35年以上大工一筋でやってきたからこそ言える木造住宅のメリットとデメリット
新築を考えるとき、住宅構造についてまず考えていきます。
でも何を選べばいいかわからないし、どんな特徴があるのかよくわからないですよね。
今回は各構造の特徴を簡単にご紹介します。
1 木造住宅の特徴
木造住宅とは、土台や壁、柱といった構造体に木材を用いた住宅のことで、日本古来の工法です。
木材には、杉やヒノキが採用されることが多く、木々のほのかな香りが立つのも木造住宅ならではの魅力です。
世界最古の木造建築「法隆寺」など、日本では古くから多くの建物で木材が使われて来ました。 現在も日本の一戸建て住宅の約9割(※)を木造住宅が占めています。
※参照:「平成30年住宅・土地統計調査 住宅数概数集計結果」 / 総務省統計局
メリット
・コストが安い
・耐用年数が長い
・リフォーム・メンテナンスがしやすい
デメリット
・柱や壁が多く必要
・耐震性は鉄骨系に比べて弱いが、免震性が高い
・シロアリなどの害虫被害
2 鉄骨造の特徴
鉄骨造は、鉄の粘り強さによって強度を持たせる構造です。
耐震性に優れており、価格の面では、木造よりは高く、RC造よりは安価です。
工期は木造と同程度ですが、工場で材料となる鉄骨を作成するため準備期間が必要になります。
また、建物の重量が重たくなりますので、建築を計画している地盤が強固である必要があります。地盤に不安がある場合は、あらかじめ補強をして強固にしておかなければいけません。
メリット
・柱と柱の間の距離を長くできることから、間取りプランの自由度が高くなる
・RC造と比べて工期が短く、工事金額も安くなる
・多層高層階の建物を計画出来る
デメリット
・木造に比べて地中コンクリート基礎が大きくなる
・木造に比べて工事金額が高くなる
3 鉄筋コンクリート造(RC造)の特徴
鉄筋をコンクリートで覆った構造体です。
引張力に強い鉄筋と圧縮力に強いコンクリートを組み合わせた工法で、耐久・耐火・耐震・防音性に優れています。また、デザインが自由自在で、曲線を生かせた間取りや開口部を作ることもできます。
価格の面では、鉄骨造、木造、RC造りの3つの構造のなかで最も費用と工期もかかります。加えて、建物の重量が重いため、地盤が強固である必要があります。
メリット
・大空間をつくれる
・大きな窓を設置できる
・デザインが自由自在
・気密性・防音性・耐火性・耐震性に特に優れる
デメリット
・機密性が高いので結露が生じやすく、カビも発生しやすい
・建物の重量が重いので土地を選ぶこと
・リフォーム時の設計の自由度は低い
・コストがかかる
4.まとめ
ここまで、木造と鉄骨造・鉄筋コンクリート造のそれぞれの特徴とメリットとデメリットを簡単にご紹介してみました。
おおまかにはご理解できましたでしょうか?
住宅の構造の選択は、予算や土地の状況などによっても変わってきます。
しかし、こんな家にしたいという、住宅に対する思いが一番なのではないでしょうか。
木のぬくもりを感じられる家、大きな窓のある家、何世代にもわたって住み続けられる家。
一生に一度の大きな買い物であり、一生のうちの多くの時間を過ごすことになるのが家です。
後悔のない買い物になれるよう、私たちもお手伝いをさせていただきたいと思います。