DXでシューズのビジネスモデルを変革する
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を用いたサービス・ビジネスモデルの変革を意味します。あらゆる業界において企業のDX化が推奨されており、取り組むことでいくつものメリットが得られます。
とはいえ、このDXについて具体的なイメージが湧いていない方も多いでしょう。「結局DXってなんのこと?」という方のために本投稿では、DXの詳細となる5つの分類を詳しく解説します。
DXの分類①:デジタルマーケティング
DXの分類1つ目としてデジタルマーケティングがあげられます。IT界隈では「デジマ」と省略されることもあります。
デジタルマーケティングはデジタル技術を使用し、商品・サービスの販売や提供につながる広告を行います。内容や媒体はその戦略によって異なりますが、主に以下の3つが考えられます。
SEO対策
SEO対策とは、GoogleやYahoo!の検索結果に自社のWEBページを上位表示させ、流入を増やすための取り組みのことです。検索結果に上位表示させることで、自社のWEBページにアクセスを促し、商品・サービスの販促につなげられます。
ただし、自社のWEBサイトを作って記事を投稿したとしても、自動的に上位表示されるわけではありません。上位表示させるための工夫や、ターゲットに向けた記事を作成する必要があります。
また、記事を投稿してから上位表示されるまでには時間がかかることもあり、SEO対策の難易度は年々増しています。しかし、その分流入の多いキーワードで上位に表示された場合は、数々のメリットが見込めます。
リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!など検索結果に、ユーザーが検索したキーワードに連動して掲載される広告です。広告がクリックされるたびに広告費用が発生します。
リスティング広告はSEO対策とは違い、あまり専門的なスキルは必要ありません。また、広告を掲載してすぐに成果が現れるため、ビジネスを素早く展開したい場合におすすめです。
しかし、リスティング広告をやめた瞬間にWEBサイトへのアクセスが一気に減ってしまうため、継続的に広告費用がかかってしまうデメリットがあります。場合によっては「利益分以上に広告費がかかり続ける」といったケースも考えられます。
OMO
OMOは「Online Merges with Offline」の略称であり、直訳すると「オンラインとオフラインの融合」です。簡単にいうと、実店舗のビジネスとECサイトなどオンラインショッピングをかけ合わせ、さらなる顧客流入や売上アップを目指す施策を意味します。
OMOを意識的に活用することで、消費者の流入を促進させ、顧客体験の最大化を図ることができます。スタートする際には初期コストがある程度必要ですが、実現すれば長期的に利益を望むことが可能です。
しかし、OMOを実現して終わりというわけではなく、あくまでデジタルマーケティングの1つでしかないため、長期的に運用し続ける必要があります。また、専門的な知見が必要である点にも注意しましょう。
DXの分類②:データの可視化
DXの分類2つ目はデータの可視化です。これまでの経営で蓄積したデータを可視化して分析することで、顧客ニーズに合った画期的なサービスを展開できます。また、データを有効活用することにより、意思決定の精度やスピードが向上します。
最近では「ユーザー行動分析」というジャンルが注目されており、さまざまなツールがあらゆる業界に出回っています。データの可視化には以下のようなツールが用いられます。
BIツール
データの可視化にはBIツールがよく用いられます。BIツールの「BI」とは、「ビジネスインテリジェンス」の略称であり、ビジネスの意思決定に関わる情報のことを指します。
つまり、BIツールは蓄積した膨大なデータから必要な情報だけを抜き出し、経営や売上拡大を推進する役割を果たします。使用難易度はそこまで高くないため、データ分析の専門スキルがなくてもBIツールの活用は可能です。
GA
GAは「Googleアナリティクス」の略称で、Googleから提供されている無料解析ツールを意味します。自社のWEBサイトに訪れたユーザー数や滞在時間を分析できるため、WEBサイトの改善や新たな企画を実施しやすくなります。
また、GAは使い方がシンプルで登録が簡単なので、「データの収集や分析がはじめて」という方でもすぐに覚えられるはずです。しかし、GAは無料ツールなのでサポート面はあまり充実していないという難点があります。
Amplitude
Amplitudeはユーザー行動分析ツールです。最先端の分析チャートを使用し、スピーディな課題解決を図ります。また、外部ツールとの連携や施策実行を自動化できるシステムが備わっていることから、利便性に優れた分析ツールだといえるでしょう。
