介護保険施設(介護施設)とは? Ⅱ
軽費老人ホームは、食事や入浴、その他の日常生活のサポートといったサービスを提供しています。
運営にあたっては国や自治体から助成金が拠出されており、低料金で利用できることが魅力です。
完全自立での日常生活を営むには不安を抱えているものの、頼れる身寄りがいなかったり、
家庭の事情などによって家族と同居できない方が主な入居対象者となります。
現在、軽費老人ホームはA型・B型そしてC型と呼ばれる「ケアハウス」の3種類が存在しています。
2008年に基準が見直され、すべての軽費老人ホームはケアハウスの基準に統一されることとなりました。
そのため、現在各地にあるA型・B型施設は今後建て替えが進められる「経過的軽費老人ホーム」と
分類されています。
●概要・入居条件● 60歳以上の高齢者(夫婦のどちらかが該当していれば可)で、自宅での自立生活
ができない方が対象となります。
また、もともと経済的に苦境にある方を支援するために設けられた制度であるため
A型・B型では入居にあたっては所得による入居制限があります。
このほかに、共同生活への順応性など各施設が定める条件をクリアすれば、
入居が認められます。ただ、軽費老人ホームは自立生活に「不安がある」程度の
方を受け入れる前提の施設の為、介護度が上がった場合には、他施設への転居
を余儀なくされる場合があります。
●費用● 原則として、入居一時金や敷金・礼金などの初期費用はありません。
毎月の利用料は、世帯収入や課税額によって変動しますが、
他の高齢者施設と比較して安く抑えられています。
A型(食事提供あり) 月額6~15万円程度(目安)
B型(食事提供なし) 月額3~5万円程度(目安)
●施設・設備● 館内は車いすの方でも生活できるようにバリアフリー構造になっています。
居室は、1人用の個室が一般的です。
自炊が必要となるB型では、各居室にキッチンやトイレが設けてあります。
居室の他には、浴室や共同生活室などの共同設備が設けられています。