50代・60代にこそ「副業起業」という選択肢を
起業やブランディングの話をする立場として、
私はいつも自分に問いかけていることがあります。
それは、
「自分自身が通ってきた現実から、話せているかどうか」 ということです。
なぜなら私は、
会社という肩書きを離れた瞬間に、
「自分は何者なのか」
「なぜ選ばれるのか」
を、改めて突きつけられた経験があるからです。
前回のコラムでは、
人生経験を仕事とプライベートの両軸で棚卸しし、
その掛け合わせに自分ならではの強みがあることをお伝えしました。
では、その強みを、
どうすれば「選ばれる価値」に変えていけるのか。
その考え方の土台になっているのが、
私自身のこれまでのキャリアです。
私は、銀行で社会人としてのスタートを切りました。
銀行で何より重視されるのは、「信頼」です。
商品や条件よりも、
この人に任せて大丈夫か、
長く付き合える相手かどうかが、常に問われていました。
相手の話を丁寧に聞き、
背景や事情を理解した上で関わる。
この経験は、今の仕事の根底にあります。
その後、外資系航空会社で働くことになります。
ここで私が強く印象に残っているのは、
さまざまな国の人たちと一緒に働く中で感じた、
**「自分の価値を伝える意識の違い」**でした。
多国籍のクルーたちは、
自分がどんな強みを持ち、
どんな役割を果たせるのかを、
ごく自然に周囲に伝えていました。
一方で、日本人の私は、
「きちんと仕事をしていれば、分かってもらえる」
そんな感覚を、どこかで持っていたように思います。
しかし現実は違いました。
自分の価値をはっきりと言葉にして伝えている人が、
ポジションを得ていく。
その場面を、何度も目の当たりにしたのです。
この経験から、私ははっきりと気づかされました。
実力があるだけでは、選ばれない。
自分の価値を伝えられる人が、選ばれる。
そして、独立という選択をします。
それまでとは立場が一変し、
「自分は何者なのか」
「なぜ、選ばれるのか」
という問いを、再び突きつけられることになります。
独立する前、
私は「これなら大丈夫だろう」と思っていました。
周囲に自分の考えを話し、
見込み顧客もつくったつもりでいたからです。
ところが、実際に独立してみると、
見込み顧客だと思っていた人は、誰一人いませんでした。
さらに、あるとき、こんな言葉をかけられます。
「前職は客室乗務員だったみたいだけど、
今は、ただの無職の人と同じですよね」
その一言で、私ははっきりと気づかされました。
私が持っていたブランドは、
自分自身のブランドではなかったということに。
「外資系航空会社の河本扶美子」という肩書きがあったからこそ、
話を聞いてもらえていただけで、
肩書きがなくなった瞬間、
私は誰でもない存在になってしまったのです。
銀行で学んだ信頼構築、
外資系航空会社で見てきた
「価値を伝える人が選ばれる現実」、
そして独立後に突きつけられた現実。
こうした経験を重ねる中で、
私の中で一つの考え方が、はっきりと形になりました。
それが、
ブランディングは「ファン作り」だという考え方です。
ブランディングとは、
自分を大きく見せることでも、
うまく売り込むことでもありません。
「この人だからお願いしたい」
そう思ってもらえる関係をつくり、
ファンになってもらうこと。
私はそう考えています。
人生の棚卸しで見えてきた強みや価値観、考え方を、
必要としている人に向けて、
自分の言葉で伝えていく。
そして出会ったときには、
「満足以上の感動」を届けるために全力を尽くす。
その積み重ねが、信頼を生み、
ファンにつながっていきます。
もし今、
「実力はあるはずなのに、なぜか選ばれない」
「会社を離れたら、何が残るのだろう」
そう感じているなら、それはとても自然なことです。
だからこそ、
肩書きではない自分に目を向け、
自分の価値をどう伝えていくのかを考える。
その第一歩として、
まずは自分の人生を振り返り、
言葉にするところから始めてみませんか。
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