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【相談事例】別居2年、心の傷と経済的不安。不倫被害者が前に進むまでの道のり

坂田涼子

坂田涼子


「なんで私が悩まないといけないの…」

そんな言葉が、相談室に来られた方の口から静かにこぼれました。夫のダブル不倫が発覚し、別居から2年。表面上は落ち着いているように見えても、夫と不倫相手が交わしていた会話を想像した途端、胸が締め付けられて涙が止まらなくなる——そんな経験をされている方は、決して少なくありません。

私自身も、1年6ヶ月の裁判離婚を経験しています。感情を置き去りにしたまま法的手続きだけが進んでいく怖さを、身をもって知っています。だからこそ、「心のケア」と「現実的な備え」の両方が必要だと、強く感じるのです。


フラッシュバックは「心の警報装置」。責めないで、受け止めて

ご相談にいらっしゃったその方は、夫が不倫相手に自分のことをどんなふうに話していたのかと想像するたびに、涙が溢れたり、急に笑ってしまったりと、感情のコントロールが難しい状態でした。

フラッシュバックとは、過去のトラウマ的な体験が突然、鮮明に蘇ってくる現象で、PTSDの症状のひとつとされています。

不倫発覚という強烈な裏切りの体験は、心に深い傷を残すことがあります。「またあの場面が浮かんでしまった」と自分を責める方が多いのですが、それは心の弱さではありません。心が「もう傷つきたくない」と必死に守ろうとしているサインです。

まず私がお伝えしたのは、心療内科やメンタルクリニックなどの専門家への相談を急いでほしい、ということでした。加療中であっても、カウンセリングと並行して専門医のサポートを受けることが、回復への最短ルートになります。そして何より、「自分を責めないでください」ということです。悪いのは、あなたではありません。

相手の配偶者に伝えるべきか? 感情より「戦略」で考える

「不倫相手の夫は何も知らないのに、なぜ私だけが苦しまないといけないの?」

この疑問は、とても自然な感情だと思います。ダブル不倫の場合、相手の夫も被害者であり、なぜ自分だけが苦しまなければならないのか、という怒りと不公平感は当然です。

ただ、相手の配偶者への開示は、感情に任せて動くと状況が複雑になることがあります。相手の夫が妻の不倫を知った場合、相談者の夫に対して慰謝料を請求する可能性もあります。場合によっては、あなたにとって有利な証拠や交渉カードになることもあれば、逆に話がこじれることもある。

だからこそ、私がお勧めしたのは「まず弁護士に相談してから動く」ということでした。内容証明の送付も含め、法的措置は専門家の指示に従って進めることで、後悔の少ない選択ができます。一人で抱え込まず、専門家を「大臣」のように頼ることが大切です。

別居中の経済的不安と持ち家。離婚を見据えた現実的な整理

「このまま別居でいいのか」「離婚したら生活できるのか」「家はどうなるのか」。こうした不安は、熟年夫婦の離婚を考えるときに、ほぼ必ずついてきます。

持ち家については、財産分与の対象になります。婚姻期間中に夫婦で築いた財産は、原則として半分ずつ分けることができます。住宅ローンが残っているかどうか、名義は誰か、売却するか住み続けるかなど、これらの判断は弁護士と一緒に整理することが重要です。

経済的な不安は、「具体的に計算してみる」ことで和らぐことが多いです。年金分割の制度、退職金の分与、預貯金の把握など、離婚後の生活設計を数字で見える化することで、「やっていける」という実感が生まれてきます。ご相談の中では、そういった具体的な進め方についても丁寧にお話しするようにしています。

子どもと味方の存在が、心の土台になる

この方の場合、お子さんたちが母親の側に立って寄り添ってくれていました。特に娘さんが献身的で、母親の体調を気遣いながら一緒に過ごしてくれているとのことでした。

精神的に追い詰められているとき、「自分を信じてくれている人がいる」という事実は、どんな言葉よりも力になります。孤独感を感じやすいこの時期に、家族や信頼できる人との関係を大切にすることは、心の回復にとってとても重要です。

カウンセリングの中では、あなた自身の強さを言葉にして一緒に確認していく作業も大切にしています。「こんなに辛い状況を乗り越えてきた」という事実は、あなたの自信の根拠になります。

感情的にならないことが、一番難しく、一番大切なこと

不倫が発覚したとき、怒りや悲しみのまま動いてしまうことで、後悔する方を多く見てきました。相手への連絡、SNSでの暴露、衝動的な離婚の申し出。感情が先走ると、本来取れたはずの慰謝料が取れなくなったり、証拠を失ったりすることがあります。

冷静な判断が難しいのは、当然です。裏切られたのですから。だからこそ、「感情を整理してくれるカウンセラー」「法的に戦略を組み立てる弁護士」の両輪で進むことが、最善の結果につながると私は思っています。

ご相談いただいた方は、弁護士との連携を経てご自身で離婚に向けて進むことを決断されました。その後、笑顔でお会いできたことが私にとって何よりの喜びでした。

不倫による心の傷は、正しいケアと正しい備えで、必ず前に進める力に変えることができます。感情を丁寧に扱いながら、現実的な一歩を踏み出すこと。その両方を一緒に考えたいと思っています。

・夫(妻)の不倫が発覚し、フラッシュバックや感情の波に苦しんでいる方
・別居中で、離婚すべきか・経済的にやっていけるか不安な方
・不倫の慰謝料請求や内容証明など、法的な対応を検討している方


このような方は、まずはお気軽にご相談ください。ミュゲの日相談室は、弁護士との連携も含めたワンストップの支援体制で、あなたの「後悔しない選択」を全力でサポートいたします。

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坂田涼子
専門家

坂田涼子(離婚カウンセラー)

ミュゲの日相談室

自身の壮絶な裁判離婚と、認定プロカウンセラーとしての専門知識を融合。感情を置き去りにしない丁寧な傾聴に加え、弁護士・探偵等の専門機関と連携し、後悔しない離婚と心身の再生をワンストップで支えます。

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