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ピアノは自分を表現できる素晴らしい手段であることを伝えたい

発表会での演奏体験を通じてピアノの魅力を伝えるピアノ講師

太田千景

太田千景 おおたちかげ

#chapter1

対面型とオンライン型、出張型のレッスンを展開。教室にはグランドピアノも用意

 「コンクールや発表会で演奏することは、ピアノが上達する原動力となります。大きな会場で弾く緊張感や達成感は格別ですし、観客から送られる拍手は、やり遂げてこそ得られる『幸せ』です。一人でも多くの生徒さんに舞台に立ってもらい、感動を味わってほしいと思っております」

 そう語るのは、東京都目黒区で「Andante ピアノ教室」を開く太田千景さん。対面型とオンライン型、出張型のレッスンを展開し、教室にはグランドピアノも用意。4歳から小中高生、大学生、大人と幅広い世代の生徒を迎え入れています。

 「私はコミュニケーションを大事にしており、生徒さんはもちろん、保護者の方とLINEで頻繁に連絡を取ります。特に小さいお子さんは、どこが、どう分からないのかをうまく説明できない場合があります。保護者の方につまずいている箇所の楽譜を写真で送ってもらい、私の方でお手本の動画を撮ってお送りしております。すぐに返信できない場合は、24時間以内に返信させていただきます」

 またコンクールが近い場合は、1日も無駄にできません。テクニックの不安点などをすぐに聞けるように、「24時間いつでも」と呼び掛け、細やかにサポートしています。

 「生徒さんが『先生、先生』と親しみをもって接してくれるのが嬉しく思います。慕ってくれるみなさんのお役に立てるように、一人一人の目的や目標に合わせた指導を心掛けています」

 人前で披露することがモチベーションやスキルアップにつながることから、3カ月ごとに発表の場を設け、コロナ禍でもオンラインで開催したそうです。

#chapter2

「作曲者が何を求めて作られたのか?」を生徒と一緒に考えながら曲のイメージの音を作り上げる

 太田さんは、譜面から「作曲者が何を求めているか?」を重視しながら、生徒とどういう風に演奏するかを話し合い、時には身ぶり手ぶりを交えながら曲のイメージを一緒に作り上げます。
 自身がどうしてそのように弾かなければならないのか、理由が分からないこともあったからです。

 「メロディーを奏でるためには、正しい指づかいを覚える必要がありますので、基本的な技術はレクチャーいたします。でも、意味も分からず、ひたすらトレーニングするということはありません。『この音に、なぜこの指なのか』ということをきちんと理解することで、スムーズに弾けるようになります」

 小さい頃は、ピアノ講師をしていた母に習っていた太田さん。「話すのが苦手でしたが、夕日などを見て『どんな音で表せるかな』と、母と鍵盤を鳴らすのがとても楽しかったですね」と振り返ります。

 音楽の道に進み、2004年から4年間、作曲家でありピアニストのショパンが生まれたポーランドの音楽院にも留学。住んでいた旧市街の通りには、バイオリンやアコーディオンの音色が響き、クラシックがあふれていました。

 「家でピアノの練習をしていると、耳にした人が『ブラボー』と拍手をしてくれるんです。ピアノは、コンクール出場とか、音大進学とか、限られた人のものではなく、聴く人を癒やし、弾く人を満たしてくれるものだと実感しました。ポーランドの生活を通じて、ピアノが本当に好きになりましたね」

#chapter3

奏者としての活動にも力を入れ、演奏することの爽快感、幸福感を届けたい

 「音楽をはじめ、芸術に対しては人それぞれに好みがあり、受け取り方も違いますよね。本来、感性は自由であるべきで、誰かと比べたり、競ったり、強いることがあってはいけないんです」と太田さん。レッスンでは、その人らしい方法で、美しい旋律を紡ぎ出すことを大切にしてきました。

 「コロナ禍を機に、学校に行くことに抵抗を感じたり、ストレスから不安定になったりしている子どもは少なくありません。自分の気持ちなどをうまく出せず、戸惑う子もいます。ピアノを通じて、自分の考えを持つことや、表現することの喜びを知ってもらい、自分に自信が持てるよう導いていきたいですね」

 教室に通う生徒の保護者から、「ピアノを習い始めてから笑顔が増えた」「何事にも前向きに取り組めるようになった」といった声も寄せられていそうです。

 2012年の開業以来、数多くの生徒に向き合ってきた太田さんが、今後、力を入れていきたいのが、奏者としての活動だとか。
 「生徒さんが『先生の演奏を聴きたい』と言ってくれたことや、日々、頑張っている様子から、本当に感動と幸せをいただきました。人の心に響く弾き方を体現すると共に、大勢の方の前で演奏する爽快感、幸福感を自らの経験をもとにもっといろいろ伝えていきたいと思います」

 3歳からピアノを始め、国内外の音楽学校で学び、コンクールなどにも出場。豊富な実績を生かし、「音楽の素晴らしさをみなさんと分かち合いたい」と笑顔を見せます。

(取材年月:2022年11月)

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太田千景

発表会での演奏体験を通じてピアノの魅力を伝えるピアノ講師

太田千景プロ

ピアノ講師

Andante piano 教室

弾く人が「どう弾きたいか」を大切にして、自分らしい演奏ができるようなレッスンを心掛ける。年4回発表会を開催し、発表会に向けて頑張って練習することで得られる達成感や幸福感、ピアノの魅力を伝える。

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