表面化する問題から悩みの本質に迫る心理カウンセラー
鈴木恵美
Mybestpro Interview
表面化する問題から悩みの本質に迫る心理カウンセラー
鈴木恵美
#chapter1
Pure Blissの鈴木恵美さんは心理カウンセラー。一般社団法人全国心理業連合会公認の上級プロフェッショナルカウンセラーの有資格者で、エグゼクティブファミリー層にカウンセリングを行っています。
エグゼクティブの職場や家庭の悩み、母親世代のお受験や子育てにまつわる悩み、夫婦関係の悩み、子どもの心のケアに対して、認知行動療法士、交流分析士、ヒプノセラピストなどのスキルを駆使しながら解決に導いていきます。
エグゼクティブの悩みに寄り添えるのは、会社経営者の夫を持ち、子どもたちに名門幼稚園をお受験させるなど、妻・母親としての経験に、大手電機メーカーで社長直轄の精鋭部隊をサポートしてきたキャリアがあるから。心理カウンセラーのスキルに加え、クライエントと同じようなバックボーンを持つことで、より深く悩みを受容し、共感することができるのです。
「たとえば幼稚園の受験は、日々の生活がすべて受験対策で、両親と子どもの関係が反映されます。お母様は安らぐことができず、視野が狭くなり、有名校に入ることが勝ち、そうでなければ負けという凝り固まった価値観になってしまいがちです。また、入園後には母親同士のヒエラルキーにどう対処していくかなど人間関係の悩みも出てきます。
一方、エグゼクティブは部下の育成などで、『××のためを思って言っているのに』、『こうすべき』など、『のに』『べき』という考えに捉われ、苦しくなってしまうことがあります。
こうした状況で有効なのは、物事を俯瞰する鳥の目を持ったり、相手の目になって見てみる“もう一つの目”を持つこと。角度を変えて見ることで、状況を客観視できて、解決の糸口が見えてくるものです。お悩みには、そういったアドバイスをしています」
鈴木さんの柔らかな物腰と醸し出す落ち着きは、心に快く響き、安心を感じさせてくれます。
#chapter2
悩みを抱える人の多くは、幼い頃からまじめで頑張り屋という傾向があるそうです。
「期待に応えたいという思いが強いため、人からどう思われるかという点に捉われがちですが、本当に大切なのは『自分がどうしたいか』です。
人の心は多面的で、悩みも複合的。表面化したほんの一部の問題から“悩みの本質”に迫ることをモットーとしています。カウンセリングを通して、不安や焦燥感など心のモヤモヤの正体を一つずつ探って、悩みの本質にたどり着くと、目の前の霧が晴れたように自分の本当の気持ちがわかり、自ずと取るべき行動がわかってきます」
鈴木さんは、この「クライエントが求めている本質を導き出すこと」を最も大切にしています。
多くの悩みのベースにあるのは人間関係。「登場人物と環境が変わるだけで、いつも同じ人間関係のパターンで悩むという人は、幼い頃からの両親との関係が影響していることも少なくありません。そこを掘り起こすことが、悩みの根本的な解決につながる場合も。何でも話していただける信頼関係を築けるように心がけています」
カウンセリングを受けることは、自分の心と向き合うこと。「私はそのお手伝いをするだけです。何かをジャッジすることもありませんので、構えずに安心して心の澱を吐きだしてください」と鈴木さんは言います。
「特にエグゼクティブの方はスポーツカーと同じ。常にハイスピードで走っているので、一般の方よりもメンテナンスが必要。ちょっとしたトラブルが大きな事故につながることがあります。悩みや痛みを“弱味”と思わずに相談してほしいですね」
根本にある問題に気づきを得られたときは、クライエントは顔つきまで明るくなってくるそうです。
#chapter3
鈴木さんは、メンタルトレーナーとしても活動しています。受験や禁煙、婚活などの目標に対して、達成感と自己肯定感を維持しながらクリアできるようにサポートしています。
「大きな目標を立てたら、1カ月単位、週単位で目標を細分化して、一歩ずつクリアしていくことが大切。気持ちの波があっても、計画どおりにいかない時も、焦らず不安にならない考え方もお伝えしています」
子どものころから、友だちから悩みや恋愛の相談を受けることが多かったという鈴木さん。自分の心に浮かぶことを感情と論理のマトリックス上のどこに位置するか置いてみるクセがあったとか。「俯瞰してみる」というカウンセリングの手法を知らず知らずのうちに実行するなど、カウンセラーの萌芽が見られました。鈴木さんにとって心理カウンセラーは天職なのかもしれません。話しているだけで、気持ちが明るくなってくるのが、その証のような気がします。
(取材年月:2018年2月)
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Profile
表面化する問題から悩みの本質に迫る心理カウンセラー
鈴木恵美プロ
公認心理師
Pure Bliss(ピュア ブリス)
経営者の妻、お受験を経験した母という経験を土台に、心理学の多様なスキルを使い、エグゼクティブの人間関係の悩みや、お受験を控えた母親の心労、悩みの解消をサポートしている。また、子どもの心のケアも行う。
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