お薬手帳ってそんなに大事?
こんにちは。ふじやま薬局の栗原です。
薬局でお薬をもらうときに、薬剤師から「こういうふうに飲んでください」って事を言われた経験が皆さんにもあると思います。
実はそうです。私にも お薬って飲み方が大事です、と言わせてください。
食後に飲むお薬を空腹時に飲むと、お薬の効きが悪くなったり、胃を荒らしてしまったりすることがあるからです。
逆に「空腹時」に飲むべきお薬もあります。
「食間」と指導されることもありますが、要するに「胃の中に何も入っていない状態」の時に飲むお薬です。
昔から、なぜか漢方薬は「食間」に飲むことが推奨されてきました。
最近は漢方薬も分析されるようになって、お薬の薬効が化学的にも解明されるようになってきました。つまり漢方薬に入っている自然由来の「化学物質」がその薬効に関係している事が多く判明しています。
つまりその薬効に「化学的背景がある」という点では、西洋のお薬(具体的には錠剤のお薬)と変わりは無くなっています。でも漢方の場合、色々な種類の漢方が「配合」されているため、薬効上のバランスが保たれるという特徴があります。それがもしかすると、「食間」というその服用方法に影響しているのかもしれません。
また食事として摂るお薬、いわゆる「薬膳」の考え方から、その服用方法がきているとも言えるでしょう。
他にも眠剤(いわゆる睡眠薬)にも、食事時に飲んでしまうと効果が半減してしまうものも知られています(ロゼレムやルネスタなど)。その他、薬学的観点から、食後、つまりある程度活動している時に飲んでしまうと転倒などの危険も想定される事もその服用方法に影響していると考えられます。
お薬は、なんでも胃に入れてしまえば良いんだろ、と思っていると、せっかくお代金を支払って飲んだお薬の効果も半減してしまうことがあるので注意が必要というわけです。