すぐ答えを知りたがる子にお困りの方へ。考える力を鍛える「発問」という関わり方【前編】
※この記事は後編になります。
ぜひ前編の記事からお読みください。
【注意!】「発問」しない方がいいときもある
「発問」はいわゆる「質問返し」になるので、抵抗感を持たれやすいのも事実です。
経験に基づき、「発問」するべきでないシチュエーションも挙げておきますね。
注意① 緊急性の高いとき
重要な提出物の締切直前や、クレーム対応時などに悠長に質問返しされたら、「今じゃない!」ってなりますね。
注意② 浅い関係性
もし初対面の営業マンに「あなたはどう思います?」なんて返されたら、誰だってムッとするはずです。
注意③ 多用する
毎回やられると、尋問されているようで疲れてしまいます。
──大切なのはバランス。考えさせる余地があるシチュエーションと、抵抗感を持たれない関係性が両立したときにだけ、お試しください。
“丸投げ質問”が“提案型”に変わった話
「発問」のやり方自体はとてもシンプル。ふたつの基本形を質問に応じて使い分けるだけです。
〇〇はどう思う?(思考系)
子ども:「これどうやるの?」
親:「〇〇は、どうやるのがいいと思う?」
〇〇はどうしたい?(行動系)
子ども:「作文って何を書けばいいの?」
親:「〇〇は、どんなことを書いてみたいの?」
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あるクライアントさんは、毎回答えを聞きに来る部下に「発問」を実践されました。
すると、あるとき質問の質がガラッと変わったそうです。
部下:「今回のケースならまずはA案を試すのがいいと考えたのですが、〇〇さんはどう思いますか?」
このような“提案型”の質問スタイルにシフトしたそうです。
まさに「発問」の効果そのものだと感じた、貴重な体験談でした。
まとめ:“教えたい気持ち”を飲み込んで、成長を見守ろう
今はネットで検索すれば、どんな情報も出てくる時代です。
だからこそ、すぐに答えを聞きたくなるのは自然なこと。
でも、世の中には明らかな正解がない悩みの方が多いのではないでしょうか。
正解はひとつじゃない、自分の正解が全員の正解とは限らない。
そんな風に思考をゆるめてみてもいいのではないかと思います。
自分で辿り着いた答えは、自分の糧になるもの。
だから、私は父としてもコーチとしても、時には相手のためにあえて“教えない”選択をする人でありたい。
共感してくれた方は、まずは今日から「教えたい気持ち」を飲み込んで、代わりにこう言ってみてください。
「あなたは、どう思う?」
最後までお読みいただきありがとうございました。
「うちの子、まさにそれかも…」と思った方は、シェアしてリアクションしていただけると嬉しいです。
この記事が、少しでも働くパパ・ママの助けになりますように!



