【DXの成功】ITプロジェクトが30%しか成功しないわけ
アスナビスは中堅・中小企業様がデジタル・トランスフォーメーション(DX)に取り組む機会を最大限に創出するために、理念・信条を共にしたDXのプロフェッショナルによって創立された企業です。
今回は、アスナビスがDXコンサルの業界では異例となる、安価定額制「DXトータルサポートプラン」に取り組む背景についてお話しさせて頂きます。
■日本におけるDX推進人材は「質」と「量」ともに不足
日頃より中堅・中小企業の経営層の方とディスカッションさせて頂く機会を多く頂いておりますが、「社内にDX推進人材がいない」というお困りごとをお持ちの方が非常に多いと感じています。
実際、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)より公表された「DX白書2021」によると、事業戦略上の変革を担うDX推進人材の「量」と「質」の確保について、過不足はないと回答した企業は全体の約15%に留まっています。
人材不足の背景にはDX推進人材に必要とされる能力の高さ、多様性が一つの要因と考えられます。
事業競争力強化に大きく貢献するDXを実現するためには、ビジネスと先端技術を繋ぐ様々なスキルと、変革を起こすためのマインドセット双方が必要となり、この両側面を持ち合わせた人材の絶対数が日本ではまだまだ少ない状況にあります。
DX推進の人材不足が慢性的に続いているために、需給ギャップが大きいため、サービス提供としても単価が高くなります。私が過去に所属していたコンサルファームなどもそうでした。
そうなると中堅・中小企業様にとって、このようなサービスを活用するハードルは高くなってしまうのです。
■思い切って飛び込んだ中小企、推進したDXに大反響
私はこのような状況にずっと疑問を持ち、この状況を打破したいと考えていました。
日本の企業における99%以上は中小企業であり、その重要な中小企業がDXにチャレンジできる機会を創出できれば、日本全体の様々な社会課題の解決にも貢献するはずだと確信していたからです。
しかし、私自身は中小企業に属したことがなかったため、その立場に立って、DX推進にどのような課題があるのか実態を知るため、思い切ってご縁の合ったトーヨーホールディングスに入社し、R&Dセンターの立ち上げとDX推進を責任ある立場で進めることを決めました。
結果として、自ら中小企業に入り込み、DX推進に取り組めたことには、本当に大きな収穫がありました。
チャレンジングな経営者の方のもとで仕事ができたことは本当に恵まれていましたが、人材面や資金面などでの工夫をしなければならない部分や、自らが主体となって周囲を巻き込み変革を実施していく事の苦労は、ユーザー側の立場になったからこそ、コンサル側から見えない生々しい実態を目の当たりにすることができました。
そして同時に、DX推進において中小企業だからこそ得られる大きなメリットがあること
も知りました。
例えば、DX推進にあたり中堅・中小企業だからこそ活用できる独立行政法人との共同研究や補助金などがあることです。
大きな金額で、DX推進に係る費用の補助が全額対象となると公募倍率は高くなりますが、実際に高公募倍率の共同研究や助成を突破するためのノウハウを得られることが出来たのは、非常に大きな経験値となりました。
また、中小企業だからこそ、自分たちの現状や強みを棚卸しすることが比較的容易であり、機動力があるからこそ、DX推進により既存事業を大きく飛躍させることが可能であることも中小企業の大きなメリットだと感じます。
世間からの注目についてもDXにおいては、注目されるのは企業のネームバリューではなく、何を成し遂げたかが重要です。
実際に、私が進めたDX案件においてはGoogle様のセミナーや様々なシンポジウムでの登壇依頼を頂いたり、日経グループ様での雑誌・WEB媒体などでも取り上げて頂き、そこから大きな反響を得て新たなビジネスの展開に繋がることもありました。