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上村公彦プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

システム開発パートナー(発注先)の選び方 Part1【候補を探す】

上村公彦

上村公彦

テーマ:システム開発・アプリ開発

折角いいシステム企画ができたのに、それを作ってくれる人が決まらない・・・。
社内にエンジニアがいるならそれに越したことはありませんが、日本はアメリカのように社内SEを多く抱えていないため、外部のパートナーにシステム開発委託するケースが多いです。

  • では、一体どうやってシステム開発パートナーを選定すれば良いの?
  • そもそも、どのように探すのかわからない
  • システム開発パートナーの依頼先に迷っている

そんな悩みを解決させる、システム・アプリ開発パートナーの選定方法を7つのステップで解説します。

この投稿をご覧いただきますと

  • システム開発のパートナー候補の探し方
  • パートナーの選定方法について

がご理解頂けますのでぜひ最後までご覧ください!

このテーマは2回に分けて投稿します。第1回目となる今回はシステム開発パートナーの候補の探し方、そして第2回目は候補の選定について説明します。
→第2回目はこちら「システム開発パートナー(発注先)の選び方 Part2【選定する】」

このコラムの内容は動画で公開しています。
Youtube版「システム開発パートナーの選び方 Part1【候補を探す】」Youtube版はこちらをご覧ください。

開発パートナー選定の7ステップ

①何を探すかを知る
②候補を探す
③会ってみる
④提案を依頼する
⑤提案を受ける
⑥比較検討する
⑦決定する

それでは、各ステップについて説明いたします。

①何を探すかを知る

さあ、探すぞ!と言った時、まずブラウザを開いて検索しようとしていませんか?
ちょっと待ってください。その前に、自分が何を探すべきか、つまり、どんな会社・エンジニアを探したいのか、理解できていますか?それが理解できているという方は、次のステップへ進んで頂いて結構です。

「確かに、何を探せばいいのだろう?」と思った方は、ぜひこのまま読み進めてください。

もし仮にあなたが車を買うぞ!と決めたとき、どんな行動を取るでしょう?
具体的に「欲しい車」があるなら、それは何を探すか知っている人です。

しかし、そうではなく、漠然と「そろそろ子供も生まれるし、車があった方が便利そうだな。」くらいの、軽い気持ちでいるならば、どうでしょう?

探す前に、頭を整理しておく必要があります。
子供を乗せる、小さいうちはおむつやら何やら荷物は多くなる、ベビーカーも乗せたい。チャイルドシートを付けられないとだめ。

そうなると、仮に予算に上限がないとしても、「ランボルギーニアヴェンタドール」を買おうという発想にはなりませんよね?
何を探すかを知る
車内が広くて子供の世話をしやすい、荷物がたくさん詰める、乗り降りしやすい。そんな見方になるわけです。具体的に検索キーワードに置き換えてみると「車内が広い車」「荷物がたくさん詰める車」「乗り降りしやすい車」。こんな探し方になるわけです。

では、これをシステム開発のパートナーとして置き換えたらどうなるでしょう?
「予算に糸目をつけず信頼性を重視するので、著名な企業から探す。」ということであれば楽なのですが、実際はそうでないことが多いことでしょう。先ほどの車のように、検索キーワードとして考えてみます。

例えば、業務面で見るキーワードなら、業務システム、基幹システム。
さらには、その業務を具体的にして、経理、財務、人事、在庫管理、顧客管理、物流、EC、マーケティングなど。
また違う側面でスマホ用アプリを開発したいという場合なら、業務アプリ開発、エンタメ系アプリ開発、ソーシャルメディア、フィットネス、教育、ファイナンス。そういったキーワードでしょうか。
この検索結果から、さらに価格が安そうなフリーランスなどを探すのか、小さくても実績がありそうな企業を探すのかを考えておく。こういった要素が、探すために整理しておくべき、最低限の内容です。

②候補を探す

候補を探す
候補の探し方には次のようなものが考えられます。

  1. 自社の既存システムの開発ベンダー
  2. 人に紹介してもらう
  3. ネットで検索する
  4. 一括見積サイトで探す
  5. 営業をかけて来た企業
  6. クラウドソーシング

1つずつ見ていきましょう。

1.自社の既存システムの開発ベンダー

今現在、自社で他のシステムを開発したり、保守しているITベンダーがいるならば、それは候補の1つになるでしょう。実際、この方法が1番楽です。
言うまでもなく、彼らは既に自社の開発環境などを熟知しているはずであり、その他、様々な社内事情などを知っているでしょう。ですからある意味余分な説明を省いても良いと言うところがメリットです。

ただし、いま社内のいろいろな情報を知っているから、特段今のシステムに対する不満がないから、という理由だけでこの企業がベストであると言う判断は下せません。

いま開発運用しているシステムの品質が高く満足している。すなわちそれがこれから開発しようとしているシステムにも適用できるかと言うと、必ずしもそうではありません。例えば現在のシステムが経理システムであり、その会社が経理システム専門の会社であったとするならば、当然のことながら、経理システムに対しては強みがあることでしょう。

しかしこれから開発しようとしているシステムがFacebook のようなソーシャルネットワーキングシステムだとするならば、どうでしょう。

経理システムとは大きく違いますよね。
システム、という括りでは同じですが、ジャンルが違う、規模が違う、BtoB、BtoC。それぞれのシステムには、業務のノウハウ、技術的なノウハウが異なっていますの、余程大規模なシステム会社なら別としても、1つのシステム会社がありとあらゆる分野のシステム開発を得意とするのはとても少ないのです。

