薬剤師は判断し続けるのが本分
富士市富士宮市にて在宅医療に携わっている薬剤師の栗原です。
ふじやま薬局の日常をお届けします。
自動分包機
飲むお薬の量が増えてくると、服用するのが大変になってお薬を飲まなくなるケースがあります。その場合、医師の指示により、「一包化」させていただくことがしばしばあります。朝食後なら朝食後に飲むお薬を一緒に透明な袋に入れる対応などになります。
手作業で一包化することもありますが、機械にお薬をあらかじめセットしておいて、データを飛ばして自動で一包化させることもあります。最終的には人間の目で中身を監査して皆様のもとにお届けします。
注射剤
ふじやま薬局では糖尿のインスリン注射を幅広く取り扱っています。多くの患者様が来局されています。
「インスリン注射」って、一度始めたらやめられなくなる、と昔はよく言われていましたが、この際ですから多くの誤解がありますので説明したいです(なかなか説明する機会がないので)。
理由として考えられるのは、「体内からホルモンとして自然に生まれているインスリンを体外から入れてしまうと、インスリンを生み出している膵臓が働かなくなってしまう」ということを考えてのことかな?と思います。
でも実際のところは、「インスリン注射」として一括りにされている注射の中には、体内で合成されているインスリンの働きを助けてあげるものも含まれています。
インスリンを注射で補うのは、体内のインスリン量が(膵臓が傷んだり、生まれつき膵臓が小さかったりするなどの理由により)、絶対量として足りなくなっているという事情が前提にあります。
入院に伴って生活環境が変化することで、それまで継続していたインスリン注射が止まる方も多くいらっしゃいます。
また各種の糖尿病用剤を使っていくことで疲弊していた膵臓の機能が回復し、インスリン注射が中止になる患者様もいらっしゃいます。
血糖値が高いと、視覚神経、四肢など末端の神経の障害などが生じる他、腎臓を痛めてしまうため、糖尿病の治療に取り掛かるには、できるだけ早い方が良いと今では考えられています。
お薬で治療するのに先立って食事、生活習慣の見直しが必要ですが、その上で、体質、遺伝などを考慮して糖尿病の治療に踏み込んでいくことになるのです。