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桑原博史

債務整理、消費者問題に強い司法書士

桑原博史(くわばらひろし) / 司法書士

桑原司法書士事務所

コラム

債務整理 メリットとデメリット

2020年9月11日

テーマ:債務整理

コラムカテゴリ:法律関連

コラムキーワード: 司法書士 相談

今回は任意整理のメリット・デメリットについてご説明します。

1 メリット

(1)手続きがシンプル
   原則として交渉は司法書士が行います。

(2)裁判所での手続きではない
   自己破産・個人再生では裁判所に申立を行いますので、必要な書類を集めていただきます。
   任意整理では債権者との交渉で解決を図りますので書類集めの必要はありません。

(3)利用したいカードを残すことができる
   自己破産・個人再生はすべての債権者を対象としなければいけません。
   任意整理では必ずしもすべての債権者を対象にする必要はありません。
   使いたいカードのみを残すことも手続き上はできます。
   ただし特別な事情がない限りお勧めはしません。
   理由は後記「3 穴の開いたバケツ」でご説明します。
  
   ただし任意整理の対象としなかった債権者でもカードが使えなくなるケースがあります。
   債権者の中には、利用者の信用情報を定期的にチェックしている会社もあります。
   自社が債務整理の対象外であっても、信用情報を確認した際に他社で債務整理を開始した
   事実を知ることができるため、利用停止の措置を取る形になります。

(4)職業制限がない
   自己破産の場合は警備員・保険外交員等の職業には一定期間就くことができません。
   任意整理ではこのような制限を受けることはありません。

2 デメリット

(1)返済額が最も多い
   自己破産では「返済ゼロ」です。
   個人再生では「最低でも100万円超」の返済が必要です。
   任意整理では「元金とこれまでの利息」を返済する形になりますので返済額が最も多く
   なります。

(2)返済期間が最も長い
   任意整理では3年から5年が一般的です。なお個人再生は原則3年です。

3 穴の開いたバケツ

  債務整理の目的は「家計全体の立て直し」です。
  返済が追いつかない状態は、さながら「いくつも穴の開いたバケツ」です。
  バケツにあるいくつかの穴のうち、一部をふさいだとしても残りの穴から水は出ていきます。
  水が深々と溜まることはありません。
  家計も同じです。任意整理の場合、一部の債権者を除外して通常の返済を続けていると家計
  全体の立て直しにつながらないおそれがあります。

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