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企業のDXを実現する5つのテクノロジーとは?AI・5G・IoTなどを詳しく解説

上村公彦

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テーマ:DX

DXを実現するための5つのテクノロジーをご存知ですか?AI、5G、IoTなど、企業のビジネスモデルによって活用すべきテクノロジーが異なります。確実に企業のDXを成功させるためには、これらテクノロジーの知見が必要です。

そこで本投稿では、企業がDXを推進する上で重要となるテクノロジーを5つ解説します。これから自社のDXを進めたいという方は、ぜひ最後までご覧ください。

DXを実現する5つのテクノロジーとは?

DXを実現する5つのテクノロジーとは?
DX(デジタルトランスフォーメーション)は、デジタル技術を用いたビジネスモデルの変革を意味します。その大規模かつ複雑なプロジェクトを完遂するためには、あらゆるテクノロジーを駆使する必要があります。DXを実現するあらゆるテクノロジーは、大きく分けて以下の5つがあげられます。

  • AI:人工知能
  • 5G:第5世代移動通信システム
  • IoT:モノのインターネット
  • クラウド:インターネット上でサービスを利用できる仕組み
  • ビッグデータ:多種多形で構成された巨大なデータ群

DXを推進する上ではこれら複数のテクノロジーが必要です。しかし、企業によって変革させるビジネスモデルが異なるため、業務やサービスに合わせてテクノロジーを活用しなければなりません。

次項からは5つのテクノロジーをそれぞれ詳しく解説していきます。自社のビジネスモデルにあてはめて確認しましょう。

AI:人工知能

AI:人工知能
AI(人工知能)とは、人間の行動をソフトウェアによって人工的に再現したものです。実際に人間が頭を使って行うようなタスクをコンピュータが実行します。

人工知能という概念が初めて登場したのは1950年です。イギリスの数学者「アラン・チューリング」氏が出版した書籍「計算する機械と人間」に記されています。その後の1956年に人工知能という名前がつけられました。

そして、コンピュータの性能やストレージ技術の発展に伴い、近年ではAIという言葉が広く知れわたりました。

また、ソフトバンクが2016年に販売を開始した「Pepper(ペッパー)」は、AI技術を活用した代表例として世間から注目を集めます。Pepperはロボティクス(ロボット工学)からなるサービス向けのロボットであり、ここでのAIはPepperの頭脳を指します。

現代ではさまざまなAIが登場し、日常生活やビジネスをより良くすると同時に、効率化・最適化しています。

AIが重要である理由

AIは企業のDX推進に大きく関わるテクノロジーです。AIを既存ビジネスに活用することで、多くのタスクを自動化することができます。AIによる具体的なメリットは以下のとおりです。

  • 反復型の学習と発見を自動化できる
  • 既存製品にインテリジェンスを追加できる
  • 漸進的な学習アルゴリズムを通じて適応できる
  • 収集した大量のデータを最大化できる
  • データ分析を自動化できる
  • 業務の正確性を向上させる

AIを活用すればこのように複数のメリットが見込めます。

AIの本質は人間が行っていた手作業を自動化することではなく、コンピュータ化されたタスクを高い信頼性で実行してもらうことにあります。つまり、単純作業の自動化はAIによるものではなく、人間が考えて導き出すような過程を正確に実行するのがAIの本質です。

それらのことから、既存ビジネスで取り扱っているサービス・商品をAIによって自動化すれば、さらに画期的なサービス・商品を生み出し、同時に従業員の負担を軽減することが可能です。

5G:第5世代移動通信システム

5G:第5世代移動通信システム
近年、スマートフォンの5Gの普及で話題となった第5世代移動通信システム。5Gは「5th Generation」の略称であり、5Gを活用することで高速通信が可能になります。

現在では5Gを活用できる端末は、スマートフォンやタブレットなどの一部に限られてしまいますが、今後は機械や物、デバイスに応用できるようになると期待されています。また、いまよりも5Gの利用を安定させるための拡大・開発が進められています。

なお、この5Gが本格的に導入されると10Gbpsの高速通信が提供されるほか、1平方キロメートルあたり100万デバイスの同時接続が可能になります。これは現在主流である4Gの接続環境と比べると、なんと10倍近くの機能性を誇ります。

つまり、今後は日常生活とビジネスの両方に5Gを応用できるようになり、機能性の高いサービス・商品の開発が予想されます。

5Gが重要である理由

5Gを既存ビジネスに活用することで、画期的なサービス・商品を作り出すことができます。現在主流の4Gでも十分な通信速度を誇りますが、ビデオチャットや動画主体のメディアは5Gによってさらにスムーズに利用できるようになります。

また、これから普及すると予測される自動運転車や遠隔手術、メタバースなどの新しい分野にとって、5Gは極めて重要なテクノロジーとなります。

さらに、5Gによって大規模マシンタイプ通信が実現すれば、あらゆる業界の業務を最適化できるでしょう。ちなみにマシンタイプ通信は、​​機械装置間・機械装置とユーザー間の情報交換をするためのサービスであり、自動車ナビゲーション、センサネットワークなどの領域で活用されています。

IoT:モノのインターネット

IoT:モノのインターネット
IoTという言葉は「Internet of Things」の略称であり、直訳すると「モノのインターネット」です。モノのインターネットとは、物理的なモノがインターネット経由で通信することを指します。

これまではインターネットに接続できる端末といえば、パソコンやサーバーなどが代表的でした。しかし、現在ではスマートフォンやタブレットはもちろんのこと、テレビや冷蔵庫、スマートスピーカーなどのデジタル家電もインターネットに接続できるようになりました。

