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【新規事業の契約先開拓のコツ】営業方法の本質から小技まで完全解説②

畔上靖

畔上靖

テーマ:新規事業

「新規事業を軌道に乗せるために、契約先を増やした」
「なかなか契約先が増えず、今の営業方法であっているのか不安」

新規事業の契約先を開拓していくには、やはり営業活動を行うしかありません。しかし営業といっても、ただ電話をかけてアポイントを取るだけでは契約につながることはないでしょう。

今回は営業の本質を学び、営業に対しての不安や悩みについて解決策を紹介します。前回に続き今回は、「今日から使えるテクニック」も併せて解説していくのでぜひ参考にしてください。

新規開拓に使える本質的考え方と営業テクニック7選

営業時に気をつけなければならないことを理解した上で、実際に今日から使える営業テクニックを7つ見ていきましょう。

・相手にとってのメリットを提示する
・営業先の課題を当事者よりも理解する
・失敗するたびにブラッシュアップして改善する
・決裁権を持っている人に営業をする
・テストクロージングを挟む
・自分が話すよりも質問を多くする
・初回の営業で売り込もうとしない

相手にとってのメリットを提示する
まず初めに、相手にとってのメリットを提示しましょう。

前項の「気を付けなければいけないこと」でも少し解説しましたが、人間は自分の興味のあることしか脳に残りません。また「自分と関係がある」と思わせれば、自然と興味を持たせることもできます。

つまり自社と契約することのメリットをまず提示し、相手の興味をひくことで、これから話す内容をきちんと脳内にインプットしてもらえるのです。

だらだらと商品・サービスの情報を伝えていても、相手は契約するメリットはどこにあるのかわからず、結局、話は平行線で終わってしまうでしょう。

営業先の課題を当事者よりも理解する
2つ目のテクニックは、「営業先をきちんと調べる」と似ていますが、「営業先の課題を当事者よりも理解する」です。

経営理念や事業内容について理解するだけでなく、営業先の企業が抱えているであろう課題まで洗い出すことが重要です。

このテクニックはかなり強力で、営業をかけられた相手としては、そもそも断る理由を見つけ出すのが難しくなります。

例えば「いま御社が抱えている課題は〇〇だと思います。弊社と契約することで○○の側面からサポートが可能で、解決を目指すことができます」といった具合です。

担当者は「抱えている課題まで考えてくれて、解決策まで持ってきてくれた。この企業と契約すれば今後も良い関係が築けそうだ」と考えます。断るとすれば、金額面で折り合いがつかない、あるいは提案した課題がその企業にとって課題ではなかった時です。

営業先の課題を考えてはいるものの自信がない場合は、アイスブレイクの段階で課題を引き出しておくのがいいでしょう。

失敗するたびにブラッシュアップして改善する
3つ目に紹介するのは、小手先のテクニックとして紹介してよいか悩みましたが、「今日から使える」として考えた場合におすすめです。

営業に失敗した時に、「なぜ失敗したのか」と毎回反省点を洗い出している方はいますか?

最も営業スキルが上達するのは、毎回相手に合わせて自分の話し方などを臨機応変に変えつつ、反省点を洗い出し日々ブラッシュアップしている人です。営業が失敗した時に「なぜ失敗したのか」、成功した時に「なぜ成功したのか」を今日から考えるだけで、大きく成長していくでしょう。

決裁権を持っている人に営業する
4つ目のテクニックは、「初めから決裁権を持っている人に営業する」です。

営業をする本人の役職によっては、社長や事業部のトップなど、決裁権を持っている人に営業をかけられない場合もあるでしょう。

もし営業相手が一般社員だった場合、どれだけがんばっても、結局その社員が上司に報告することになります。そうなるとあなたの営業テクニックではなく、その社員の説明する力に頼らざるをえなくなります。

そのため、初めから決裁者にアプローチすることで、情報がうまく伝わらないのを避け、契約を勝ち取ることにつながるのです。

テストクロージングを挟む
5つ目のテクニックは「テストクロージングを挟む」です。

テストクロージングとは、商談中の各段階で契約する意思があるかないかを確認することです。契約などの意思確認は、多くの場合、商談の最後に行いますが、ちょっとしたクロージングを挟む技術のことで、最終的なクロージングトークを不要にしてくれます。相手も大きく売り込まれた印象がないため、気持ちよく契約に踏み切ることができます。

テストクロージングには以下のようなものがあります。

・もし〇〇なら詳しくお伺いしますよ。
・〇〇したい気持ちは10段階でいくつですか?
・もしご契約すると仮定すれば不安や疑問点はありますか?

上記のように契約や購入を前提とした質問を少しずつ繰り返すことで、相手の気持ちが少しずつ成約に向かいます。

商談の最後には「ぜひ契約してください」と自社の商品・サービスを売り込むのではなく、「いかがですか?」と問いかけるだけにしておきましょう。たったそれだけの心がけで、成約率が大きく変わってくるはずです。

自分が話すよりも質問を多くする
6つ目のテクニックは「商品の紹介やサービスの説明よりも質問を心がける」です。

なぜ商品やサービスの魅力を伝えるよりも、質問を心がけるのか。理由は、どれだけ売り込んでも、結局相手のニーズを満たすことができなければ契約へとつながらないからです。

相手の話をとことん聞き、相手の不安・課題が出てきたタイミングで自社の商品・サービスを軽く紹介する。「あなたのその悩みはこの商品・サービスで解決されますよ」と言うだけで、後は顧客側が勝手に関心を持って聞き出してくれます。

相手は「ただ自分の悩みを話したら解決策を提案してくれた」という気持ちになり、売り込まれたなどとは思いません。

必要なのは相手に「商品・サービスを売られた」と悟らせないことです。

初回の営業で売り込もうとしない
7つ目のテクニックは、「初回の営業で売り込まない」です。

どれだけ魅力的な商品・サービスであろうと、信頼関係がきちんと構築されていない状態では、購入・契約しようとは思いません。逆に商品・サービスの魅力や性能が他社と同じであれば、あとは販売している業者との信頼関係で契約が決まります。

上記を考えると、信頼関係が築けていない初回の商談時で提案したところで、悪影響しか与えないでしょう。逆に初回に売り込まないことで、「何をしにきたのか?」という疑問が残り、相手は気になります。

そうした相手からの関心や、無理に売り込まない心構えが後の成約へとつながるのです。

③へ続く

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畔上靖
専門家

畔上靖(経営コンサルタント)

株式会社シー・トゥ・ディ

業界や領域にとらわれずに、さまざまな企業にコンサルティングを行ってきた。そこから得た幅広いノウハウや情報をもとに親身になって課題解決のためのアドバイスやサポートを行う

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