整体でいう手首の動き
古来からある『道』のつくものには型があり、それが無心を作り、自在に無意識下で動ける。
弓と禅の弓道もそうですし、茶道、日本舞踊、剣道なんかもそうです。
動く姿が日本舞踊のようだ!とお褒めをいただいた事があるのですが、そうでないと疲れてしまいますし、同じクオリティが出せない、力を使わなくとも仕事が出来るのです。
型で縛られるのは窮屈で嫌だとも聞きますが、その型の中で自在に動ける状態を作るから自由が生まれるのであって、好き勝手自由奔放にするのは本来の自由ではないのです。
その型を守るから技も上手くなり、無心になった状態でも自動的に動く事が出来ます。
人にはうるさく言うのですが、かくいう自分も一応人間なので調子が悪い時があります。
今日は動けるのだろうか?と心配に思っていても型が染み付いているので普段通り自動的に動ける。
その代わり、普段の動きはぐたっとしてさっぱりなのです。
何千何万回と同じ型を繰り返していますので、良い状態のお身体も触っています。
そうすると段々と悪い状態も分かってきて、『今日は背中で負担を受けている、肝臓がある場所だ、甘いものが原因だ』と自然と嫌でも分かってきます。
仕事中に姿勢が良いですねと、お褒めの言葉をいただく事がありますが、むしろそうでないと次の動作に移ることが出来ないし、機を逃してしまう。
必ず身体や呼吸を感じていて『今だ』という時があるので、それを掴まえたいのです。