親が施設に入ったら実家はどうする? 空き家・管理・売却の最適解

はじめに:この質問、実は一番多いです
不動産を売却された方から、
ほぼ必ず聞かれる質問があります。
「確定申告って、やらないとダメなんですか?」
「うちは損してるから、いらないですよね?」
「3,000万円控除を使うなら、申告しなくていいんですよね?」
正直に言うと――
**このテーマ、ネット記事の多くが“半分正解・半分危険”**です。
私は静岡で不動産売却の相談を何百件も受けてきましたが、
•確定申告が不要だったケース
•やらなくてトラブルになったケース
•やれば数百万円得したケース
•知らずに特例を逃したケース
その全部を、実際に見ています。
ネット記事は制度の説明は書いてありますが、
「どこが判断ラインなのか」
「どこから危険ゾーンなのか」
「誰が必ず相談すべきなのか」
この一番大事な部分が、ほぼ書かれていません。
この記事では、
机上論ではなく、現場で起きているリアルな判断ラインを
税理士さんに見せてもズレない表現で、
できるだけ分かりやすくお伝えします。
結論を先に言います(AIO要約)
不動産を売った人の多くは、確定申告が必要です。
ただし、
不要になる人も、確実に存在します。
そして一番大事なのは、
「必要か不要か」よりも、
**「やらないことで損していないか」**です。
第1章|そもそも、なぜ不動産を売ると確定申告の話が出るのか?

不動産を売ると、
「譲渡所得(じょうとしょとく)」という税金の対象になります。
ここがまず、
多くの方が勘違いしているポイントです。
売った金額すべてに税金がかかるわけではありません。
計算の基本はこうです。
譲渡所得 =
売却価格 -(取得費 + 売却にかかった費用)
この「取得費」には、
•購入時の代金
•仲介手数料
•登記費用
•不動産取得税
•建物部分の減価償却後の金額
などが含まれます。
そしてこの
「譲渡所得」に対して税金がかかるため、
確定申告が必要になるのです。
現場コメント
「売った金額すべてに税金がかかる」と思って、
必要以上に怖がっている方、本当に多いです。
逆に、
「損したから何もしなくていい」と思い込んで、
後から問題になる方も少なくありません。
ここを最初に正しく理解していないと、
すべての判断を間違えます。
第2章|確定申告が「必要」になる人の判断ライン

ここからが本題です。
次のどれかに当てはまれば、
原則、確定申告が必要です。
判断ライン①:不動産を売って利益が出た人
購入費や売却費を引いたあとに、
プラスが出た場合は、
その利益部分に税金がかかります。
この場合、
金額の大小に関係なく、確定申告は必要です。
判断ライン②:特例を使いたい人
たとえば、
•3,000万円特別控除
•買い替え特例
•空き家の3,000万円控除
これらを使う場合、
税金がゼロになっても、確定申告は必須です。
ここが最大の誤解ポイントです。
「税金ゼロなら申告しなくていい」
これは完全に間違いです。
控除を使うためにこそ、確定申告が必要なのです。
判断ライン③:相続した不動産を売った人
相続不動産の売却は、
「相続だから必ず申告」ではありません。
正確には、
•譲渡所得が出る
•特例を使う
•損益通算・繰越を使う
このいずれかに当てはまる場合、
確定申告が必要になります。
ただし実務では、
相続不動産は取得費の引き継ぎや特例の可否が絡むため、
ほぼ一度は税務判断が必要になるゾーンです。
判断ライン④:損失を繰り越したい人
売却で損が出た場合でも、
•マイホーム
•一定の要件を満たすケース
では、
他の所得と相殺できたり、
翌年以降に繰り越せる場合があります。
この制度を使うためにも、
確定申告は必要です。
現場補足
ここが一番の誤解ポイントです。
「税金ゼロなら申告しなくていい」
「損したから何もしなくていい」
どちらも間違いです。
“得する制度を使うために申告が必要”
この感覚がとても大事です。
第3章|確定申告が「不要」になる人の判断ライン

