これから大きくなる君へ―パパコーチがわが子に向ける、たったひとつの願い。【前編】
自分のキャリアの分岐点はどこだろう。
ふとそんなことを思ったときに、脳裏にはふたつの光景が思い出されました。
ひとつは、人生の儚さを突きつけられ、足元が崩れ落ちるような感覚を覚えた24歳の冬。
もうひとつは、暗闇の中で歩むべき道を照らしてくれた、ある出会いのことです。
私のターニングポイントをなぞりながら、かつての自分と同じようにキャリアの岐路で立ち尽くし、霧の中を彷徨っている人の心に光をともすことができたなら。
そんな願いを込めて、このコラムを書いてみようと思います。
一度目のターニングポイント:友人の不幸
最初の分岐点を迎えたのは、新卒で入社したハウスメーカーに勤めて3年目のことでした。
ありがたいことに仕事は順調で、安定した日々に満足していました。
学生時代から抱いていた「いつか起業したい」という独立心が頭をもたげることもありましたが、日常の中で少しずつその輪郭がぼやけていた。そんなタイミングでした。
その年も、毎年恒例の忘年会のために地元・大阪へ帰省。
気心知れた同級生たちと酒を酌み交わし、くだらない話で笑い合う時間。いつもと変わらない、幸せな時間となりました。
そのわずか数日後。
一本のメッセージで人生が一変しました。
――忘年会で会ったばかりの友人の不幸。
「またな」と笑って別れたばかりの彼女が、この世を去ったという知らせでした。
悲しみと、これまでの死生観がハンマーで粉々に砕かれるような衝撃。
人はいつか死ぬという驚くほど単純な事実を、自分は本当の意味では理解していなかったのだと思い知らされました。
さまざまな感情が押し寄せ、最後にやってきたのが強烈な「焦り」でした。
「人生はいつ終わりが来るかわからない。今すぐ、後悔のない人生を選ばなければ」
私の中で何かがぷつりと切れました。
東京へ戻るとすぐに上司へ退職の意向を伝え、その3ヶ月後には慣れ親しんだ会社を後にしました。
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後半の記事ではふたつ目のターニングポイントとなる「コーチングとの出会い」について書いていきます。
ぜひお楽しみに。
(後編に続きます)



