ISOの内部監査チェックリスト作成のポイントとは?チェックリストに含めるべき項目も紹介
こんにちは。ISOプロの岡です。
ISO認証を取得することで、取引先の拡大や顧客からの信頼獲得に繋がるなどのメリットがあります。
しかし、ISO認証を取得したいが、そもそもISO審査機関とは何か?また、どのように選定すればいいのか分からないという方もいるでしょう。
そこでこの記事では、ISO審査機関とは何か、認定機関と審査(認証)機関の違いから審査機関選定のポイントまで解説します。
ISO審査機関(認証機関)とは
ISO審査機関(認証機関)とは
ISO審査機関とは、ISO登録のための申請を行う企業を審査する機関であり、認証機関とも言われています。
審査機関は国内に多数存在し、審査員や審査機関によって審査の方法に違いがあります。
各規格の登録件数の多い審査機関は以下の通りです。(JAB認定審査機関のみ)
ISO9001(1月25日現在)
審査機関 | 登録件数 |
---|---|
一般財団法人日本品質保証機構(JQA) | 7796件 |
マネジメントシステム評価センター(MSA) | 3263件 |
ペリージョンソンレジストラー(PJR) | 2732件 |
日本検査キューエイ(JICQA) | 2101件 |
ビューローベリタス(BV サーティフィケーション) | 1927件 |
日本規格協会ソリューションズ(JSA-SOL) | 1474件 |
日本環境認証機構(JACO) | 1459件 |
>>出典:日本適合性認定協会 『適合組織統計データ』
ISO14001(2024年1月25日現在)
ヘッダー1 | ヘッダー2 |
---|---|
審査機関 | 登録件数 |
一般財団法人日本品質保証機構(JQA) | 4336件 |
日本環境認証機構(JACO) | 2041件 |
マネジメントシステム評価センター(MSA) | 1947件 |
日本検査キューエイ(JICQA) | 1585件 |
ペリージョンソンレジストラー(PJR) | 1315件 |
ビューローベリタス(BV サーティフィケーション) | 999件 |
日本規格協会ソリューションズ(JSA-SOL) | 909件 |
ISO認定機関とは
ISO認定機関とは、第三者審査認証を採用する規格において、「審査機関を認定する機関」のことです。つまり、認定機関は審査機関を認定する機関であるのに対して、審査機関は企業に対してISO審査を行う機関という違いがあります。
そのため、ISO認証の取得をする場合には、「審査機関」に申請する必要があるということです。
認定機関は各国に1つずつあるのが一般的ですが、日本には2機関存在しており、それぞれ認証マークが異なります。また海外の認定機関から認定を受けている審査機関でも、審査を受けることができます。
国内の認定機関は以下になります。
ISO審査機関(認証機関)を選定する際のポイント
審査費用・審査体制
同じ審査であっても、審査機関によって工数単価が異なるため価格が変わります。
人数や拠点数によっても費用は変動するため、どれくらいの費用が掛かるのかを複数の審査機関から見積もりを取りましょう。
また審査体制、特に審査員の人数(少なくとも数名以上)を確認することも重要です。
例えば、少数で大規模工場などを審査した場合、審査日程が膨らみ、場合によっては予定日までに申請・登録が完了しないこともあります。1名で2日間審査するのと、2名で1日で審査するのでは、ISO担当者の負荷も変わってきます。
審査方針・対応スピード
費用や体制以外に、審査方針も考慮する必要があります。
ISO認証の取得目的が内部統制など「ISOを業務効率化のためのツールとして活用したい」といった場合は「ISO認証の活用方法に適した指摘をもらえるか」が重要になります。
そのほか、「取引先から認証の取得を求められている」「公共事業を入札したい」のように、早く取得したい場合には、それほど審査が厳しくない審査機関を選ぶのもひとつです。そのため、審査機関を選定する際には、審査機関の審査方針の確認や過去の認証実績などを確認しましょう。
また対応スピードも押さえておきたいポイントです。
見積もりを依頼した際に、返答が早いかは今後のやり取りを占う要素にもなります。当然、取得したい日に合わせてスケジュールを押さえてくれるかどうかを確認することも重要です。
>>関連記事:ISO審査機関(認証機関)の選び方と押さえるべき3つの...(ISOプロのページ)
ISO審査機関(認証機関)を選定する際の注意点
ISO審査機関を選定する際にはいくつか注意点があります。
審査機関によって審査方法が異なる
審査機関によって審査方法が異なります。
具体的には、認定機関の方針や審査機関自体の方針、審査員の経験則でも指摘箇所や指摘内容が変わります。
また、ISOに関係のない指摘をする、不適合を多く出すといった審査機関や審査員などもいるため、そのような場合には、ISO担当者の負荷が大きくなります。
審査機関によって審査できる規格が異なる
審査機関によって審査できる規格が異なります。
そのため、審査機関を選定する際には、取得したい規格を審査できるかどうかを確認する必要があります。
このように、審査機関によって取得できる規格や審査手順が異なることがあるため、注意が必要です。
まとめ
ISO審査機関の役割や、認定機関と審査機関の違い、さらには審査機関の選定方法や注意点について解説しました。
先述した通り、認定機関は審査機関を認定し、審査機関は企業を審査します。
ISO認証取得の際には「審査機関」への申請が必要です。
また、企業は審査費用や審査方針などを考慮して、自社にとって適切な審査機関を選定する必要があります。
ISOの経験がない場合、審査機関ごとの特徴を把握するのは至難の業です。ISOプロは、1500件を超える実績を踏まえ、お客様に最適な審査機関のご提案も行っています。
取得をご検討の方は、ぜひお気軽にご相談ください。