このIoTが浸透する流れは年々加速しており、今後さらにIoTを用いたサービス・商品が開発されることが予想されています。IoTが普及することで、IoTでモノを操作する、IoTでモノの状態を把握する、IoTでモノ同士を対話させるなどが可能になります。

IoTが重要である理由

企業のDXを推進する上では、IoTのテクノロジーについて重要視する必要があります。IoTを活用すればサービス・商品の変革につながり、新たな価値の創造に近づきます。

現在では多くの企業がIoTを用いたサービス・商品の開発を行っています。IoTを活用した代表的な商品としては、アイロボット社のお掃除ロボット「ルンバ」、ソフトバンクの「メディカルケアステーション」、富士通株式会社の「COLMINA 工場最適化ダッシュボード」などがあげられます。

いずれもモノに対してインターネットを付与することで、いままでの常識では考えられなかったプラスアルファの価値提供をしています。さらに、IoTを活用すれば業務の生産性向上を図れるほか、日常生活における安全性や利便性を高めてくれます。

なお、IoTについてもっと詳しく知りたい方は、「DXにとって重要な『IoT』とは?導入する3つのメリットや開発事例を詳しく解説」をご覧ください。IoTというテクノロジーをもっと深くまで理解できるはずです。

クラウド:インターネット上でサービスを利用できる仕組み

クラウド:インターネット上でサービスを利用できる仕組み
クラウドとは、物理的なデータサーバーを持たずとも、インターネット上にサービスやデータを保存・利用できる仕組みのことです。また、クラウド上にデータを保存して運用することを「クラウド化」と呼びます。

クラウドを用いれば物理サーバーを用意する必要がないため、スペースコストと経費を削減できます。また、データが物理的に破損するリスクがなく、安全にデータを運用することが可能です。

つまり、クラウドを有効活用することで、少額の費用で高速かつ大容量のデータを保存・利用できるのです。

なお、BtoBのビジネスではデータを共有・運用する際にクラウドを用いる場面が多いため、クラウドの知識がないとプロジェクトをうまく進行できない可能性があります。そのことから、クラウドの最低限の知識だけは身につけたほうが良いでしょう。

クラウドが重要である理由

企業のDXを推進する過程では、さまざまな情報をデータ化して保存・運用します。大量のデータのプライバシーを守って安全に運用する場合、物理的なサーバーではなくクラウドの利用が推奨されます。

また、社内・社外で大量のデータを共有してプロジェクトを進めるケースも多いです。その際、物理データではプロジェクトの進行速度が遅く、現代の時間の流れについていけません。業務の時間短縮という意味でも、クラウドの活用はDXを実現する上で非常に重要なテクノロジーだといえます。

なお、これからさらに情報のデータ化が進むため、クラウドの普及はますます拡大する一方です。クラウドを用いたサービス・商品も多々開発されていることから、クラウドを活用するための知識・技術を身につけておくことをおすすめします。

ビッグデータ:多種多形で構成された巨大なデータ群

ビッグデータ:多種多形で構成された巨大なデータ群
ビッグデータはその名前のとおり、さまざまな種類・形式で構成されたデータ群を意味します。アメリカのガートナー社は、このビッグデータを以下3つのVで定義しています。

  • データの大きさ(Volume)
  • データの種類や情報源の多様性(Variety)
  • 入出力や処理の速度(Verocity)

時代の変化に伴ってテクノロジーが大幅に進歩したため、取り扱うデータ量は以前に比べて膨大になりました。さらに、取り扱うデータの種類・形式が増えたこともあり、ビッグデータを活用するビジネスモデルは増加傾向にあります。

また、ビッグデータというテクノロジーが登場したことで、いままで保管・活用が難しかったリアルタイムで得たデータの分析も可能になっています。

なお、このビッグデータには非構造化データも含まれます。非構造化データとは、テキストや音声、動画や画像、SNSなどから得られるデータのことです。

ビッグデータが重要である理由

企業のビジネスモデルとビッグデータを掛け合わせることで、さらに利便性が高いシステムやビジネスを生み出せます。これは、ビッグデータを以下3つの方法で活用することにより期待できます。

  • 膨大なデータの収集・蓄積
  • 複雑なデータの可視化
  • 過去のデータの分析・解析

このように、過去の経験や運用で蓄積したビッグデータを用いれば、そのデータを整理してビジネスの問題解決に導けます。

また、ビッグデータの単体運用だけでなく、IoTやAIといった別のテクノロジーと掛け合わせることにより、さらに画期的なサービスを開発することが可能です。

まとめ

本投稿では、企業がDXを推進する上で重要となるテクノロジーを5つ解説しました。

DXの実現に必要なテクノロジーは大きく分けて、「AI」「5G」「IoT」「クラウド」「ビッグデータ」の5つです。もちろん、すべてのテクノロジーを活用する必要はありませんが、知識を深めておいて損はありません。

また、これら複数のテクノロジーを掛け合わせることで、企業のDX推進を加速させることができるはずです。ぜひ本投稿を参考にし、最新のテクノロジーを理解して企業のDXにつなげましょう。

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上村公彦
専門家

上村公彦(システムコンサルタント)

株式会社クラボード

新規事業のためのシステムコンサルティングおよびシステム・アプリ開発で豊富な実績。ベンチャー企業での事業開発経験で培われた「提案力」を発揮し、ニーズに対応。経営者目線でIT戦略を導きます。

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