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こんにちは。㈱Hitofuriの山田です。
本日はコミュニケーションTipsの第3回、「傾聴」についてお話させていただきます。
最近、書店でも「傾聴」や「傾聴力」に関する本が並んでいますよね。
きっとコーチングを知らない方でも馴染みがある言葉だと思います。
すでに「傾聴」の重要性をキャッチアップし、ご自分なりに実践している方もいるかもしれませんね。
しかし、この「傾聴」、シンプルなようですごく深いテーマです。
そこで今日は、テクニックに頼らない“本当の傾聴”とは何か?についてお話しします。
それでは以下の事例をご覧ください。
「最近モチベーションが下がっているメンバーの遠藤さんとの1on1。『傾聴』を意識し、やる気を引き出すことにした。
・わかるわかる。(共感)自分もそういう経験あったよ。そのときは…
・なるほど、“キャリアビジョンが見えなくなってやる気が出ない”んだね。(オウム返し)仕事に慣れるとなるものなんだよ。そんなときこそ…
肝心の遠藤くんは「はあ…」「そうですね…」と終始気のない返事。心理学的テクニックを駆使して話を聞いたのに。何が間違っていたのだろう?
この上司の聞き方がいただけないことは、みなさんもなんとなくわかりますよね。
しかし、ここまででなくても「傾聴したつもり」になっている方は意外と多いと思います。
よって、今回は「傾聴」に向き合う心構えそのものにフォーカスしてみます。
簡単なワークも紹介した実践的な内容になっているので、職場や家庭のコミュニケーションで生かしていただければと思います。
「聞く」は受動。「聴く」は能動。
さっそくですが、みなさんは「聞く」と「聴く」の違いを説明できますか?
「聞く」は、耳に入ってくる情報を自然に受け取ること。
一方で「聴く」は、意識して情報に耳を傾け、その意図や背景を理解すること。
私はそう定義しています。
傾聴はまさに後者の「聴く」であり、「目の前の人の“願い”に心を傾けること」と考えています。
――この人が話している背景には、どんな思いがあるんだろう。
――どんな経験を経て、その言葉が出てきたんだろう。
相手の心に軸を置き“耳と心と体”を総動員して向き合う。
それが「傾聴」だと思います。
結論:「傾聴」は状態だ。テクニックだけではない。
つまり「傾聴」は技術やテクニックだけではなく“状態”に近いと感じています。
それもいわゆるゾーンと呼ばれる超集中状態。実のところ、すごく疲れます。
なぜそんなに疲れるのか。
人はなんらかの情報を得たとき「間違っている」「自分ならこうする」と瞬間的に意見が生じてしまう生き物なんです。
それは、我々の無意識下にある、価値観や固定観念が常に作用しているためです。
そうして、自分の意見に意識が向くと、“軸”が自分に変わります。
せっかくの「傾聴」状態が途絶えてしまうんです。
自分の考えや意見をいったん横に置いて、相手に軸を戻す。
この“戻す”作業にとても体力を使うんですよね。ですが、「傾聴」において非常に大事な要素です。
相手が何を伝えたいのか、伝えようとしているのか、
言葉や表情の背景にある「心に耳を傾けること」この状態が傾聴だと思っています。
次回は傾聴がもたらす効果と、実際のセッションでも実施している「傾聴ワーク」を紹介します。
(後編に続きます)



