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個人投資家に向け、「効率のよい貯蓄」をかなえる資産運用をアドバイス

貯蓄の効率化としてより良い資産運用を導く投資アドバイザー

伊藤武

伊藤武 いとうたけし
伊藤武 いとうたけし

#chapter1

顧客ファーストの立場で、安定運用を重視した投資助言サービスを提供

 「資産運用は、難しいものではありません。資本主義経済の本質を理解すれば、当たり前の活動です」と話すのは、「LOGOSキャピタルパートナーズ」創業者の伊藤武さん。アメリカの大手投資銀行など50年以上、金融業界で活躍してきた経験をもとに、個人投資家への投資助言サービスを行っています。

 「日本は個人金融資産1億円程度の富裕層の世帯数で世界トップクラスですが、保険や年金以外の資産運用をする割合は先進国の中で低い国です。銀行預金は今やゼロ金利で利息が増えない上に、絶対に安泰とはいえません。2023年3月にアメリカで相次いだ銀行破綻の例を見ても、預金取り付け騒ぎは世界で頻繁に生じています。他の金融資産に分散させず、銀行にお金を寝かせておくのはもったいないですね」

 「投資で元本が減るリスクの方が不安」という人は多く、目先のリスクへの心配を優先するのが人間の心理。伊藤さんは、投資の本質と概念を理解してほしいと言います。
 「マクロ経済学で学ぶ、国家の経済規模を表す国内総生産(GDP)を算出する方程式から導かれるのが、貯蓄=投資。個人が銀行に預けたお金は、銀行が企業に融資し投資に使います。つまり銀行預金も投資の一つで、株式や債券などとは、間接的か直接的かの違いのみです」

 伊藤さんのモットーは、「もうけるのではなく、リスクを低減して世界の経済成長に沿って安定的に資産を保全すること」。「当方では金融商品を販売しないため、お客さまとの利益相反が起きず、助言対象の資産規模が大きくなれば利益を共有できます。投資家の負担となる運用コストをできるだけ抑え、貯蓄を効率的に増やすことを追求します」

#chapter2

ETFに精通し、投資家ニーズに合わせたポートフォリオを提案

 伊藤さんは、「分散」を基本に、投資目的に合わせたポートフォリオを構築。ETF(上場投資信託)を中心に投資配分を導きます。
 「安定運用には、投資対象を世界に分散させ、10年単位の長いスパンで考えることが重要です。中でも、売買手数料などが低く抑えられるETFは、効率のよい手法の一つ。ETF市場は今世紀ほぼゼロから10兆ドル規模に成長した比類ない証券です。顧客本位で手数料が低く、日本では普及していませんが、10年以上の経験知からのアドバイスを提供しています」

 投資対象を選ぶ際のポイントは、「宇宙から見るように世界を俯瞰すること」だそう。
 「日本経済は〝失われた30年〟と言われ、ほぼ横ばいの状態が続いています。一方、1990年代以降の世界には、アメリカや中国をはじめ目覚ましい成長を遂げている国々が多数。定性的に世界経済や体制の潮流を読み解き、リスクの軽減をはかりながら成長が見込める市場や地域に幅広く投資すればリターンが期待できる、とシンプルに考えましょう」

 月に一度、世界市場の動きや保有銘柄の評価損益などのレポートを提供。為替の変動額を含め顧客すべてのポートフォリオ評価額はいつの時点でもリアルタイムで把握しています。
 「市場は変化することが当然で、相場変動を予測することはできません。ポートフォリオには現金も組み込み、市況にあわせて保有比率を調整して分配のバランスを保ち、売買は必要最低限に抑えるよう心掛けています」

伊藤武 いとうたけし

#chapter3

ウォール街を皮切りに、投資銀行業務や市場分析など専門職を幅広く経験

 イギリス留学を経て、世界金融の中心地であるアメリカ・ウォール街の投資銀行からキャリアをスタートさせた伊藤さん。アナリストや資金調達、不動産、M&Aアドバイザリーなどを経験し、投資顧問会社などの経営にも携わりました。
 「当初は、グローバルに働きたいとアメリカに渡りました。1960年代に日本企業として初めてソニーがニューヨーク証券取引所に上場し、その後の金融市場の歴史に立ち会ってきた経験は大きいですね」

 自らも投資家として、株式やETF、不動産、ベンチャー投資などさまざまな投資手法を実践。
 「自身の投資経験がないものは、いっさいお客さまにご提案しません。若いころから失敗も含めて多くの経験を積みました」

 65歳で日本とアメリカ両方の年金を受給し、アメリカの年金額の多さに驚いたそうです。アメリカでは1980年代に企業を対象とした401k(確定拠出年金)制度を導入。同時に個人企業・年金も始まり、広く普及しています。
 「同国の企業年金の実績として、年率平均7%程度の複利リターンを実現し、投資資金は10年ごとに倍増しました。長期運用の成果によって受け取り額が大幅に増えています」

 「資産運用は若い頃から長期の積立投資で始める方が有利ですが、人生100年時代には何歳からでも遅くはありません。若いうちの投資は少額に留まりますが、年齢を重ねると、まとまった資金を運用に回せる大きなメリットがあります。『リスクが怖いからお金は増えなくていい』ではなく、より良い貯蓄として長期投資を考え、充実した余生を実現しましょう」

(取材年月:2023年4月)

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専門家プロフィール

伊藤武

貯蓄の効率化としてより良い資産運用を導く投資アドバイザー

伊藤武プロ

資産運用アドバイザー

株式会社LOGOSキャピタルパートナーズ

アメリカの大手投資銀行をはじめ、50年以上にわたる金融業界経験をもとに、個人投資家への投資助言サービスを展開。ETFを中心としたポートフォリオを作成し、「効率のよい貯蓄」としての長期投資を提案します。

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