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相続登記義務化!事例「後妻と前妻の子に相続関係はない」

満村哲司

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テーマ:相続

私が依頼を受け業務を完了した際に、興味を持たれた方の参考になるかな?と思われる事件については、ホームページの「解決事例」に掲載するよう心掛けております。
(勿論個人情報については十分に配慮してあります。)

https://www.souzoku-yuigonn.jp/voice.php

今回、こちらのコラムにこの事件を掲載させていただくのは、解決はしていないので「未解決事例」であり「解決事例」には該当しないが、「こんなケースがあるのか」ということを知っていただき参考にしていただきたいためであり、後々解決した際はホームページに掲載させていただきたいと思います。

受 任



夫が亡くなって不動産の名義変更が必要になったということで、奥様から依頼を受けた。

義理の父が土地と建物、夫が建物の、それぞれ名義人である。
主人も義父母も登記には無頓着であり放置していたが、相続登記の義務化もあり、夫の相続が発生した段階で手続きされることを決められたとのこと。

義父、義母、夫の順で相続が発生している。

1.義父名義の不動産については義母、長男(夫)、二男が相続人
2.義母が亡くなったことにより、義母の相続分を長男(夫)、二男が相続
3.長男(夫)が亡くなったことにより、長男の相続分を妻(依頼者)、孫2名が相続
  結果、二男、妻(依頼者)、孫2名が相続人となる

1.夫名義の不動産については妻(依頼者)、孫2名が相続人となる

旨を説明し、業務に着手した。

後妻と前妻の子に相続関係はない


S.S様相続図

ところが…

相続人を調査するうちに、義母は後妻であり、長男(夫)と二男は前妻の子であることが判明した。

義母と長男(夫)、二男との間には相続関係がない。

義父と義母の間に子はおらず、義母の相続分は義母の父母に移動することになる。

妻(依頼者)に報告、確認の上調査を進めていくと、

・義母の死亡より前に義父母、兄弟姉妹は亡くなっている

・兄弟姉妹の代襲相続は甥姪までだが、生存している甥姪が11名いる
 (生存している甥姪が亡くなった場合、配偶者、子に相続分が移動)

・甥姪は全員高齢である

ことが分かった。

相続人に連絡をとっていただいたところ

・一部「関わりたくない。連絡してほしくない。」と非協力的な方がいる

・一人意思能力がなく法律行為ができないものがいる

という結果であった。

生前に「後妻と前妻の子に相続関係がない」ということを知り、遺言等で対処しておけばこんなことにならなかったであろうと思うがどうしようもない。
また、長年手続きを放置していたために手続きの難易度が上がって非があるわけでもないのに依頼者に負担がかかり、本当に気の毒に思った。

対 応



・夫名義の不動産については妻(依頼者)、孫2名による遺産分割協議
・義父名義の不動産については令和6年4月1日新設の相続人申告登記

で手続きを行った。

後に遺産分割協議が整う可能性もあるので、所得した戸籍等の書類は保存しておくこと(期限がない)旨説明し、一旦業務を終了した。

所 感



今回、依頼を受けた内容に対して100の結果を出すことができず、私としても不本意な結果となりました。

しかし、まだ遺産分割協議が整う可能性がゼロではないので、過程だと思って粘り強く対応していきたいと思います。

進捗あればいつでも対応する所存です。

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満村哲司
専門家

満村哲司(行政書士)

行政書士満村事務所

フットワークの軽さ、平均処理時間1カ月のスピーディーさで、希望に則した遺産分割に導きます。相続登記の義務化にも対応しており、相続人が増えて権利関係が複雑化した案件の手続きもサポートします。

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