眼鏡を通して暮らしに笑顔を届ける1級眼鏡作製技能士末永智也

眼鏡を通して暮らしに笑顔を届ける1級眼鏡作製技能士

末永智也

1級眼鏡作製技能士の知識や技術を生かした眼鏡づくりが強み。「こどもメガネ作り体験」も開催

　「眼鏡がずれやすく作業に集中しにくい、以前より手元や遠くがぼやけて見えるなど、どんなささいなことでも構いません。眼鏡で気になることがあれば、私どもになんでもご相談ください」

　そう話すのは、「メガネのスエナガ」代表の末永智也さん。JR山手線・目白駅から徒歩約4分、目白通りの沿道に店を構えています。末永さんを含む社員2人とも国家検定資格である「1級眼鏡作製技能士」を保有。視力の測定、レンズ・フレームの加工、フィッティングに関する知識と技術を身に付け、眼科専門医とスムーズな連携を図れるのが強みです。

　「自分に合った眼鏡は、見え心地もかけ心地も違います。くっきり見えて、長時間かけていても疲れない感覚を、ぜひ多くの方に体感していただきたいですね」

　2021年のリニューアルオープン以来力を入れているのが、子どもに向けたサービスです。
　「成長期の子どもは、サイズや度数などが変化していきますので、当方では、お子さまが不便なく、楽しく眼鏡と付き合っていけるようサポートさせていただきます。遊んでいる最中にぶつけて曲がってしまったなどメンテナンスが必要になった際は、お子さまだけでのご来店も大歓迎です」

　常時受け付けている「こどもメガネ作り体験」では、自分でレンズを削り、選んだフレームに組み込むことができます。
　「自分で作ることで愛着が湧き、大切に扱うようになります。ものづくりの機会を通して、当店を身近に感じてもらえるとうれしいです」

左右の度数のバランスといった目の状態や使用目的に合った眼鏡を提案

　小学校から高校まで野球に熱中していたという末永さん。「将来は野球と関わりのある仕事がしたい」と考え、選手がプレー中にサングラスをかけていることに目をつけます。
　「実家が眼鏡店を営んでいたこともあり、サングラスは子どもの頃から身近な存在だったんです。眼鏡と一緒に、スポーツのパフォーマンスアップに貢献できるサングラスも扱っていければと思い、眼鏡の専門学校で勉強することにしました」

　卒業後は都内の店で4年間修行。2016年に、祖父の代から続く家業に入ります。2020年に代表取締役に就任。3カ月の改装期間を経て、2021年6月、「メガネのスエナガ」としてリニューアルオープンしました。

　「負担や違和感なく仕上げるために、左右の度数のバランスはもとより、目線のくせなども考慮しながら調整していくことを心掛けています。ご本人さまに似合うデザインで、視界がクリアになると、ぱっと表情が明るくなるんですよ」

　それぞれの使用目的やコンディションに応じて細やかに提案する末永さんのもとには、長年コンタクトレンズを使用してきた人が来店することも。
　「お好みやお困り事をお聞きし、ハンドメイドの品をご案内したところ、大変気に入っていただき、今では同じブランドのものをいくつもお持ちいただいています」

　リニューアル前から変わらず足を運ぶ人も多く、「ありがたい限りです」と笑顔を見せます。
　「お客さまにご納得いただける逸品と、よく見える世界をご提供することが、私どもの役割です。『ありがとう』と言って喜んで帰っていかれる姿を見ると、眼鏡店をやってきてよかったと心から感じます」

疲れにくさや見え方の鮮明さに差が出るインディビジュアルレンズを展開

　末永さんは、単焦点レンズ16種類、遠近・中近両用レンズは20種類以上を展開。「眼鏡をかけても焦点が合いにくく、かえって疲れる」といった人におすすめなのが、インディビジュアルレンズだとか。

　「お顔の輪郭にそってフィッティングを入念に行った後、正面・上・横の計3方向から写真を撮ります。撮影した画像を元に、両目の位置や、目からレンズまでの距離、角度などを算出して作製するもので、視界の揺れやゆがみを抑え、広く快適な視野を目指すことができます」

　光の入り方を細かく調整できるため、データの平均値を元に作られるセミオーダーと比べ、目の疲労感や見え方の鮮明さに差が出るのが特長。
　顔の幅や鼻・耳の高さといったフレームの装用条件を測り、画像から導き出した数値を適切にレンズ設計に反映させるなど、取扱店には相応のスキルが求められると言います。

　「培ってきたノウハウと同じくらい私どもが大事にしているのが、気軽に立ち寄れるアットホームな雰囲気づくりです。毎日をストレスなく、気持ちよく過ごせる眼鏡をかなえるためには、お客さまとどれだけ心を通わせ、お悩みやお困り事をお伺いできるかが重要だと考えています」

　プロフェッショナルな技と、顧客に寄り添った丁寧で親しみやすい接客で、多くの人に笑顔を届けている末永さん。「常に一番見やすい状態で日常生活を送っていただくことが私どもの願いです。持てる力で期待にお応えしますので、ぜひご利用ください」と呼び掛けます。

（取材年月：2023年5月）

気軽に立ち寄り相談できるアットホームな店づくりで、眼鏡の悩みや困り事に対応

1級眼鏡作製技能士の知識や技術を生かした眼鏡づくりが強み。「こどもメガネ作り体験」も開催

左右の度数のバランスといった目の状態や使用目的に合った眼鏡を提案

疲れにくさや見え方の鮮明さに差が出るインディビジュアルレンズを展開

専門家プロフィール

Other Interview