とろけて、ゆるむ――水に溶けるオイルの真実

Hiroko近藤

Hiroko近藤


プロローグ:とろける朝、肌と心がほぐれる

ある朝、まだ夢の余韻が残る静かな時間。
私は洗面台の前で、ひと瓶のオイルを手に取った。
「これで洗うの?オイルで?」
そう思いながら手のひらに落とした黄金色の一滴。
ぬるま湯を足すと、オイルは柔らかくなり、肌にふわりと馴染んでいく。そしてまるでミルクのようにするりと肌から溶けていった。
気づけば、肌はふっくら。柔らかく、つるんとした手触り。香りに包まれ、心までほぐれていた。
「こんなオイル、知らなかった」
それが、“溶けるひまし油ウォッシュ”との出会いだった。



オイルなのに、なぜ水に溶ける?

自然のチカラと技術が出会ったクラシック処方。

オイルは本来「水を弾く」もの。
けれど、このオイルは水と溶け合う。

その正体は、“硫酸化ヒマシ油(sulfated castor oil)”と呼ばれる天然由来の洗浄成分。別名 Turkey Red Oil(ターキーレッドオイル) とも呼ばれ、19世紀後半のヨーロッパで、染色や石けんづくりに使われていた歴史ある素材です。
このオイルは、トウゴマの種子から抽出される天然の植物油ひまし油(キャスターオイル)がもとになっています。ひまし油は古代エジプトでも薬用として使われていた歴史をもち、肌や髪、頭皮のケアまで幅広く利用されてきました。
このひまし油に硫酸を反応させて作られるのが「スルホン化植物油」。極微量の硫酸または硫酸エステルを加え、銅釜などの伝統的な金属窯で丁寧に反応させます。こうすることで本来は水と混ざらない油が、界面活性性をもつようになり、水に溶けるという不思議な性質を持つようになります。つまり、「植物オイルに洗浄力と乳化力を持たせる」技術――それが“硫酸化”なのです。

「硫酸!?」と聞くと驚かれる方もいるかもしれません。
けれどご安心を。

わかりやすく言うと…
ひまし油(キャスターオイル)は、非常に安定した植物オイル。
これにごく微量の「硫酸基」を付け加えることで、油に「水と仲良くなる力」が備わります。これはいわば、“オイルに水との橋渡しの力を与える”という技術。水と油の境界を溶かす魔法のような処方です。
重要なのは、硫酸はあくまで“反応を引き起こすための触媒”であり、最終的には製品中に残らないという点。つまり、これは安全性を確保したうえで行われる、自然由来の“技術”なのです。
そしてこのTurkey Red Oilは、ECOCERTといった世界的な認証機関で「ナチュラルなオイル」として認められています。石油系製品とは一線を画す、まさに“自然が生んだ乳化技術”です。

Hiroko.Kで採用しているものは、ドイツの最先端ラボによって開発されている信頼のナチュラル処方。ECOCERTナチュラル認証を受けた素材で、オイルの“洗う力”と“守る力”をそのまま活かした設計です。原料から製造工程に至るまで、石油系成分や合成界面活性剤は一切使用していません。
肌にも環境にもやさしい、持続可能な処方なのです。


肌を「削らずに、ほどく」スキンケア

Hiroko.Kの溶けるひまし油ウォッシュは、ただのクレンジングではありません。
これは、“肌をゆるめて、ととのえる”ための新しいスキンケアの儀式(Ritual)。
溶けるひまし油が毛穴の皮脂汚れや黒ずみ、嫌なニオイの元などをほどくように溶かして浮かせ、水と一緒にきれいに洗い流します。

洗う

やさしい乳化力で、皮脂や日中の汚れを摩擦ゼロで浮かせてオフ。
肌のバリアを壊さない洗浄が叶います。

潤す

オイルベースなので水分の蒸発を防ぎながら、肌にふっくらした柔らかさを残します。石鹸のように洗いすぎないため、洗い上がりもつっぱらず、水をまとったようなしっとり感が続きます。

香る

心まで包み込む、Hiroko.Kならではの香り設計。
リラックスしたい夜に。目覚めをやさしく迎えたい朝に。
まるで肌と心をリセットする“香りの水浴”のようなケアタイムです。


実際の声からわかる、“感覚の変化”

使用された方から、こんな声が届いています。
「オイルなのに、全然ベタつかない。洗顔後の肌がもっちりして驚きました」
「皮脂を取りすぎず、でもスッキリ。乾燥しやすい私の肌には理想的です」
「香りがとにかく心地よくて、スキンケアがリチュアルになりました」
肌の状態がゆらぎやすい人や、洗浄力の強すぎる洗顔料に悩まされてきた方にも、まるで肌が安堵するような使用感が支持されています。

ナチュラルケアの“次の一歩”としてのオイル

私たちがこれまでイメージしていた「オイル美容」の常識を、この一滴が変えていく。

  • 合成界面活性剤を使わずに“洗える”
  • 肌のバリアを壊さずに“守れる”
  • 香りとともに“ととのう”


このオイルが叶えるのは、 ただのスキンケアではなく、“肌と心をケアする体験”です。
水にとろけて、角質をほどき、肌をふっくら目覚めさせる。
そんな植物のチカラを借りた洗顔こそが、Hiroko.Kが提案する新しい「クレンジングのかたち」。※メイクオフではありません


エピローグ:あなたの肌に、やさしい革命を

たったひと瓶のオイルが、あなたの朝と夜にやさしいリズムをつくってくれる。
肌のうるおいを守りながら、心までゆるめる“ととのえのオイル”。
それは、ナチュラルを極めた人にこそ届いてほしい、次の一歩。
このやさしさに、もう戻れなくなるかもしれません。

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Hiroko近藤
専門家

Hiroko近藤(オーガニック調香師)

Hiroko.K株式会社

国際有機認証機関ナチュラルオーガニック「エコサート(フランス)」の基準に沿って日本人ならではの感性で香りの世界を創る。仏大手香料会社有機部門に日本人で唯一ラボを持ち、開発生産している。

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