有料老人ホームとは?
介護療養型医療施設は「療養病床」の別名でも呼ばれています。
施設として他と大きく異なる点は、医療機関であることです。
利用者には食事や入浴などの介護サービスは提供されるものの、むしろこうした介護サービスよりも
医学的管理下のケアに主眼が置かれています。
もうひとつ大切なこととして、すでに制度自体の廃止が決定しており、今後なくなる存在であるという
ことが挙げられています。そもそも厚生労働省は、介護老人保健施設への転換を進めて2011年度
までに廃止する方針を打ち出していたものの、「利用者の新たな入居先が見つからない」などの
問題により、当初より遅れて2020年までの廃止へとシフトしました。
すでに2012年から施設の新設は認めておらず、今後その数は減っていくことが決定しています。
廃止後は、既存の介護老人保健施設よりもさらに医療体制が充実した「新型老健」が
新たな受け入れ先となることが決定しています。
●概要・入居の条件● 65歳以上で要介護1以上の認定を受けたなかでも継続的な医療ケアが
必要となる方が入居者の中心です。
一般的に特養などと比較して重度の介護度にある方を受け入れており、
病院での急性期治療が終わった後に入居する方が多くなっています。
また、これも特養とは異なり、症状が改善した場合には自宅あるいは他の
施設への退去を求められることもあります。
入所の申し込みは施設へ直接行います。その際に主治医からの診断書や
本人の健康状態などを参考にしつつ面談が行われます。
このほかに本人の資産状況や施設が定める条件などを含めて総合的に
判断し、入居の可否が決まります。
気を付けておきたいのは、入居は先着順ではなく、より高度な医療ケアが
必要となる方が優先されることです。さらに施設数が年々減少していくことから
今後は入所がより難しくなることが予想されます。
申し込みの際には複数の施設を同時にあたってみる、他の選択肢となる
介護施設を考えるなど柔軟に対応するのがよいでしょう。
●費用● 初期費用は必要ありません。
地域や施設の充実度によって異なりますが、おおむね9~17万円程度が
月額料金の目安となります。同じ地域の介護老人保健施設と比較して
少しだけ割高な設定となっている場合が多いです。
●施設・設備● 居室は、多床室中心に構成されています。
居室のほか、浴室やトイレ、共同生活室などの共同設備、機能訓練室
などが設けられています。あくまで医療体制の充実に主眼を置いた施設で
あるため、レクリエーション設備などが充実していることは極めて少なくなって
います。