風、声のデザインルーム集中すること40分、、、
第1章
声楽においてよくある悩みと原因
{私が悩んだこと}
声楽において「悩み」は人それぞれあります。私の場合は昔から話し声が低いということが悩みの1つでした。太くて、女らしくない。そんな声がどうしても好きになれませんでした。
昭和46年、音大に入学したとき、まわりがキンキン高い声で話し、歌うときもキンキンした声を出しているのを聞いて、{なぜに私はあのような声が出ないのだろう?}とひたすら考える日が続きました。
しかし、羨ましいとは決して思わなかったのです。
なぜなら、{私は私}とおもったから。
このころから、私にはいろいろな物事に対して「どうしてなのだろう?」という疑問の芽を持つ習慣がめばえ、それは、今もかわりません。
あるとき、
「このままの状態を続けていて本当に大丈夫か?」とかんじるようになり、
「声は*でるからいい*というものではない」と思いはじめたのです。
ここから声に関する探究が始まりました。
深く、奥深くまで探求しました。そして、その探求はいまでも続いています。
だからこそ、生徒さんの「なぜ悩んでいるのか?」「どんなことで悩んでいるのか?」は、私にはとても
理解しやすく、時にそれを直感で受け止めることも出来る様になったとも思います。
昭和49年の音大卒業後、疋田生次郎先生にご指導いただき始めた際に私はこう言われました。
「あんたは何でもできる。普通みんな声が出なくて、出なくて悔しい思いするのに、いつでも声が出ていて歌えている、それがダメだ!」
声が出ているのに、伝わってくるものがないと言われたのです。
これがとても恥ずかしく、悔しく、これが1番の悩みでした。
だからこそ、あえて自分に合わない{不得意な}曲を一生懸命勉強するようにしました。
すると、私の声の特徴に合った曲{得意な曲}が、もっとレベルアップして歌えていることに気づいたのです。
レッスンの回数は1週間に2~3回。1回のレッスンは約1時間。それを5年間も継続しました。
レッスンを通じ、私の声はみるみる変わり、声に関する悩みはすっかりなくなり、今は自分の声が大好き
になりました。
私にも悩みはあります。
だからこそ、皆様の悩みが理解できるのです。
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