さらに、AmplitudeはGAと併用することで、より精度の高い分析を実施できます。アクセス解析はGA、ユーザー行動分析はAmplitude、といったような活用方法が有効です。
DXの分類③:業務の自動化
DXの分類3つ目として業務の自動化をみていきましょう。自動化ツールを使って業務を効率化することで、生産性と売上の向上が図れます。
また、業務の自動化によって従業員の負担が減少すれば、より重要な業務に手を回すことができるため、新たなビジネスモデルの創造などにも期待が持てます。具体的な自動化ツールは下記のとおりです。
RPA
RPAは「Robotic Process Automation」の略称で、人間の代わりにロボットが単純作業を行ってくれる自動化ツールです。繰り返しのルーティンワークや定型業務の自動化が得意であり、作業時間の効率化や短縮につながります。
また、単純作業をロボットに任せるため、ケアレスミスやヒューマンエラーが起こりません。職場の人手不足を解消するツールとして非常に有効です。
自動運転
自動運転は、乗り物の操縦を機械が自立的に行うシステムを意味します。航空業界ではオートパイロットとして活用されているほか、船舶・ヨット・自動車などの導入も進んでいます。
特に最近は自動車業界を中心に自動運転の技術が進んでおり、実用化の期待が年々高まっています。自動運転が実用すれば自動車による事故や渋滞が減少し、安全で快適なカーライフが実現するでしょう。
DXの分類④:ペーパーレス化
DXの分類4つ目はペーパーレス化です。書類手続きやFAXなど紙によるやり取りが改善されることで、管理コストや印刷コスト、スペースコストなどを削減できます。また、昔ながらのハンコ文化が電子化すれば、働き方改革を大きく進められるでしょう。
アプリ化
ペーパーレス化の手段としてはアプリ化が考えられます。具体的には、会員カードのアプリ化、新聞のアプリ化、商品決済のアプリ化などがあげられます。アプリ化によってさまざまなコストを削減できるだけでなく、利便性の向上にも期待が持てるでしょう。
クラウド化
クラウド化することでペーパーレス化が加速します。例えば、情報書類のクラウド化、報告書のクラウド化、勤怠管理のクラウド化などがあげられます。
クラウド化によって情報がオンラインで保存されることで、データ紛失のリスクを最小限に抑えられます。また、クラウドで社内情報を共有すれば、他部門とのやり取りを効率化することが可能です。
DXの分類⑤:働き方改革
DXの分類5つ目として、働き方改革があげられます。新型コロナウイルス感染症の影響もあり、テレワークなどの働き方改革が一気に進みました。
この働き方改革を進める過程において、デジタル技術を用いた業務体制の見直しが行われました。具体的には以下のようなツールが用いられています。
ビジネスチャットツール
ビジネスチャットツールを活用することで、働き方改革を促進します。メールに代わる新しいコミュニケーションとして、急激に利用されるようになりました。
ビジネスチャットツールはメールとは異なり、複数人と簡単にコミュニケーションが取れます。また、社内や社外での素早い情報共有を可能にします。具体的なビジネスチャットツールは以下の5つがあげられます。
- Chatwork
- Slack
- Microsoft Teams
- TENWA
- LINE WORKS
しかし、社内の機密情報をビジネスチャットツールでやり取りすると、情報漏えいなどのリスクが考えられます。そのほか、対面コミュニケーションが減少する原因にもなるため注意が必要です。
ビデオ会議ツール
ビデオ会議ツールも働き方改革を促進するツールの1つです。わざわざ会社に出社しなくても、ビデオ会議ツールを用いれば対面で話しているようなコミュニケーションを行えます。
出社時間の短縮になるだけでなく、無駄な会話やアクションを削減できるため、会議自体の簡略化にも期待が持てます。なお、具体的なビデオ会議ツールは以下のようなものがあげられます。
- Zoom
- G Suit
- Microsoft Team
- Cocripo
ツールによって機能や使い勝手が異なるため、使いやすいツールを探してみてください。
まとめ
本投稿では、DXの詳細となる5つの分類を解説しました。
DXはデジタル技術を用いたサービス・ビジネスモデルの変革ですが、詳細となる部分は曖昧になりやすいです。DXの分類としては、デジタルマーケティング、データの可視化、業務の自動化、ペーパーレス化、働き方改革の5つがあげられます。
それぞれに必要なツールや方法があり、意識すべきことが大きく異なります。これから企業のDXを推進する方は、ぜひ本投稿で解説したDXの詳細を理解しましょう。
なお、企業にDXを導入する手順については「既存企業にDXを導入する手順!5つのステップでわかりやすく解説」で詳しく解説しています。より具体的にイメージできるはずです。