生成AIで企業“らしさ”ブランディング動画では撮影無しで制作可能だろうか

齋藤行成

齋藤行成

テーマ:生成AIの活用。AIと動画。

生成AI時代のブランディング動画活用

企業の“らしさ”をAIとどう共創するだろうか。
ブランディングとは「人の想い」や「共感」を伝える行為ですから、AIが苦手とする領域だと思います。

生成AIの時代、企業も個人もAIに問いかけながら方向性を確認するのが当たり前になりました。
経営理念の整理、採用コピーの作成、動画の構成案やシナリオづくり今やAIは、企画の初期段階から現場を支えるパートナーとして存在しています。


https://youtu.be/6ljuM35GjSo
このユーチューブ動画は、AIでのテスト動画です。作詞作曲から演奏までAIでやってくれる。それに生成AIで画像を作成し、私はストーリの構成と全体の演出をして編集した音楽動画です。短時間でここまでどなたでも出来ます。ご指導ご希望ならご連絡ください。

ブランディングの世界でも同様です。
「AIでロゴを作る」「AIで社長メッセージを要約する」「AIで映像構成を作る」など、企業が自らの姿を言語化・可視化する過程にAIが入り込んできました。
しかしその一方で、「それは本当に自分たちの声なのか?」「AIに任せて“らしさ”が薄れないか?」という新しい課題も生まれています。

AI活用のメリット:スピードと多様な発想

AI活用のメリット:スピードと多様な発想
AIの最大の利点はスピードと効率です。
たとえば採用動画や会社案内動画を作る際、AIに「若手社員の一日を紹介する動画構成を提案して」と聞けば、数秒で複数の構成案が出てきます。
キャッチコピーやナレーション原稿も瞬時に生成でき、時間をかけていた企画段階を短縮できます。
特に小規模企業では、社内に専門スタッフがいなくても、AIを使えば「映像の設計図」を素早く形にできます。

さらに音声生成AIや自動編集AIを使えば、仮ナレーションやBGM選定も可能です。
こうしたAIツールを活用すれば、少人数でも完成度の高い動画を短期間で制作できるようになります。
コストを抑えつつ、スピード感のある発信ができる。これはAI時代ならではの大きな武器です。

具体的にAIをブランディングのどこに使うべきか


AIをただ使うのではなく、ブランディングの「考える」部分と「形にする」部分を補うために使うのが効果的です。TMPでは次のように活用しています。

1)企業理念:MVV整理:AIの具体的活用例
ChatGPTに「創業の想いを3つのキーワードで要約」「社員が共感できる理念文に書き換えて」と指示
ねらいと効果
自社の価値を再発見し、表現を磨く。理念動画やHP文言にも転用可能

2)ターゲット分析:AIの具体的活用例
AIで顧客ペルソナを複数生成し、それぞれの興味関心を比較
ねらいと効果
採用動画や会社案内のトーンを明確化。若手・管理職など層別訴求に有効

3)動画構成・台本案:
AIに「情熱大陸風の社員紹介構成」「ドキュメンタリー調の演出案」を作らせる
ねらいと効果
制作前に複数演出をシミュレーションし、方向性を明確にできる

4)ナレーション原稿:
ChatGPTでナレーション初稿を生成し、現場の言葉で修正
ねらいと効果
プロの脚本家がいなくても構成と流れが整理される

5)映像編集・字幕:
AI自動カット編集や自動字幕生成
ねらいと効果
制作時間を大幅短縮。試写段階までをスピーディに進められる

6)海外展開:
翻訳AIで英語・中国語字幕やナレーション化
ねらいと効果
海外投資家・留学生・訪日客向けの広報にも対応可能

このようにAIを部分的に使うことで、“考える手間”を省くのではなく、“考える材料”を増やすことができます。
AIの提案をたたき台として使い、最終的に「自分たちの言葉」に戻す。 この往復作業こそ、AI時代のブランディング強化に最も効果的な方法です。

デメリット:温度感と物語の欠如

ただし、AIに頼りすぎた映像には“人間の温度”がなくなります。
構成は整っていても、社員の表情や社内の空気、現場の息づかいが伝わらない。
ブランディングとは「人の想い」や「共感」を伝える行為であり、AIが苦手とする領域です。

採用動画であれば、求職者が共感するのは“言葉”ではなく、“働く人の姿”です。
AIが作った台本通りに社員を演出すれば、整いすぎてリアリティが失われる。
また、AIは「過去の平均値」から最適解を出すため、どこかで見たような表現になりがちです。
結果として、せっかくの自社の個性や“らしさ”が埋もれてしまう危険があります。

TMP流:AI×プロの映像制作マンとの人間のハイブリッド制作

TMPでは、AIを使って理念やインタビューの内容を整理しながら、最終的な構成や編集は人の感性で磨きます。AIがロジックを整え、人がそこに魂を吹き込む。
この役割分担が、AI時代における理想的な制作プロセスです。

撮影現場では、カメラマンが社員の笑顔や会話の間を丁寧に拾い、編集では音楽や余白で“人間の呼吸”を感じさせる。
AIが生み出せない“共感の温度”を、プロの経験で補います。

AIは代替ではなく共演者

AI時代のブランディングにおいて、AIは「代替者」ではなく「共演者」です。AIが効率と発想を提供し、人間が感情と物語を与える。
この掛け算が、企業の“らしさ”をより強く浮かび上がらせます。

採用動画や会社案内動画にAIをどう取り入れるか、それは「自社が何を伝えたいか」を再確認するチャンスでもあります。
AIが整える言葉の裏に、現場の声や社員の表情がある。
そこにこそ、企業の信頼とブランド価値が宿ります。

TMP(東京メディアプロデュース)は、AIの力を活かしながらも“人間の温度”を大切にするブランディング動画制作を行っています。
AIをどう使えば効果的か、AIをどこまで任せてよいのか。生成AI でカメラなしでも社員の顔出しなくとも採用動画や会社案内が可能な時代です。

TMPへお気軽にご相談(無料)お問い合わせください。

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齋藤行成
専門家

齋藤行成(ブランディング動画・プロデューサー)

東京メディアプロデュース合同会社

40年以上テレビ番組制作に携わり、構成と演出で“伝わる動画”を手がけてきました。中小企業の採用・会社紹介動画を制作。低コストで高効果を実現します「まずは小さな動画から」企業に最適な動画活用を相談です。

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