猫にダイエットフードを与えてるのに痩せないのはなぜ?適切な対応を行い成功させよう

猫さんの体重が気になってダイエットを始めようと思ったけれど、
「どれくらいのペースで痩せさせたらいいの?」
「急に減らしても大丈夫?」
と悩みますよね。
猫さんのダイエットは、人間以上に慎重さと計画性が求められます。間違った方法は健康リスクにつながることもあります。一方で正しい方法でダイエットを進めれば、関節への負担軽減や病気リスクの低下など、猫さんの生活の質を大きく改善できるでしょう。
本記事では1ヶ月あたりの減量の目安や短期間でのダイエットの危険性、そして思うように痩せないときの見直しポイントまで、ペット栄養管理士の考え方をもとにわかりやすく解説します。
安心して猫さんのダイエットに取り組むために、お役立ていただければ幸いです。
猫の理想的なダイエットペースはどのくらい?

猫さんのダイエットを成功させるには、適切なペースを守ることが何よりも重要です。人間と同じように、猫さんも急激な体重減少は健康に深刻な悪影響を及ぼす可能性があるからです。
理想的な猫さんのダイエットペースを理解し、猫さんの体重や年齢、健康状態に合わせた計画を立てることで、安全かつ効果的に適正体重へと導けます。
ここでは週にどれくらいのペースで減らすのが安全か、そしてダイエットのペースが早すぎることで起きるリスクについて詳しく解説します。
健康的な猫のダイエットペース
猫さんの健康的なダイエットペースは、1週間で0.5~1%です。
1ヶ月だと2〜4%が、問題なく体重を減らすペースになります。
例えば6kgの猫さんの場合、1ヶ月に120~240gずつ減らしていくとよいでしょう。
これ以上早いペースで減量させると筋肉が落ちてしまい、足腰が弱まることでさらに動かなくなることで血流も悪くなり老化を早めることにつながります。
ただし一度や二度、ペースが早かったことがあったとしても大丈夫です。
次の計測で適正範囲内になれば問題ありません。
私たちがダイエットをするときも、体重の上下や停滞もしながら減っていくものですよね。
きれいな右肩下がりに体重が減ることはありません。
0.5~1%の範囲にできるだけ収まるよう
0.5~1%の範囲にできるだけ収まるようにしながら、ダイエットを進めるとよいでしょう。
体重の変化をグラフにすると、減量のペースがわかりやすいですし、続けるモチベーション維持にもなりますよ。
あまり神経質になりすぎないようにしてくださいね。
減量が早すぎるときのリスク
減量ペースが早すぎるときのリスクは、前の「健康的なダイエットペース」内でお話しした「筋肉が落ちる」ということ以外に、「肝リピドーシス(脂肪肝)」になることも考えられます。
肥満の猫さんが食事を取らないことで、エネルギーを確保しようと体内にある大量の体脂肪が大量に肝臓に運ばれ、肝機能が著しく低下した状態になります。
数日間食事を抜いたり、極端にカロリー制限すると発症リスクが高まります。
早く痩せさせたいからといって食事を与えないといったスパルタ的なダイエットは、猫さんには危険ですので絶対に行わないでくださいね。
症状としては嘔吐や下痢、食欲不振、黄疸などが見られ、治療が遅れると命に関わります。
猫さんの様子がおかしいなと感じたら、獣医師に診てもらいましょう。
ダイエットのペースが遅いときの対処法

ダイエットのペースが早い場合は、猫さんの様子を見ながら食事量を増やすことで解決できるでしょう。しかしペースが遅かったり、体重が落ちにくかったりするときは、どうしたらいいか悩みますよね。
そのようなときは、次の2つのポイントを見直してみてください。
- 食事の量やカロリー、与え方に問題ないか
- 運動量は十分か
食事と運動について、それぞれ詳しく解説しますね。
食事に関して
猫さんのダイエットにおいて、食事管理は成功の鍵を握る重要な要素です。
運動させて猫さんの体重を減らすことは難しく、摂取カロリーのコントロールが効果的な減少の基本となります。