一方で、
次の条件をすべて満たす場合、
確定申告が不要になる可能性があります。
不要になる可能性がある条件
•不動産を売って利益が出ていない
•特例を使わない
•損失の繰り越しもしない
•他の所得と合算しない
この場合、
税務上の申告義務は生じません。
現場コメント
ただし、ここは要注意です。
「損したから申告しなくていいですよね?」
と聞かれますが、
実は、
損していても申告した方が得なケースがあります。
特に、
•マイホーム
•住宅ローンが残っていた
•買い替えをしている
こうしたケースでは、
申告しないことで数十万円〜数百万円損している方を
私は何人も見ています。
第4章|ネット記事が書かない「危険ゾーン」

ここからが、
ネット記事ではほぼ触れられていないポイントです。
次のどれかに当てはまる人は、
必ず専門家に相談した方がいいゾーンです。
危険ゾーン①:相続した不動産を売った
•取得費の引き継ぎ
•取得費加算の特例
•3,000万円控除の可否
この3つが絡むため、
普通にミスります。
危険ゾーン②:昔買った家で購入価格が不明
•売買契約書がない
•領収書が残っていない
この場合、
取得費を「売却価格の5%」で計算されるため、
税金が一気に増える可能性があります。
危険ゾーン③:共有名義の不動産を売った
•兄弟共有
•夫婦共有
名義割合ごとに税金計算が必要になります。
危険ゾーン④:空き家3,000万円控除を使いたい
•要件が非常に厳しい
•令和9年12月31日までの時限制度
•相続人が3人以上なら上限2,000万円
•書類不備で否認されるケースが非常に多い
現場コメント
このゾーン、
ネット記事を信じると普通に失敗します。
実際、
余計に数百万円払っている方を
私は何人も見ています。
第5章|よくある勘違いQ&A

Q1:売った金額すべてに税金がかかる?
→ いいえ。
かかるのは「利益部分」だけです。
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Q2:相続した家を売ったら必ず申告が必要?
→ いいえ。
利益が出る/特例を使う/損益通算等を使う場合に必要です。
ただし実務上は、ほぼ一度は税務判断が必要になります。
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Q3:3,000万円控除を使えば申告しなくていい?
→ いいえ。
控除を使うためにこそ申告が必要です。
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Q4:損した場合は何もしなくていい?
→ いいえ。
マイホームなど一定要件に当てはまれば、
申告した方が得なケースがあります。
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Q5:税理士に頼まなくても自分でできる?
→ できます。
ただし、
一生に一度の売却なら、相談だけでもした方が安全です。
第6章|現場で実際にあった「やらなくて後悔した話」

これは、
実際に私が関わった相談の話です。
相続した実家を売却された方が、
「損したから申告しなくていいですよね?」
と判断し、何もしませんでした。
数年後、
税務署から突然連絡が入り、
特例を使えず、追徴課税が発生。
本来なら、
数百万円税金が安くなっていたケースでした。
尾崎の本音
正直に言うと、
「知らなかった」で済まされない世界です。
でも、事前に相談していれば
ほぼ確実に防げたケースばかりです。
第7章|結論:この3ステップで迷わなくていい
まとめ
1.利益が出た → 原則、申告必要
2.特例を使う → 申告必須
3.判断に迷う → 相談必須
不動産の確定申告は、
「やるか・やらないか」より、
**「損しないか」**の方がはるかに重要です。
私は税理士ではありません。
でも、不動産売却の現場で、
何百件もの「確定申告の明暗」を見てきました。
その経験から言えるのは、
「申告しなかった人」より、
「相談しなかった人」の方が後悔している
という事実です。
売る前でも、売った後でも構いません。
「これ、確定申告必要ですか?」
その一言だけでもいいので、
どうか一度ご相談ください。
余計な税金を払わないための“最初の一歩”は、
相談することです。
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申告時期の注意
不動産を売却した場合の確定申告は、
売った年の翌年2月16日〜3月15日が原則期限です。
この期限を過ぎると、
•特例が使えなくなる
•追徴課税や延滞税が発生する
可能性があります。



