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グローバルな人材育成を目指し、多方面から海外留学をサポート

日本と海外をつなぐ、熱血グローバル教育コンサルタント

平田智義

平田智義 ひらたちあき
平田智義 ひらたちあき

#chapter1

個別支援、啓発活動、枠組み作りの「3本の矢」で留学支援に取り組む

 戦国武将、毛利元就が一族結束のために説いたとされる「三矢の教え」。留学事業などを手掛ける「アフィニティ」取締役で教育事業部長の平田智義さんは、留学における「3本の矢」を持っています。
 「個人に向けた留学やキャリア支援を軸に、NPO留学協会では啓発活動、一般社団法人グローバルエリート育成機構では国内の教育機関と海外大学の高大連携などの枠組み作りをしています。この3本の矢を連動させていることが私の一番の強みです」

 グローバルな人材育成を目指すアフィニティは、留学から帰国後まで長期的に関わることが特長。平田さんは、これまで7000人以上のコンサルティングを行ってきました。
 「実は国内と海外の大学併願は難しくありません。しかし、それを知っている人が非常に少ない。海外の大学も選択肢にあることを伝え、未来に希望を抱く進路選択を根付かせていくことが目標です」

 奨学金制度の認知を含め、都市部と地方では情報格差があります。そこで生きてくるのが第二の矢である啓発活動です。地方自治体や教育委員会と協力して留学説明会などを開いています。
 そして、留学に関心を持つ人たちの受け皿となるのが第三の矢、枠組み作りです。日本の高校と海外の大学をつなぎ、一貫して教育を提供する仕組みを構築。アメリカのカリフォルニア州立マーセッドカレッジ(2年制)と日本の高校の連携を皮切りに、その輪は広がりつつあります。

 「高大連携は高校から大学への進学がスムーズで、生徒や保護者らの不安も軽減されます。留学後、3年生として受け入れてくれる日本の大学も増加傾向にあります」

#chapter2

留学によって未来の可能性を見つけられることも

 平田さんの活動の原点は、学生時代にあります。ある時、勉強する理由がわからなくなり高校一年生で退学し、福井から単身大阪へ。当時の大学入試資格検定に合格するために通った塾で、生涯の恩師と巡り会います。「私の5年先を見据えてくれていると本能的に分かり、信頼できる先生のもとでがんばることにしました」

 正しい日本語を使えるようにと1年で300冊あまりの書籍を読破。次第に勉学に励むようになります。大検に合格後は、恩師からアメリカ留学を勧められました。「やりたいことがないなら一番苦手なことで勝負しなさいと。英語は得意ではありませんでしたが即決しました。自分自身にかけてみたくて」

 留学中に猛勉強し米国の大学進学が決まった新年に、恩師から「君の変身に脱帽、まさに青年は奇跡です」というメッセージが届きました。「私も、未来の可能性を信じて導く人になりたい、海外と日本の架け橋になりたいと思いました。大学では、留学生と現地の学生をつなぐ『国際交流クラブ』を立ち上げ、交流イベントを実施しました」

 自身の過去から「人との出会いと大きな環境の変化は、人を爆発的に成長させる」と実感。サポートした生徒の多くは、留学後は理路整然と意見を述べ、自分で判断して行動するたくましさを見せてくれるとか。
 「『何でもやれるという自信がついた』という人は、いい経験をしたなとうれしくなります。それぞれ才能や能力は異なりますが、世界には多様な判断基準があります。チャレンジを忘れず、ワクワクする生き方をしてほしいですね」

平田智義 ひらたちあき

#chapter3

コロナ禍で、留学の目的意識が鮮明に

 新型コロナウイルス感染拡大の影響で日本の留学事情は変化しています。「旅行の延長線上という感覚は減り、どのように将来に役立つかを考え、強い意志を持って渡航する人が増えた」と平田さん。留学の意義も見直され、語学習得ではなく、学生は現地での人格形成、社会人は語学×専門性の習得に重きを置くようになったとか。

 「語学や文化の学習は、オンラインでもできる時代です。コロナ禍の今、海外でどのような人と出会い、何を学ぶか。そして、あきらめずにやりぬく自立心を養うことは、今後の人生に大きな影響を与えます。最近は留学の価値を理解し、共感してくれる方が多くなった気がします」

 日本から世界に向けて挑戦する機会はまだ少ないと話す平田さん。海外に挑む若者の後押しをするため、より一層、尽力したいといいます。
 とりわけ着目しているのは、東京一極からの脱却です。地方の高校と海外の大学を提携するだけでなく、地方の高校をより魅力的なものにし、そこに集まった全国の生徒を海外へ送り出すことも視野に入れています。

 「海外で働くことだけが国際化ではありません。海外留学で改めて日本や地域の魅力を知り、帰国後は地元で活躍できる人を育てたいですね。地産地消ならぬ地産『外商』です。世界と渡り合える人材がたくさん生まれることによって、本当の意味での地方創生となるのではないでしょうか。グローバルな視点をもって、故郷の活性化に貢献する人材を一人でも多く輩出する。それが私の使命だと感じています」

(取材年月:2021年9月)

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専門家プロフィール

平田智義

日本と海外をつなぐ、熱血グローバル教育コンサルタント

平田智義プロ

留学コンサルタント

株式会社アフィニティ

海外進学の専門家として7000名以上の海外留学をサポート、NPO留学協会の理事として全国で留学セミナーの講演活動、グローバルエリート育成機構の理事として国内の教育機関と海外大学との高大連携を推進する。

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