しかし、カロリー計算をして食事量も管理しているにもかかわらずペースが遅いときには、満足感を保ちつつ、健康的に減量できる工夫が必要です。
ちょっとした工夫でできますので、参考にしてみてください。
かさ増しする
食事の量を減らすと「量が減ってかわいそう」「すぐにお腹が空くようで猫からの催促を無視するのが困難」など、ダイエット中の悩みがいろいろと出てきますよね。
そのようなときは、かさ増しして満足感を与えることが効果的です。低カロリーの食材や水分を加えることで、食事のボリュームが増えて猫さんが満足感を得やすくなります。空腹感によるストレスを軽減し、無理なくダイエットを継続しやすくなるでしょう。
もっとも手軽な方法は、水分を加えることです。たとえば、ドライフードにぬるま湯を加えてふやかしたり、ウェットフードにさらに水を足したりすることで、同じカロリーでも食事量が増え、猫が満足しやすくなります。
水やぬるま湯を加えると薄まって美味しくなくなり、食べなくなるという猫さんもいるかと思います。その場合は煮汁や出汁、市販のスープ状のものを加えるのも効果的です。
煮汁や出汁などは普段の料理のときに、猫さん用に少し取っておくと改めて作る手間が省けます。ただしねぎ類を入れた煮汁は、猫さんに絶対与えないでくださいね。
また市販のスープ状のものを加えるときは、カロリー計算をし直すことを忘れないようにしましょう。
野菜を加えて食物繊維を増やすことも、猫さんの満足感を高められます。野菜を猫さんが食べやすい大きさに切り、レンジで加熱して与えるとよいでしょう。
また野菜を茹でて煮汁ごと与えれば水分と食物繊維によって、カロリーを抑えつつ食事量を増やせます。とろみがあるものを好む猫さんでは、片栗粉でとろみをつけてあげるのも効果的です。
普段、料理はしないから出汁を取ったりするのが面倒という方も、猫さんのために一肌脱いでみませんか。その都度、出汁を取る必要はなく、ある程度まとめてつくり製氷皿に入れて凍らせ、使う分だけ解凍すれば簡単ですよ。
調理したものを与えるときは、一肌程度に冷ますことを忘れないでくださいね。
食事量と与え方の工夫
猫さんのダイエットでは、「何を食べるか」だけではなく「どれくらい・どのタイミングで食べるか」も非常に重要です。
最初に食事量を計算したら、その量をずっと与え続けていませんか。体重があまり減らない場合、今の猫さんにとって食事量が多くて食べ過ぎているということです。定期的に体重を測定したら、増減によって食事量を随時見直しましょう。
詳しいカロリー計算の方法は、以下のコラムをご覧ください。
猫のダイエットはカロリー計算から❘成功の秘訣と管理方法を解説
また猫さんは人とともに生活する前は、1日の間にネズミや昆虫などを何度も捕まえては食べるという食生活を送っていました。その名残で数回に分けて食事を与える方がよい傾向があります。1日3〜4回に分けると与えやすいでしょう。仕事などによって難しい場合は、自動給餌器を活用することをおすすめします。
食事の場所を固定しないことも効果的です。猫さんは環境が変わることに敏感なので、食欲を抑えられることがあります。2〜3日ごとに変えるとよいでしょう。
早食いやドカ食いする猫さんの場合は、食事に時間をかけさせる工夫も必要です。器に入れて与えると、あっという間に食べてしまい満足感が得られず、「もっと頂戴」と催促するケースが多々あります。このような猫さんの場合、知育玩具を使うことで解決できます。
1回分の食事を知育玩具などに入れて与えると、時間をかけられますし頭と体を使うのでストレス発散にもなります。ペットボトルにいくつか穴を開ければ、知育玩具も簡単に自作が可能ですよ。
間食(オヤツ)のコントロール
オヤツは与えない方がよいのですが、ダイエットを行う前に与えていたのなら、いきなり与えることを止めるのは酷ですよね。
楽しみを奪うよりも、楽しみながら行う方がダイエットも続けやすくなります。
オヤツを与えている方の中で、1日の摂取カロリーにオヤツ分を含めていない方がときどき見受けられます。オヤツを与えるときには、必ず1日の摂取カロリーの10%以内に抑えるようにしてください。
