孫に贈与、ただ介護費用も心配
こんにちは。ファイナンシャルプランナーで行政書士の河村修一です。
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男性「88歳」、女性「92歳」この年齢を聞いて「××寿命」を想像するでしょうか。例えば、平均寿命?、健康寿命?でしょうか。平均寿命であれば、「こんなに長生きするの?」、そう考えると私の両親は早く亡くなったのか。せめて平均寿命までは生きてもらいたかったと思ったりします。また、この年齢が、健康寿命であれば、「男性だったら88歳までは元気であり、介護が必要ないってこと?」またそれも、私の父親は80歳前にすでに介護認定を受けてたので一般的にはかなり早い年齢で介護が必要になったのかと思います。男性「88歳」、女性「92歳」は各年齢で、死者数の最も多い年齢です(参照令和2年簡易生命表(男)令和2年簡易生命表(女))。つまり、男性88歳、女性92歳は平均寿命でも健康寿命でもありません。それでは、平均寿命は何年でしょうか。また、平均寿命と同様によく聞く平均余命についてみましょう。
平均寿命と平均余命の違いについて
平均寿命とは、0歳の人があと平均で何年生きることができるかです。令和2年簡易生命表より男の平均寿命は 81.64 年、女の平均寿命は87.74 年となり前年と比較して男は 0.22 年、女は 0.30 年上回っています。平均寿命の男女差は、6.11 年で前年より 0.08 年拡大しています。私が生まれた頃の平均寿命をみると男67.74年、女72.92年でした。令和2年簡易生命表をもとにグラフ化してみました。
「平均余命」とは、ある年齢の人が平均あと何年生きることができるかです。つまり、0歳の人の「平均余命」を「平均寿命」といいます。令和2年簡易生命表の概況から80歳の男性の「平均余命」は9.42年、女性の「平均余命」は12.28年です。80歳の父親であれば平均で90歳近く、80歳の母親であれば92歳くらいまでとなります。
健康寿命とは
健康寿命とはWHOが提唱した新しい指標で、「平均寿命」から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間のことです(厚生労働省:e-ヘルスネットより参照)。日常的に介護等が必要な状態ではなく、自立した生活が送れている年数のことです。「健康寿命」は平成28(2016)年時点で男性が72.14年、女性が74.79年となっており(令和3年版高齢社会白書28頁)、「平均寿命」との差が介護などが必要になる期間になります。平成28年の「平均寿命」をみると、男性は80.98年、女性は87.14年でありその差は、男性8.84年、女性12.35年が介護などが必要になる期間になります。ざっくり言えば、約10年間が不健康な期間となります。ご自身の生前対策や死後の対策の準備は「健康寿命」を目途にしてみてはどうでしょうか。
まとめ
平均寿命とは、「0歳の人があと何年生きることできるか」であり、健康寿命とは、「平均寿命から寝たきりや認知症など介護状態の期間を差し引いた期間のこと」です。人生100年時代、元気な時から亡くなるまでの間に、介護などが必要な期間が大雑把に約10年くらい想定されます。まずは、元気であろうと思われる健康寿命を目途に終活準備をしてみてはどうでしょうか。(図表は令和3年版高齢社会白書28頁より抜粋)