孫に贈与、ただ介護費用も心配
おはようございます。行政書士 ファイナンシャルプランナーの河村修一です。
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認知症での在宅介護にかかるお金
在宅介護における費用はどのくらいかかるのでしょうか。公益財団法人家計経済研究所の調査結果によると在宅介護にかかる経常的費用の平均値(2016年6月分)は約5万円です。一方、認知症で介護になった場合の介護費用は、認知症の程度により変わり、大変なケースでは平均より2万円近く高く約7万円となります。※(参照公益財団法人 家計経済研究所のNo.113の「家族介護の実態と介護費用より)
私自身も経験したのですが、父親は軽度の認知症でした。認知症が悪化していくにつれ洗濯や掃除をめんどくさがり、結果、生活支援のため介護費用がプラスで発生します。また、一人では病院に行けないため(迷子になるため)、ヘルパーの同行が必要となり、ここでも追加の介護費用が発生したりします。このように認知症がない時に比べ介護にかかるお金が1.2~1.5倍くらいになりました。
認知症によるトラブル等発生によるお金
また、親が認知症になると介護費用がより多くかかるだけではなく、認知症である親自身が起こすトラブル等でお金が必要になる場合もあります。例えば、認知症の方が近隣への損傷や火の不始末などのトラブルの補償金や徘徊後行方不明による捜査費用等です。介護者が1日24時間ずっと見守ることは不可能ですので万一のための金銭的な対策は必要でしょう。
認知症のお金の対策は介護費用増加と他人等への賠償金の側面から
認知症になると①「認知症による介護費用の増加」②「他人等を巻き込んだトラブル等にかかるお金」の2つの側面から準備する必要があるでしょう。一般的には、①の対策として、生命保険会社等が発売している「認知症保険」等に加入検討、又は、高齢になるほど発症リスクが高くなる認知症の特性を考慮すると「現預金」として準備をしておくことも有効でしょう。一方、②のほうは、損害保険会社等が発売している「認知症保険」等に加入しておくと安心ではないでしょうか(ご参考までに、東京海上日動火災保険株式会社「認知症あんしんプラン」やリボン認知症保険等)。また、上記①の生命保険の「認知症保険」に比べて保険料も財布にやさしい掛金になっています。高額な賠償金もありえますので介護者の負担を軽減するためにも検討する必要がありそうです。最近では、地方自治体が認知症等の方を(高齢者等SOSネットワークに登録された方)被保険者として、他人の財物を壊したり、他人にケガをさせたりしたことにより法律上の賠償責任を負った場合に備え、地方自治体が契約者となり賠償責任保険に加入し補償する制度を導入しているところもあります(ご参考までに大和市のはいかい高齢者等SOSネットワーク )。
まとめ
5年後の2025年には認知症患者が約700万人とも推計されています。親や家族がいつ認知症になるか分かりません。万一の親の認知症に備え、経済的な対策として①親の介護費用増加への対策②他人等への賠償金への対策が必要でしょう。また、お住まいの自治体で認知症などによる賠償責任保険への制度があるか否かも確認しておくと良いでしょう。
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