感を持って注視している」と述べ、介入も選択肢として排除しない姿勢を明確にしています。市場関係者の間では、160円が当局の防衛ラインとして意識されています。

今後の注目イベントと展望

  • 3月17-18日:FOMC会合(据え置き確率95%超)
  • 3月18-19日:日銀金融政策決定会合(利上げ確率6%と低水準)
  • イラン紛争の行方:トランプ大統領は4-5週間の作戦期間を示唆
  • ホルムズ海峡の再開時期:短期的な解決は困難な状況


現在の市場は、スタグフレーションシナリオを急速に織り込みつつあります。雇用悪化と原油主導のインフレという政策ジレンマが解消されない限り、金は安全資産としての需要を維持し、5,000ドル超の水準を固める展開が続く可能性が高いでしょう。

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杉兼太朗
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杉兼太朗(貴金属・宝石・ブランド品買取業)

ラウンジデザイナーズ株式会社 リファスタ

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