例えば1日の摂取カロリーが180kcalの場合、オヤツは18kcal以内で与えるのが理想です。
またご家族で暮らしている場合、知らないうちに家族が必要以上のオヤツを与えていたということがよくあります。
1日に与える分の食事やオヤツはタッパーなどに入れて用意し、それ以外は与えないようにご家族の協力を得て徹底しましょう。
運動に関して
猫さんの運動量が十分足りているかチェックも必要です。
運動では猫さんの減量は難しいと「食事に関して」のところでいいましたが、消費カロリーを少しでも増やすためと、筋力が減って代謝が落ちないようにするために運動は欠かせません。
運動では次の2つについて見直してみましょう。
- 運動の時間
- 運動の内容
毎日の運動時間の目安とタイミング
猫さんのダイエット時に理想的な運動時間は、1日合計15〜30分程度です。
これは一度に連続で行う必要はありません。むしろ、5〜10分程度の短いセッションを1日数回に分けて行う方が、猫さんの集中力を保ちやすく効果的です。仕事が忙しくて遊びの時間が作れないという場合、数分でもいいので猫さんのために時間を作ってあげてくださいね。
遊びのタイミングとしては、食前がベストです。運動(獲物と捕らえる)してから食事をする方が、自然の流れに沿っているため猫さんの満足感にもつながりやすいです。
難しいときは朝と夕方、または帰宅後と就寝前などあなたの生活リズムに合わせて、無理のない範囲で遊びの時間を設定すると習慣化しやすくなりますよ。
大切なことは続けること
大切なことは続けることです。
「〇〇でなくては」と硬く考えてしまうと、継続は難しくなります。あなたがストレスなくできるタイミングで遊びの時間を作ってあげましょう。
運動させるコツ
ダイエットが必要な猫さんは、たいてい体を動かすのがあまり好きではない傾向があります。そのため運動させる工夫が不可欠です。
オモチャで遊ばせる場合、猫さんによって好みが異なります。床を動きまわるものに反応する猫さんもいれば、鳥や虫が飛んでいるようにオモチャを宙を舞わせて動かすと飛びつく猫さんもいます。また紙袋や段ボール内でオモチャを動かしカサカサと音を立てると、喜んで飛びつく猫さんもいます。あなたの猫さんは、どのような遊び方が好きか見極めましょう。
太っているから億劫であまり動きたがらず、オモチャに反応しない猫さんもいると思います。
そのような場合は食事の時間を工夫して、少しでも動くようにするとよいでしょう。
例えば次のような工夫が可能です。
- 食事の場所を1か所に固定するのではなく、数カ所に分けて置く
- 無理なく上がれる高さのある場所を食事の場所にする
- 食事を知育玩具に入れて与える
また季節によっても活動量が変わります。寒い季節は寝ている時間が多くなる傾向がありますので、いかに猫さんが動きたくなるような環境に整えてあげるとよいでしょう。
運動をさせるときの注意点として、太っている猫さんに無理をさせると関節を痛めやすいです。焦らずゆっくり運動させてくださいね。
猫のダイエットペースは堅実に進めよう
猫さんのダイエットのペースは、人間と同様に長期視点を持って
長期視点を持って行いましょう。
1週間で0.5〜1%、1ヶ月なら2~4%を目安に、体重を落としてくださいね。ただし一度や二度、目安を超えて体重が減ったとしても大丈夫です。あまり神経質になりすぎずに、猫さんのダイエットを進めてくださいね。
またペースが遅すぎる場合は、食事量の見直しや与え方の工夫、いかに猫さんを運動させるか、知恵を絞る必要があります。
健康的なダイエットに焦りは禁物です。猫さんの健康のために行ったダイエットなのに、不調を招いたら本末転倒ですよね。半年~1年の長期の視点で猫さんのダイエットに取り組んでいきましょう。
どうしても猫さんのダイエットが難しいという方、ペット栄養管理士に相談してみませんか?
無料でオンライン相談会を行っております。
興味を持たれた方は、以下のページをご覧ください。
~猫の「あと-1kg」の壁の先へ~ペットの栄養管理士と一緒に越えるダイエット無料相談会



