フリーランスを集めたチームでデザインを進めることのデメリットとは

コロナ以降フリーランスのデザイナーやディレクターが増加したことでフリーランスを集めたチームでデザインを進めることが特に東京で多くなりました。ただ、インターネット環境が良くなったことで自由度が高まったため、表だった支障はあまりないと思われがちですが、やはり、1つのデザイン会社内で完結する場合と比べると問題点も多く、トラブルの原因となっています。フリーランスを集めたチームでデザインを進めることのデメリットとして、以下の点が挙げられます。

コミュニケーションの課題

フリーランスは基本的に各自のスケジュールや働き方に基づいて動くため、リアルタイムのコミュニケーションや意見交換が難しい場合があります。また、リモート環境での作業が中心となるため、情報共有の遅れや誤解が生じやすく、意図がズレる可能性もあります。

スケジュール管理の複雑さ

フリーランスのそれぞれが別のプロジェクトも抱えているケースが多く、スケジュールの調整が難しい場合があります。納期が重なるとプロジェクトの進行が遅れる可能性も高く、全体のスケジュール管理が複雑になります。

チームとしての一貫性の不足

フリーランスが集まると、個々の作業スタイルやデザインアプローチが異なるため、デザインの一貫性を保つのが難しい場合があります。また、プロジェクトが長期化した場合に、一部のメンバーが離脱することもあり、成果物に影響が出るリスクもあります。

責任の所在が曖昧になりやすい

フリーランスは基本的に自営業のため、全体の責任が分散しがちです。プロジェクト全体を統括する役割が明確でない場合、問題が発生した際に対応が遅れる可能性があります。また、責任分担が不明確だと、クオリティ管理も困難になります。

チームの結束力やモチベーションの維持が難しい

フリーランスは各自の目標や働き方に基づいて動くため、社員のような組織的な結束力を維持するのが難しいです。プロジェクトの優先度が各メンバーで異なることがあり、モチベーションの統一が難しい場合があります。

コスト管理が難しくなる可能性

各メンバーが異なるレートで働く場合が多く、コストの一貫性がないため、プロジェクト全体の予算が変動しやすくなります。また、必要に応じて専門家を追加で採用する場合、コストが膨らむ可能性もあります。

これらのデメリットを踏まえ、フリーランスチームでプロジェクトを進める場合には、明確なプロジェクトマネジメント体制とコミュニケーション戦略が求められます。
ただ、そういう問題を回避するためにもできるだけ1つのデザイン会社で完結することが望ましいでしょう。