自社の既存システムの開発ベンダーを候補とするならば、ステップ1で整理したキーワードに合致しているならば候補に、していなければ候補から外れることになります。

2.人に紹介してもらう

つながりは方は、何でも構いません。仕事仲間、取引先、友人など。聞くだけはタダ、見つかれば幸運という程度で気軽に尋ねれば、相手も気軽に答えてくれるでしょう。それでも見つからないなら、上司、そして社長をはじめとする経営者の方々。
経営者の方なら経営者仲間をはじめ、ネットワークが広いですから、こちらの方が期待値が大きいかと思います。

人からの紹介には2つのパターンが考えられます。
1つは紹介者が実際にその開発会社のシステムを導入しているパターン。
もう1つは単に紹介者の知り合いの人が開発会社を経営している、あるいはそこで働いているというものです。
前者については実際にシステムの開発を経験しているわけですから、本当のところどうなのかを教えてもらえることでしょう。

後者に関しては、紹介するという位なのでその紹介相手の会社や人となりについては安心できるかもしれませんが、システムの品質までが分かるかと言うと、保証の限りではありません。その場合は、ネット検索等で見つけた他の候補となっているシステム会社と、同じ位置づけで比較検討すべきです

3.ネットで検索する

ステップ①何を探すかを知るで解説したキーワードで探しましょう。業務システム、顧客管理システム、フィットネスアプリ、アプリ開発、システム開発といったキーワードです。今やリモートも一般化してきましたが、対面重視されるなら、御社がある住所も検索条件に含めて探します。

4.一括見積サイトで探す

「システム開発」というキーワードで探したら、必ずと言っていいほど、一括見積サイトが表示されます。
恐らく何かの機会で一括見積サイトを目にしたことがあるかと思います。
例えば車の買取、保険、引っ越し費用の一括見積など、色々なジャンルで一括見積サイトが存在しています。これらと同様にシステム開発の一括見積サイトもあるのです。

一括見積サイトは、検索結果に上位表示されるべく、広告費をかけてます。また、豊富なコンテンツでSEO対策をしているので、ここに書かれている記事自体も参考になるでしょう。
この探し方が楽なのは、開発したいシステムの種類ごとに登録企業が分類されていたり、一括見積サイトの運営者に開発したいシステムを伝えると、サイト運営者が候補をピックアップしてくれるというメリットがあります。
ただ、あくまでもそのサイトに登録している企業の中から選ぶことになります。登録している企業は、登録料やシステム開発会社を探している会社を紹介してもらったときに、紹介料を支払うというビジネスモデルになっています。
 
探す側に取っては最低限の手間で、複数の候補企業をピックアップできるというメリットがあるわけです。

5.営業をかけて来た企業

自社のお問い合わせフォームがあれば、しょっちゅう営業メールが飛んで来るのではないでしょうか?その中に、システム開発の会社も紛れていたりします。
良し悪しは別としても、売り込みの内容次第では候補に上げてもいいかもしれません。

6.クラウドソーシング

有名なところでは、ランサーズ、クラウドワークスなどです。これらクラウドソーシングサービスに登録している人たちは、企業よりもフリーランス・個人事業主、あるいは副業の人たちが多いです。もちろん中には優秀なエンジニアもいると思いますが、企業ではなく、個人に仕事を委託するリスクも加味しなければなりません。


候補の探し方は以上の6つです。結局どの探し方がいいのかというと、探し方は問題ではありません。まだ、この時点では候補だからです。
大切なのは、これら候補の中から、どのようにして選定するかです。

③会ってみる

会ってみる
候補が何社かリストアップされたなら、一度会ってお話しを聞いてみることをおススメします。顔を突き合わせてリアルの場で会うのがベストだと思いますが、最近はZOOMなどのWEBミーティングという方法もあります。

いきなり、提案依頼をするというのも一つの手ではありますが、本格的な商談をする前に、感触をつかんでおくといいです。

候補を探すにあたっては、ネットで検索したり、紹介してもらったとしても自分なりのキーワードで探し、自分なりの説明で紹介してもらっているなら、本当にそれがマッチしているのかは話しをしてみないと分かりません。

文章だけで作りたいシステムについて、正確に伝える自信がある。
システム企画書の完成度も高いので、それさえ見てもらえれば、相手も理解できる。
このような場合なら別ですが、そうでないとしたら、まずは一度お話しをした方がいいでしょう。顔を見て話すことで得られる情報もあります。

私自身の体験談ですが、当社の仕事をサポートしてもらう開発会社の候補を探そうと思っていた時、いいタイミングで問い合わせフォームで営業をかけてきた会社がありました。問い合わせフォームに書かれていた内容からみて、ぜひここに提案してもらいたいと考え、提案してもらう気満々で、準備をして会ったことがあります。
そうしたら、アプローチしてきたにも関わらず、ただ自社のサービスの説明をするだけで、こちらの意図をくみ取ろうともしないような相手で、大変驚いたことがありました。

つまり、このように、最初に少し話しを聞くだけでメールだけでは分からなかったことを知ることができるわけです。
まずは会って話してみて、その相手は提案を依頼するに値すべきかの選別材料としましょう。

まとめ

今回は、開発パートナー選定の7ステップのうち、3つのステップである
①何を探すかを知る
②候補を探す
③会ってみる
という点について解説させて頂きました。

冒頭にあるとおり、このテーマは2回に分けて投稿します。
次回は開発パートナー選定の7ステップの後半4ステップについて解説します。

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上村公彦
専門家

上村公彦(システムコンサルタント)

株式会社クラボード

新規事業のためのシステムコンサルティングおよびシステム・アプリ開発で豊富な実績。ベンチャー企業での事業開発経験で培われた「提案力」を発揮し、ニーズに対応。経営者目線でIT戦略を導きます。

上村公彦プロは朝日新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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